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九話 創造神、奴隷を育てる①

 宿の宿泊してから10日立ち、いつものようにギルドへ入る。


 するとオリガさんがこっそりと近づいて一言。

「シオンさん、王子さまに何かしちゃいました?」


 俺はその一言に困惑した。王子であるルーファスとしたことと言えば、刀の紹介・眷族たちの戦闘の見学くらいで特に何もしていなかったからだ。


「何かあったんですか?」


「ええ、まぁ」

 オリガのはっきりしない答えを聞き、

「王族関係ですか?」


「はい。シオンさんに国王さまからの指名依頼が出ています!」


 興奮しすぎたのかオリガさんが大声で話してしまった。

 とすると、やはり冒険者たちがこんな珍聞に食いつかないはずがない。


「あのとき、貴族のバカに歯向かったのが悪かったんだ」


「いい気味なんだよ、あいつはけっこう稼いでたんだ。これで奴隷コース確定か?」


「あーあ、竜狩りのやつ、Aランク冒険者になるって思ってたんだがなー」


「いや、もしかするとよー、王子さまの剣術指南役に抜擢とか?」


「確かに! あれだけ強いんだから国のお抱え冒険者とかも」


「ありえるぞ! 国王の騎士になったり?」


「今のうちにつば付けておかないと!」


「ふっ、これでまた、シオン様のランキングを作成しなきゃね」

 と笑顔で言う女性もいる。

 色々な意見が飛び出てきたな。


 普通にしていたつもりなんだが、意外と反感もあったのだな。

 ランキングってなんだろ?


「で、依頼内容は何ですか?」


「王子様と王女様の周辺警護でそうです」


 警護なら騎士にさせればいいだろうに――ふむ、そういうことか。

 そういえば、学園の様子を見るために潜入を頼んでいたんだった。

 学園・天界・冥界、すること多いな。ああ、仙導寺で弟子の仙人たちにも挨拶周りがあるのかぁ。

 それに墓参りもあるし、他にも色々と旅もしたいからな。


「わかりました。では、今から王城へ行けばいいですか?」


「はい。お願いします。国王さまを暗殺は、絶対にしないでくださいよ」

 オリガさんはなにを思ったのか、そんなことを言ってきた。



 ・・・



「わざわざ依頼の形にしなくていいだろうに」


「しかしですね、普通に入学して息子や娘が貴方様に話しかけようとすれば、貴族の子息たちに絡まれるかもしれませんし」

 王城の一室でシオンとイスタールは、依頼のことについて話していた。


「その可能性は――――あるかぁ」

 各時代でも貴族という人種の多くは、平民に対し、とても傲慢に振る舞う。


「でも、騎士からの反感はなかったのか?」


「あります。そこで貴方様に騎士をボコって認めさせてほしいのです。騎士に練度も見たいとおっしゃっていましたし、一石二鳥です」


「はぁ、どこの部隊だ? 歩兵か?」

 シオンの了承を確認したイスタールは安堵した顔を浮かべた。


「いえいえ、歩兵は前回に副長があれだったので、違います。今回は貴族グループの聖騎士です」


「その貴族グループってのは、何だ」


「貴族グループとは、貴族子息たちが安全に魔物を倒し続け、レベルだけ上げて騎士にまでなり、いつも権力争いをしているグループです。大変迷惑しております」


「大変だな」


「まったくです」


「じゃぁ、そのボンボンどもを改心させればいいのか?」


「そこまでしてもらっていいのですか?」


「やるなら、やっちゃって、騎士らしくさせちゃおう」

 そうして、また、バカの矯正が始まった。


 そして、この依頼の前払いということで、家をもらった。

 これで、シオンはイスタールに思い出話をすることになった。



 ・・・



 もらった家に行ってみた。

 なんかでかい家が目の前にあった。

 その敷地の中に家が何故か三軒あった。玄関にある紙には、『どうせあなた様のことですからこれぐらいあった方がいいですよね』と書かれていた。


「これを一人でどうしろというのだ」

 中に入ってもやはり広い。

 思ったことは、掃除がめんどくさい・絶対余る部屋が多く出るということだ。


「そうだ、メイドを雇おう」

 そういったものの、どこにメイドがいるというのか。

 歩いていると、横は奴隷館だった。ここでいいじゃないか、そう思った。


「いらっしゃいませ、当店は初めてですか?」


「ああ」


「ふむふむ、失礼ですが、お金は持っていらっしゃいますか? 最低でも銀貨3枚、30万CLになりますけど」


「これでいいか?」

 そういってシオンは店主に金貨20枚、20億CLほどを見せた。


「失礼しました。お名前を伺ってもよろしいでしょうか? 私の名前はウィルコックスと言います。この奴隷館の店主です」


「そうか。俺はシオンだ」


「ん? シオン? おお、そうでしたか、あなたが初日でBランク冒険者を半殺しにした方でしたか」


「そんなことはしてないし、どうでもいい」


「わかりました。では、こちらへ」

 シオンは奥の奴隷たちがいる部屋に入った。意外と綺麗にしている。


「そんなに汚くないな」


「ええ、多くの方は、奴隷館と聞いて汚いイメージがありますが、奴隷は商品ですからうちの店では綺麗にしています。しかし、非合法奴隷や罪人奴隷なんかは汚いですね、危険ですので」


