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Maschine seele-マシーネ・ゼーレ-  作者: スーパープリン
4/4

4-海幸-

すみませんぼーっとしてたら4話放置してましたプリンです

正直前書きとかあんま長くなりすぎるのもアレなんでさっさといっちゃいますかw

マシーネ・ゼーレ第四話、どーぞ…!

 「優希っ!?!?」

黒く艶やかな髪を伸ばした少女が、息を切らし戸を開けている。

(マズい…。おいまっちゃん、とりあえずなんとか優希で押し通せ!)

隆之介が小声で伝えてきた。

(わかったが…アイツは誰だ?)

(横田海幸(よこたみゆき)…。お前の…優希の彼女だよ!!)

_彼女。自分が知らない自分の彼女である。下手に心配をかけさせる訳にもいかない。自分がフュア・インマーの一部だったということを知られてもいけない。ここは…心を鬼にして…ッ!

「やっ…やぁ~横田ちゃん~。」

ガチガチに震えている…のはわかっている。すっと隆之介の方を見ると、

(下手くそかっ!?)

とも言わんばかりの目線を浴びせられている。じゃあどうすればいいんだよ。

「えっ…よ、横田ちゃん…?」

やっぱ違った…。自分はこいつのことを一体なんと呼んでいたのか…あまりわからない。

「あ、え、み…海幸ちゃん!」

今度はいけた!!と思ったが、

「優希、普段は"海幸"って呼ぶのに、…何かあったの?」

そうか、自分は下の名前呼び捨てだったのか。理解した。

「あ、うんなんでもない。み、海幸。」

「そう…。ならいいけど。てか、さっき研究所のほうが襲撃されたって聞いて、急いで来てみたんだけど…大丈夫そうかな。」

「あ、うん。大丈夫、だよ…うん。」

たどたどしい言葉で返すと、彼女は笑い、

「そう。よかった…!」

そう言った。その笑顔は、ゼーレ本人でさえも眩しく感じた。

「とは言っても。1週間もメール返信くれないなんてどうかしてるよ?優希ほんっと忘れっぽいんだから。」

「あ…はい、すみません…。」

1週間もメールを送れなかったのは自分のせいなんです、なんて言えやしない。

 「じゃあ…またね!今度は差し入れも持ってくるよ!」

「うん!またね!」

手を振り合って、その手を下ろした瞬間、ゼーレは大きくため息をついた。

「っはぁぁぁぁぁ…。これはどうやって切り抜ければいいのか…。」

「え?」

「正体を隠して、相手に心配をかけず、自分の意識していない者と接する、などというのは、これからここで生きていく中で非常に難しい問題だということだ。」

ゼーレの考えることを察したかのように、

「ま、まあ俺がなんとかサポートするよ。安心せい。まっちゃんよ。」

と言った。

「近々差し入れを持ってまた来るんだろ?よっしじゃあうまく接することができるように、特訓だ!」

「…わかった。」

暑苦しい隆之介に対し、こくりとうなずいた。

 

 

 

 「ここでの生活は慣れたか?」

「ああ。なんとかな。」

暖かいご飯。味噌汁にサラダ。ごく普通の家庭の料理が机に並べられていた。

 家。ここは隆之介の家である。今の状況、下手に家に帰れないとあって、住まわせてもらっている。

「最近風呂場のシャンプーの減りが早い。多分まっちゃんさ、1回に使いすぎてんだよ。人工知能なんだからそこらへんなんとか調節できるようになっとけよ。」

「いや…減りが早いのは、使う人数が2人になったからじゃないのか…?」

「………。」

「………。」

沈黙の末に隆之介が放った言葉は、

「知らねえよ。」

だった。というかすぐに一人で大笑いしていた。やっぱり…わからない。

 「隆之介の作る料理はなんだか、一般家庭の料理を絵に書いたようなものだな。」

ゼーレが唐突に言い出した。

「どういう意味だよ?」

「科学者ってなんかもっと…ビーカーで分量計ったり、科学的なものばっかり使ってたりする印象があるからな。」

「偏見だなそりゃ。俺らみたいなもんはそんなことありゃしねえよ。てか、人工知能の考える"印象"ってどういうもんなんだよ。」

そういえばそうだ。全知全能を歌い、ネット環境を漂い、様々な情報を得る自分たちが持つ"印象"とは、一体何なのだろうか。

「んん……。」

考えても

「んんん……?」

考えても

「ん……。」

答えが出てこない。本来ならこの程度のことならわかるはずなのに。

「…わから…ない。」

「ありゃ、そうかいな。全く謎が多いやつだねぇ。」

するとゼーレは一つの結果にたどりついた。

「本来なら自分たちは、"印象"という概念を持たないはず。」

「え?」

「ならこれは………なんなのだ?」

口の下をぽりぽりと掻きながら隆之介が言う。

「んんんイマイチわかんねぇけど、それって人間に近づいてるってことじゃねぇか?」

「えっ。」

驚いた顔を見せるゼーレ。

「いやまあもちろん根拠はねぇんだけどな。人間が持つ概念を抱き始めてるってことは、そんだけその体に…優希に影響され続けてるってことじゃねえのかなって。だから今まっちゃんがわかんねえことも、いつかわかってくるようになるんじゃねえのか?」

