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extra 異世界生活

     `


 リュウが異世界ここに来てから数か月が経とうとしていた頃、今まで自分が経験したことのない世界で暮らすことに慣れてきていたが、まだまだ知らないことが多いと感じていたある日。

 その日も、リュウは村での仕事をしに、レンと一緒に森に向かっていたら


「やぁ!リュウくん、元気そうだね。」


「村長さん!こんにちは~」


 リュウ達は村長に出会った。見た目は高身長のガタイの良い男性でダンディーなナイスガイ。元は冒険者をしていて腕っぷしがたつと言う。


「相変わらずいい働きっぷうりだね~こんな子は初めて見るよ」


「ははっ、ありがとうございます」


「うんうん、でもリュウくんもまだ子供…たまにはウチのウイとも遊んでくれるかい?あの子も寂しがっているし」


 ウイちゃんは、村長の一人娘で今の俺の体と同い年くらいの活発な女の子。ここにきて何日かは年が近いせいか懐かれてほぼ毎日のように遊んでいたが、俺がレンさんの仕事を手伝う様になってからは遊ぶ時間も減ってしまったが…そんな話をしていると


「あ~~~リュウくんだ~~~!!」


 噂をすればなんとやら、元気いっぱいな声が後ろから近づいてくる。

 まるでロケットのように飛んできたそれは、リュウにダイレクトアタック。


「うげーーー~~~!!」


 不意打ちだったため、背中にもろタックルを受けて転んでしまう。


「リュウくーん!いっしょにあそぼー!!」


 頭突きしてきた本人は、悪びれることなく眩しい笑顔で俺の背中に馬乗りになる。


「こらっ、ウイ!リュウくんに謝るのが先だろう」


「あっそっか!ごめんなさい!おわびにいっしょにあそんであげる~」


「まったく…この子は…すまんねリュウ君怪我はないかい?」


 ウイちゃんを、村長さんは抱き上げ拘束し自由になった俺は体を起こして土を払う。


「大丈夫ですよ、これくらいなんとも」


 俺はそのままウイちゃんに向かいあう


「ごめんね、今仕事の手伝いをしてて忙しいんだ…また今度あそぼ」


「え~やだ~~~今いっしょにあそびたいーーーー!!」


 ウイちゃんは、村長さんに抱き上げられたまま駄々をこねる。


「ほんとにごめんね!今度ぜったい一緒にあそぶから!」


「やだやだやだやだやだやだやだやだ~~~~!!!」


 困ったな…ウイちゃんの駄々は中々収まらない。そんな困っている俺に今まで黙っていたレンさんが口を開いた。


「リュウ…今日は俺がやるからお前は今日遊んできなさい」


「えっ、でも………」


「大丈夫だから行ってきなさい」


「わかりました。行ってきます!いこっウイちゃん!」


 俺はレンさんのお言葉に甘えてウイちゃんを連れて遊びに出かけた。

 そんなリュウとウイを見送る大柄な保護者達、


「………お似合いだと思わないか?」


「………まだ婿には出さん」


「そっか………………えっ?」


 この数か月で親ばかになったレンであった。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーー



 場所は移り変わりここは、とある秘境

 そこでは・・・・・・・


「ギャーーーーーーォォォォオオオオオオ!!!!」


「総員!弓を構え!.………っうてぇぇぇぇ!!!」


 巨大な体躯に広大な翼、そこに鋭い爪と牙を持ちその口から火球を放つ魔物と長身で耳が異様に長い種族『エルフ』たちが戦っていた。


「ギャオオオオ!!!」


「ぐあぁぁぁ~!!」


「体が燃える!!水をくれ!!はやく………」


 火球をばら撒く魔物にエルフ達は劣勢の状況に追い込まれていた。そんな中で指揮官と思わしきエルフが仲間たちに指示を送る。


「持ちこたえよ!!今、巫女様・・・が魔力を溜めるまで魔物を押し留めるのだ!」


 そう指示を飛ばした指揮官エルフが傍らにいる幼い白髪のエルフに視線を向ける。そのエルフは自分の身長と変わらない長剣を構え目を瞑る。ふと、白髪の目が見開かれると一言


「いけます………」


「よしっ!!総員!!魔物から距離をとれ!!巻き込まれるぞ!!」


 指揮官エルフの言葉に一斉に魔物から距離を置くエルフ達、それとは逆に白髪のエルフは一人、魔物に立ち向かう。魔物はその白髪のエルフに火球を放つが軽やかに避けてゆくそして、白髪のエルフは至近距離でジャンプし巨大な魔物の顔の高さまで飛び上がると長剣を振り上げる。魔物も白髪のエルフに至近距離で火球を浴びせようと口に火を溜める。


「………バースト」


 小さく、呟やいた白髪のエルフ、すると長剣から光が伸びやがて5メートルほどの光の大剣が顕現する。


「全員!!伏せろ~~~!!!」


 光の大剣を見た指揮官エルフは、仲間たちに警告。それと同時に白髪のエルフはその光の大剣を振り下ろす。音もなく巨大な魔物を通過した大剣が地面に触れた瞬間………


 ドカーーーーーーーン!!!!!!


 まるで巨大な落雷が落ちたような爆音とそこから生じた衝撃音が発せられる。その後大量の土煙が辺りを包んだ。


「ハァハァ………どうなったんだ!?」


 一人のエルフが声をあげ、まわりの仲間たちも固唾をのんで待つ。

 やがて、土煙が収まるとそこから白髪のエルフは立っており傍らでは真っ二つに裂かれた魔物が息だえていた。その光景は沈黙を生んだが、やがて


「巫女様が邪悪な魔物を討伐した!!我らの勝利だ!!」


 指揮官エルフの宣言に沸き立つエルフ達、


「我らが巫女に喝采を!!」


「巫女様~~~!!」


 エルフ達の喝采と称賛を浴びる白髪のエルフ、だが彼女自身魔物を倒したことにはさほど興味はなく喝采にも耳に流す。ただ彼女の願望は一つだけ、それをポツリとつぶやく


「会いたいよ………龍一………ソラ………」


 その言葉は誰にも届かず万来の喝采にかき消された。


 

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