 シオンは説明を聞きながら奴隷をそれぞれ鑑定した。



 ステータス

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 [名前] ライドウ

 [年齢] 38

 [性別] 男

 [Level] 50

 [種族] 獣人

 [職業] 騎士

   [HP]  36841

   [MP]  12062

   [力]  6343

   [器用] 2064

   [敏捷] 3985


 [スキル] 【火魔術LV.1】【剣術LV.3】【体術LV.2】【威圧LV.2】

      【礼節LV.2】【怪力LV.3】【鉄身LV.1】【戦意向上LV.3】

      【騎乗LV.3】【騎乗戦闘LV.3】


 [称号] 【奴隷】【フォートレス】【元騎士団長】


 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――



 ステータス

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 [名前] ゼノビア・シルフェーン

 [年齢] 145

 [性別] 女

 [Level] 73

 [種族] エルフ

 [職業] 弓士

   [HP]  32603

   [MP]  12146

   [力]   9109

   [器用] 11942

   [敏捷]  9785


 [スキル] 【付与魔術LV.2】【弓術LV.4】【解体LV.3】【隠形LV.2】

      【風魔術LV.1】【鑑定LV.2】【狩猟LV.3】【単独行動LV.2】

      【戦意向上LV.2】【疾走LV.3】


 [称号] 【族長の娘】【奴隷】【弓士】


 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 珍しいな、上位スキルの鑑定を持っているとは。

【スキル 状態診断】の上位互換である【スキル 鑑定】。

 偶にいるのだ、生まれてくるときに何らかのスキルを手に入れることが。まぁ、これもある種の才能というシステムになっている。

 鑑定の他にも手に入るスキルは様々。タンク職が少ないエルフ族に戦士系スキルという場合もあれば、鍛冶の得意なドワーフ族に上位スキルの超絶技巧というスキルが付けられることもある。要は、とんでもない確率でそれが誰に与えられるかは分からず、使うことがないスキルが自分に付くこともある。

そして、歳の割にレベルが低いのはエルフの里の周囲の魔物のレベルが低いため身に入る魂魄が低いからだそうだ。


 ステータス

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 [名前] 椎名 摩耶

 [年齢] 22

 [性別] 女

 [Level] 1

 [種族] ヒューマン

   [職業] 勇者

   [HP]  5000

   [MP]  3000

   [力]  2500 

   [器用]  700

   [敏捷] 2000


 [特殊スキル] 【自動翻訳】


 [固有スキル] 【無限収納庫(インペントリ)】【武芸百般LV.1】


 [耐性] 【状態異常耐性LV.1】


 [称号] 【異世界人】【勇者】


 [加護] 【転生神プロスの加護】


 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――



 ステータス

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 [名前] ウル

 [年齢] 8

 [性別] 女

 [Level] 1

 [種族] 鬼人

 [職業] なし

   [HP]  500

   [MP]  500

   [力]  500

   [器用] 500

   [敏捷] 500


 [称号] 【奴隷】【先祖返り】


 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 先祖返りか。まだ鬼人としての力も発現していないようだな。

 この先祖返りも滅多にない称号だ。

 始祖の鬼人に近い戦闘技能を持つことができるようになるということ。

 もしかしたら彼女の先祖が鬼神の配下にいるかもしれない。訓練に呼び出してもいいな。

 だが、スキル無しとはこれ如何に。



 ステータス

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 [名前] タイタン

 [年齢] 80

 [性別] 男

 [Level] 40

 [種族] ドワーフ

 [職業] 鍛冶師

   [HP]  5354

   [MP]  6858

   [力]  5102

   [器用] 5806

   [敏捷] 3800


 [スキル] 【武器作成LV.3】【錬成LV.2】【威圧LV.2】【抽出LV.2】

      【武器技巧LV.3】【付与魔術LV.3】【斧術LV.2】【精錬LV.2】

      【武器強化LV.2】


 [特殊スキル] 【職人の眼LV.3】


 [称号] 【奴隷】【鍛冶師】


 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

これに関する感想はドワーフにしては若い方としか感じない。特殊スキルがあるのは、今では珍しいが俺としてはあまりなんとも。

奴隷に落ちた理由は、聞いたところによると鍛冶に夢中になっていたら金を使いきり、借金に手を出して返せなくなって奴隷に、ということだった。


 などのステータスをもつ奴隷を40人ほどシオンは買った。


 口減らしにされた者、突然異世界の森にいて襲われ奴隷になった者、貴族の嫌がらせによって騎士から奴隷になった者など理由は多数であった。


 先祖返りをしている者がいるようだが、職業についていないせいでステータスが低い。この子には早く職業を選ばせてあげよう。


 しかし、この奴隷館に拾われて他の奴隷館よりは待遇は良くなっていて助かったようだ。


 シオンはまず、適当に全員の服を買い、家に連れて行った。

 そして、悩んだ。家に連れ帰ったはいいが、この後はどうすればいいのかわからない。

 よって、眷族を呼んだ。










騎士<フォートレス<熟練騎士<セイバー、カースナイト

<暗黒騎士、聖騎士ホーリーナイト精霊騎士パラディン、守護騎士、竜騎士

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