「隆之介…。」

「…改めて研究所へようこそ。マシーネ・ゼーレくん。」

 

 

 

 翌日。メールの通りだと今日海幸がこの研究所にくるはずである。…正直なところ今はどうでもいいと思っているやつと、うまく接することができるだろうか。ごまかすことができるだろうか。心配だった。

「なぁに心配すんなよ。昨日練習したように、気軽に接すればいいんだ。」

と、隆之介が肩を押してくれた。

「…わかった。」

「よしっじゃあそうとわかったら仕事だ仕事!この分の資料。頼むねっ…と。」

ゼーレの持ち場の机にどっさりと積み重ねられた資料が置かれてしまった。

「こっ…この量…。」

なんとなくダメージが来た。優希もこんな風にこき使われていた、と考えると、同情してしまう。

 「___っ!」

何かを感じ取ったように立ち上がり、辺りをきょろきょろとするゼーレ。

「お、おいおいまさか…。」

「あぁ。まずいぞ。できれば今から出撃の準備を__」

「優希ー!」

ドアを開ける音と共に海幸が現れる。だがその呼びかけに答えることなく、玄関の方へ全力で走るゼーレ。

「あっ、わざわざ来てくれたの__」

「海幸、危ないっ!!!」

手を伸ばし、全身で抱えるように飛びつく。と同時に、研究室の玄関が大きな音と爆風とともに崩れた。

 叫ぶ海幸。少し吹き飛ばされ、間一髪のところだった。

「__っ。ゆ、優希…?」

「…大丈夫か?怪我は…ないな?」

「う…うん。」

抱えるようにして守っているから、海幸には怪我はなかったようだ。

「で、でも優希、傷が…!!」

よく見ると背中に大量の傷と血が付いていた。さっきの衝撃で降ってきた壁片やガラスが原因だろう。

「大丈夫だ。気にすんな。」

「で、でも…。」

心配する海幸をひょいと持ち上げお姫様だっこをする。そのまま隆之介らの元へ走り、足からそっと降ろす。怪我はおそらく、ゼーレの体内への侵入で何らかの耐性が生まれたものと思われる。

「ゼーレの発進準備を急いでくれ!俺も今すぐ行く!」

「おっけえ。任せろ!」

倉庫へ走るゼーレ達。流されるまま海幸もついていく。

 コックピットに入り、機体を起動させ、各スイッチ類とモニター類を確認していく。

(さっきはまるで本能的にあいつを庇おうとした。なぜなのだろうか…。)

そんなことも気にしながら、ハッチを閉め、開き始めるアームに囲まれる中でゆっくりと立ち上がる。

「隆之介!」

「わかった!!」

倉庫のシャッターががらがらと開く。

「出るぞ!!」

足を踏み込み、走り去ったゼーレ。新たな戦闘が、また幕を開けようとしていた。

 

 _海幸は、コックピットの中に優希がいたのをはっきりと見ていた。

「昨日は大丈夫って言ってたのに…。」

涙目になりながら、出撃する機体を見つめた。

「……バカ。」

あーはい以上になります。

海幸ちゃんをどう書こうか迷ってたら放置してまして。更に夏休みに入ってぼーっとしてたらさらに放置して。なんだかんだで結構更新遅れちゃいました…申し訳ないです

余談にはなりますが、実はマシぜレ2(仮称)とマシぜレ3(仮称)を計画してまして

まだ1が終わってすらないのにね、ほんとこんなんばっかりですよ。

2は今みたいに連載形式にして、3は長文1話のマシぜレ完結編みたいな感じにしようと思ってます。ちなみに2はもうすでにストーリーある程度決まってるですよ。ぐへへ

とまあ今回の本編とはそんなに関係のないことをつぶやいて終わりにしたいと思います。最後まで見て頂いてありがとうございました!また次回もご覧ください!


主のことが気になったり、感想などはTwitterで受け付けてます。お気軽にどうぞ

@superpurintwit1

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