愛のオオカミ
当然、自分のホテルに、はるかをつれて帰る木村
「くっ・・重いな・・女でも。完全に酔っ払ってる人間ってのは・・」木村
必死で、肩を抱えて、部屋に運ぶ
「・・かわいぃ・・・はるかさん・・・」木村
「んっ・・・ん・・」僅かな意識の、はるかにキスをする木村
(いやらしい下着・・・ああ・・もう何もかも、欲しい・・)木村
ゆっくり、はるかの下着を脱がし
「あっ・・・」はるか
「あっ・・すごい・・はるかさん・・・んっ」自らも感じる木村
長く、引く、糸・・・・
もう、一度・・・
また、もう一度・・・
繰り返す、やさしく、切れる糸・・・
「ああっ!」はるか
深く入って行く。甘い罠へ。
「んっ・・・んっ・・・んっ」繰り返すリズム
「あっ・・気がついた・・?」木村
「・・うん・・・さっき・・あっ・・意識・・あっ・。戻っ・・んっ・」はるか
「もう・・入ってる・・・」木村
「・・・・・うん・・あっ・・・」はるか
止めたくても、体が動かない。と、言ういい訳・・
体が、まだ・・・欲しがる。愛して無くても。
「感じてんじゃん・・」木村
「好きじゃ・・なくても・・・んっ・・そりゃあ・・んっ」はるか
「イク時・・キスしていい?・・んっ・・」木村
「・・・・・・・・・・・・・いいよ・・」はるか
「んっ!んん!あっくっ・・・!!!」木村
深く絡み合う舌 最後のキス。
駄目だと言う判断能力は何者かが、奪い去って行ったような・・
しばらくして、酔いが覚めだした、はるか
「帰る・・・」はるか荷物をまとめ
「付き合っては、くれないの?」木村
「・・・・・・・・もう、言葉も出ない・・・
さよなら・・二度と近づかないで・・・
酔った、私が、半分悪いけど・・・」はるか
「はるかさん!・・・・」木村
「・・・何?」はるか
「・・本当に・・・愛してました・・・本当にっ!・・ずっと・・
ずっと、何度も、はるかさんの事考えて・・・いつも、自分で・・
死んでもいいって、思ったから・・無理やりでも、抱きました・・」木村
「じゃあ、死ね」はるか冷めた表情で
「・・はいっ・・・死ぬ覚悟は、出来てます・・・
東京一のアウトロー・・・・」木村
「へ~・・死ぬの?人気俳優が?」はるか
「ええ。死ぬ気・・・です。はるかさんが、欲しいんで・・
いやですか?こんな情熱は?」木村真剣な表情で。
「?・・もういいかな?帰って?・・・キリが、ないけど・・」木村
「・・・・・・・・・」木村
「・・・・・」はるか
「・・・・・」木村
「・・ふ~・・・・・・・・・」はるか
「・・・・・」木村
「割り切れない男は嫌い。付き合って?バカみたい。一度寝ただけで・・
まあ、よかったほうです、その辺の男よりかは・・・
よく覚えてて・・私とのセックス・・もう、ないから・・」はるか
「・・・・・胸の中に・・・」木村
「さよなら・・」はるか
「・・・・・」木村
タクシーに乗り込み大号泣のはるか
せめて、自分が、ふしだらな女を演じる。誰とでもするような。
それくらいしか・・・
ホテルに帰り、何度も、何度も体を洗う
思い浮かぶのは、慶太の顔ではなく、あきなや、かおりの顔
自分が、圧倒的に劣っている・・・
「もう・・・死にたい・・よ・・・・・」
かがみこみ、ただシャワーに打たれ続けるはるか
翌日・・・・
ビルの屋上に、足をかける若者。
深く・・最後のキスを、忘れる前に舞う。
(ああ・・これで永遠に・・・)
「うおおおおぉ・・・・・・・・・・・ゴジュっ!!!!!!!!!!!」
横浜
昼前
自分のマンションのソファーで、服も着たままゴロ寝している山本
ぬいぐるみを抱えたまま、ズボンに手を突っ込んだまま・・
「ピピピ・・・・ピピピ・・・ピピピ・・・・」鳴り続ける携帯
「・・・・・・んっ・・けーさん・・・」目を、こすりながら
「・・もしもし~どうしたの?けーさん?」山本
「・・・すぐ来てくれ・・・・・」電話から岩永の声
