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樹は自分が必要だと思う物をスキルとか関係なく、日本で読んだファンタジー小説を思い出しながらどんどんと書きだしていった。
・鑑定
・アイテムボックス(時間停止、無限収納付き)
・言語と文字の自動翻訳
・オンラインショップ
・スライム
・絶対安全空間
・クリーンやドライなどの生活?魔法
・お金
・異世界の服
・武器(ナイフとかボウガン?)
・自宅で使ってた枕とぬいぐるみ
「うーん…あとは何が欲しいかなぁ…」
「樹ちゃん、ちょっと聞いてもいいかしら?」
「何でしょうかミルス様」
樹が書きこんでいる手帳を覗き込み、ミルス様が声をかけてきた。
「あのね、このスライムと絶対安全空間っていうのは何かしら?あと、ぬいぐるみとオンラインショップも…」
「あぁ、これはですね…」
樹は説明をする。
まずスライム、これは自分ではあまり戦いたくない樹が思いついた物だ。
日本ではスライムは雑魚。という認識が多いが、海外では結構な強キャラ扱いで、顔を覆われてしまえば窒息死してしまうし、酸で溶かすし、ネバネバしているから簡単には取り除くことが出来ないので、自分の代わりに戦ってくれる従魔として欲しいと思ったのだ。
ついでに、薬草を食べさせればポーションとか作ってくれたりしないかな?とか、そんなちょっと不純な考えもあったりする。
そして絶対安全空間は読んで字のごとく、誰も入って来れない安全な亜空間を作れるようになりたいのだ。
空間を広げていけたり、野菜や木などを植たり、家を建てたり出来るようになりたい。出来ればゲームアプリみたいに簡単に物を設置したり向きを変えたりできると嬉しい。
最終的にはその空間でゴロゴロ過ごしたい!!
そこで必要になるのが、使い慣れた枕と、肌触りが最高に気に入っているタヌキのぬいぐるみ。完全予約生産だった、すべすべもちもちのぬいぐるみ。予備も含めて2つ購入しておいて良かった!と思った物なのだ。これが無いと私のリラックス空間は完成しないので絶対に譲れない!
と、思わず熱弁をふるってしまった。
「樹ちゃん…結構やる気満々?」
「ええ、元の世界に帰れないなら、こちらでとことんゴロゴロしたいので」
「そうなの…確かに貴女は随分疲れてるみたいだものね…向うの世界に行ったら楽しく暮らしてちょうだい。枕とぬいぐるみは地球の神様に掛け合ってこっちに持ってくるわ。で、このオンラインショップって言うのは何かしら?」
向こうの神様と掛け合うって、なんかちょっと大ごと?でも、あの枕とぬいぐるみはどうしても欲しいからお願いしたい。でもってオンラインショップの事を語り忘れてたね。