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フロレゾン  作者: 茉莉花


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11/13

タイムリミット

Floraison(フロレゾン)

―フランス語で「開花」を意味する―


過去に場面緘黙症を抱えていた霞は仲間たちと一緒にアイドルとして花開く。


栃木県足利市を舞台に

『場面緘黙症×アイドル×足利市』

今までにない繊細でリアルなアイドル成長ストーリー。

今週の週番である蘭は、学級日誌を届けるために職員室に行ってから合流するとのことで、霞は先にいつもの廊下の広場へ一人で向かった。

そこにはもうA組の椿と藤子が既に待っていた。

「お!霞ちゃん〜!あれ、蘭はどうしたの?」

霞の存在に気づき、手を振って声をかけると、いつも護衛のようにぴったりそばにいる蘭がいないことに気づいた。

「あっ、蘭ちゃんは今日週番で、日誌を届けに行ってて」

「そっか〜、あれダルいよね〜」

「霞、ここ座って。発声練習しようか」

霞は言われるがまま藤子の隣の椅子へ座った。

「えー!私もやりたい!!」

「あなたはやらなくて十分よ。むしろ抑えてほしいくらい。霞の繊細な声が掻き消されちゃうわ」

「もぉ〜ちょっと言い方ないわけ??」

突っかかってくる椿を余所に、藤子は霞に向き合う。

「下を向くと声が下に行っちゃうから顔を少し上げるの…」

藤子は霞の顎に手を添えると、俯きがちな顔を上を向かせた。

「それから声を出す時はお腹に力を入れる…」

そう言って藤子は霞のお腹に手を添えた。

「その辺にしておきなさい。そのうち霞ちゃんのセコムが血相変えて飛んでくるわよ」

そう言って椿は吹き抜けになっている天井を見上げ、職員室のある2階に目をやると、青い髪をした生徒と目が合った。大階段を猛スピード降りてくる様子が見えて苦笑いした。

「あぁ、来るわ」


「ちょっと!!霞に何してるの!!!」

蘭は藤子から守るように霞を引き離した。

「発声の仕方を教えていただけよ」

「それならベタベタ触る必要ないでしょ!!!」

「その方が分かりやすいと思って」


「全く、霞ちゃんのこととなると、すぐ感情的になるんだから…」

2人の言い合いに呆れていると、陽茉莉と美萌里が合流してきた。

「あの2人はどうしたのですか?」

「あ〜大丈夫大丈夫!放っといて良いから!」

心配そうに2人を見つめる美萌里と、今すぐ突っ込んで行きそうな陽茉莉を食い止める。


「あ!そうだ!!衣装のデザイン画完成したんだけど見て見て〜!!」

陽茉莉はピン!と思い出して、鞄からスケッチブックを取り出す。乱暴に入れていたのか、端々が折り曲がっている。

陽茉莉は表紙をめくると、メンバー全員分のデザイン画を見せた。

「こんな感じにデザインしてみたんだけど、どうかな〜??」

「ええー!!すご!!陽茉莉ちゃん、漫画家みたいに絵上手ね!!」

「本当、とっても上手です!!」

椿と美萌里が盛り上がっていると、霞と蘭と藤子の3人もこちらへやってきた。

「お前らやっと終わったか」

「一旦休戦だ。ところで何の騒ぎ?」

「じゃ~ん!!これ衣装のデザイン画!!!」

陽茉莉は3人に見えるようにスケッチブックを胸の前で持ち上げた。

「…可愛い!」

霞は目をキラキラさせた。

「絵、上手いな」

「そこら辺にデザイナーよりセンスある」

蘭と藤子もデザインのレベルの高さに唸った。

みんなの反応に満足した陽茉莉。

「じゃあこれで早速衣装作りに取り掛かっちゃうよ〜ん♪♪」

「私にもお手伝いできることあったら言ってください」

「ありがとう!みもりん!!」

そう言ってスケッチブックを雑に鞄へしまった。


「そういえばあなたたち…色々準備してるけど、ライブとか披露する機会があるの?」


「………………………」

5人はピタッと動きを止めた。

藤子以外の5人は顔を見合わせ、そのあとに言い出しっぺである椿にみんなは視線を向けた。

みんなの視線を受け、助けを求めるように藤子に顔を向けた。

「ね、ねぇ〜藤子、アイドルやってた時のツテとかないの?」

「ない。もう事務所は抜けたし」

藤子にバッサリ切り捨てられ椿は肩を落とす。

「じゃあ、ないわ…」

「確かにせっかく練習しても披露する場がないとアイドルとして成立しないな…」

「学校の文化祭とかどうです?」

「…だいぶ先だな」

「地域のイベントに出場するとか〜??」

「めっちゃローカルなやつね…。

でもアイドルって最初は小さいステージからって言うし、経験積んでいくには良いんじゃない?」

「直近だと〜、“鑁阿寺境内マルシェ”ってのがあるよ!!ちょうどあのステージで八木節とか色々ショーやってるからエントリーしてみるのどうかな〜??個人的には“ひめたま祭”のステージにも出たいところだけど〜、あ!ひめたま祭っていうのはね、痛車祭とも言って…」

長くなりそうな気配がした椿は途中で話の腰を折った。

「陽茉莉ちゃん!詳しいのね!」

「私、地元大好きだから足利のイベントはほとんど知ってるし任せて♪♪」

「頼もしいです!」

藤「…ちなみにそのマルシェはいつなの?」

「え〜っとね〜、6月!!」

「……………」

椿「……初心者達がアイドルを始めるのにかかる期間って…?」

「…ダンスがどのレベルなのか知らないけど、あの歌を完璧に歌いこなすとしたら、歌とダンスのレッスン合わせて半年くらいは必要だと思うけど…」

「言っておくけど、生半可な振付じゃないからな」

「ねえ!!あと1ヶ月ちょいくらいしかないけど??!!!」

藤子と蘭の衝撃発言に椿は慌てふためく。

「あ、あの…実は私、運動音痴なのですが、ついていけますでしょうか…?」

美萌里はプルプルと手を震わせながら自白した。

椿は凍りついたような顔をした後、ぐりんと首を回して蘭を見た。

「蘭!!振付は出来てるの?!」

「もちろん出来てる!」

「よし!!!じゃあみんな、今すぐ練習だ〜〜!!鑁阿寺に集合〜〜!!」

椿は鞄を乱暴に掴んで昇降口へ向かって走っていった。

「私…私、大丈夫でしょうか…?」

美萌里は心配そうに声を震わせながら蘭を見た。

「大丈夫。ゆっくり教えるから」

「なんか楽しくなってきたね〜♪♪」

「霞、発声練習の続きはあっちでやろう」

「う、うん!」


みんなも椿の後を続いて鑁阿寺へ向かった。




本日も最後までお読みいただきありがとうございました♪

人数が増えたので誰が何を言ってるのかわからなくなってきますよね。笑

今後、わかりづらいものは頭に名前の一文字を書いておきます。

蘭(イケメン女子風)と陽茉莉(〜とか♪とかとにかく陽気な話し方)はなんとなく口調でわかってもらえたら嬉しいところですが、わかりづらかったら名前入れるのでぜひ教えてください_(._.)_

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