「えっ!?どうしたの?どこにっ?」山本何かあったと、すぐ気づく
「おねーさん!慶太さんが、刺されて!」電話から聞こえてくる声
(えっ!かおりの声?)山本
「大丈夫?相手は?場所はどこ!?」山本外に飛び出して
「今横浜のホテル。慶太さんの!来たら、慶太さん刺されてて
相手は、居ない。私、どうしたらいいか・・」かおり
(パニくってるな・・かおり。急がないと・・)山本
「救急車よんだ?今、向かってるよ。落ち着いてね!」山本
「それが、慶太さん呼ばなくていいって、聞かないの!」かおり
(何か、理由が、あるな・・・)山本
「もしもし・・俺だ・・」岩永電話に代わる
「けーさん・・大丈夫?」山本
「つつっ・・わりと、大丈夫・・・かすっただけ・・血は、すごいけど・・
だけど、今、出れねえんだ・・・このまんまじゃ・・・
かおりも、パニくってるから・・・とにかく来てくれ」岩永
「わかった。ぶっ飛ばす!」家は近所の山本
(なんだ?・・・出れない?・・・くそっ、早く・・)山本単車を飛ばす
「ウォン!」
横浜のホテルに到着した山本
(なんだ・・外・・・すごいパトカー・・・
あれっ?山中っ!?・・でも、それどころじゃ・・)山本
(あれっ?・・山本さんの単車・・まさかっ!)山中
岩永の部屋に走る山本
「バン!」急いで開くドア
「大丈夫?けーさん?」(出血多いな、くそっ)山本
かおりが、泣きながら、岩永の横腹をタオルで押さえる
「よしっ・・かおり・・のけっ」岩永
「う・・・うん・・・」震えるかおり
「あきな・・ほれっ!」投げ渡したのは裁縫道具
「くっ・・けーさん・・本当に出れないの?」山本
「ああ・・縫え!」岩永
(くっ・・・理由は、あとか・・・)山本
「かおりっ・・消毒液!」山本
「はっ・・はいっ!」かおり
傷口を綺麗に洗う山本。綺麗な血が湧き出てくる。
「とりあえず、出血止めたら、出て行く。何事も無かったように」岩永
「よけたんだ?けーさん・・よかった、皮膚だけだ。そんなに・・・
意外に深いか・・・いいっ?」山本
「んん。」すでに、タオルを口に噛んでる岩永
「ブッ・・ブッ・・・ブッ」傷を縫って行く山本
「んん!んん!んんん!」岩永タオルを、かみ締める
「バタっ!!」かおりは、気を失って、ぶっ倒れる
(かおり・・・)岩永
(くっ・・もう少し・・・)山本
山本、裁縫は、得意。
当然こういった修羅場も経験済み。
手際よく仕上げる
「コンコン!」
「山中です!よろしいでしょうか?岩永さん?」部屋を知ってる山中
「入れっ!」山本
(山本さんの声!やっぱり!)
「失礼しま・・くっ!」山中 (すげえ・・・)
立ったままで、縫われる岩永、もう、ズボンは、血だらけ
すぐ、山中が岩永を支えに行く
「んん!んん!んん!ふ~っ・・」タオルを噛む岩永
「よしっ・・あと、ガーゼで・・・うん。」山本
「ああ・・かおり見てやってくれ」岩永
「うん。山中っ、けーさんを、ベッドへ!」山本
「はいっ。失礼します」ゆっくり、岩永をベッドに横たわす
「・・あきな・・ありがと。」岩永
「ううん・・・」かおりを抱えて、ソファーに、やさしく・・
「岩永さん、もしかして・・・」山中
「ああ・・。」岩永
「詳しく説明しろやっ!どういう事だ?ああ!?」あきな
「はいっ・・・まず、窓の下を・・・」山中
「・・・飛び降りか・・・それで、あのパトカー・・」あきな
「ええ。死んだのは、うちで、扱っていた若手人気俳優・・木村」山中
「渋谷戦争最後の鼓動・・」あきな
「はいっ。手には、刃物を持ったまま飛び降りてます。」山中
「!!」岩永の顔を見る あきな
「うん。」岩永
「その刃物に血痕が、付いてます。誰かのかは、一生分からぬように・・」山中
「どういう事だ?」あきな
「俺が説明しよう。夜遅くに、はるかから、電話が、あったんだ
ごめんなさい。酔って、浮気しましたと・・・
まあ、そこは、器量だから、なんとも思わないけど・・・
はるかが、男の人と、浮気するように思えないし・・と、思ってたら
昼前に、そいつが、来たんだよ。岩永さんですかって・・
すぐ、気づいたよ。誰も知らないこの部屋に来るって、
もう可能性は、酔ってた、はるかの財布から合鍵見たなと・・カード型の」岩永
「部屋番、ばっちり書いてあるしねホテルだから」あきな
「ああ。こいつだって、すぐわかったのよ。はるかと浮気したの・・
そしたら、刃物だしてから、
昨日無理やり、はるかさんを抱きました。そして。
今日無理やり、貴方から、はるかさんを奪いますって・・・
んで、避けきれなくて・・。でも、すぐ逃げて行ってね、しくじったから
追おうかと、思ったんだけど・・・」岩永
「出血が、ひどかった?」あきな
「うん。追うと、やべぇなって・・」岩永
「うん。そこは、さすが。引くところは引く。正解」あきな
「ああ・・んで、すぐ、ド~ンって・・・あっ・・やりやがったって・・
もう、下、人すごくて、その後すぐ、かおりが、来たんだけど
パニくってね、俺が、血だらけだから・・」岩永
「なるほど、この俳優が、慶太さん襲ったのが、世に出れば、
はるかに、必然的に・・・昨日も会ってるし・・」あきな
「ああ・・当然、嫉妬から、とか、三角関係のもつれとか・・」岩永
「マスコミの餌食か・・」あきな
「ああ怪我した、俺が、ここから、出たら、すぐバレる。
刃物の血は、はるかの彼氏を襲ったものだと」岩永
「そこは、こちらが、きっちり。すでに、はるかのマネージャーに電話して
木村は、昨日私と、東京の自宅でと・・・」山中
「それと、俺が、刺された事は言うな。あいつパニくるから」岩永
「はいっ。木村が、ここに来た事実は、ありません。」山中
「・・んっ・・!うわああぁあぁあん慶太さ~ん」意識が戻ったかおり
「うん。ごめんね。驚かせて・・おいで、こっち・・」岩永
寄り添うかおり、傷口に手を軽く当てる、少しでも・・・気持ちでも・・
「はるかは?どう?」あきな
「動揺は、すごいらしいです。昨日の今日ですし・・
はるかさんが、酔いが覚めてから、死ねって言ったらしいんで
責任感じてるとの事です」山中
「ツアーは?」岩永
「続けます。別に、木村との関わりは、映画しか無い・・ので」山中
「ん。あきな、所轄(警察)は任せた。金は、俺の使え。ホテルにも言ってある
ホテルの、ビデオは、入り口と、上に上がるのだけ提出しろ
この部屋に来た事実は無い。」岩永
「はいっ。」あきな
(私は・・なにも・・出来ない・・出来なかった・・)かおり落ち込む
「かおりは、ただ俺の側に居るだけでいい。」岩永
「う・・う・・・うわあああん」かおり
(うん。さすが。)あきな
「山中頼むぞ」岩永
「はいっ。きっちり抜け目無く。」山中
「じゃあ・・俺は、仙台へ・・」岩永
「!!!!」あきな、かおり、山中
「じ~ま~?(マジ?)」あきな
「じ~ま~で。(マジで。)」岩永
「はいっ。荷物まとめますっ。」かおり気丈に振舞う。岩永の女として・・
(・・私だったら、絶対来て欲しい・・・
行ってあげて、はるかおねーさんの所)かおり支度しながら
「あきな、渋谷の宇田川美容外科!(アウトロー御用達の闇医者)」岩永
「はいっ。一緒に行きます。」あきな
「私も!」かおり
「では、私も、そろそろ、下に・・」山中
並んで歩く、あきなと山中
「すまん・・まさか、本気で、はるかの事、木村が好きだなんて・・」山中
「いやっ。お前が、謝ることじゃない」あきな
「ここで、飛んだのは、いずれわかるか・・ニュース等で・・」山中
「嫌味で、ここで、飛んだらしいと、伝えとけ・・
けーさんは、その時間ここには、居なかったと・・・」あきな
「はいっ」山中
周囲にバレぬように、痛みを堪えて、しっかり歩く岩永
渋谷へ向かう。
(つつっ・・・中途半端に斬られるのが、一番痛いな・・)岩永




