クリームパンを食べながら思うこと
クリームパンが好きである。
子供の頃からあんパンよりクリームパン派でありました、しかし歳を重ねる毎にあんパンの美味しさが分かり始めると、「ああ、日本に生まれて良かった」と、しみじみと思うのです。
私はどちらかというとこしあんパン派でして、甘さ控えめで滑らかな舌ざわりの、こしあんパンがすきです。
しかし、ケシの実が上に乗ったつぶあんパンも、中々のもので、ケシの実のプチプチとした食感と甘い、つぶあんの相性と言いますか、洒落た言い方をすればマリアージュともうしますが、見事な相乗効果が感じられます。
他にも白あんパン、鴬パンなんかも各々に良いところがあって、トースターで、一分程度温めれば、中のアンは甘さを増して、外のパンは少しパリッとした食感と小麦の香りがたって、実に贅沢だと思うのです。
冒頭から話が、あんパンの方に逸れてしまいましたので、ここからはクリームパンの話に戻らなければなりません、私にとってのクリームパンはやはり半円形の形をしたカスタードクリームパンが一番だと思っています。
黄色味の強い、固めのクリームのカスタードクリームパンは幼少期に母に手を引かれて通っていた近所のパン屋さんを思い出すのです。
しかし昨今のクリームパン事情は大変なもので、チョコとクリームの二色パン、クリームチースが入ったチーズクリームパン、季節ごとに出てくる、栗や芋、南瓜のクリームパンにリンゴカスタードクリームパン、中でも私を虜にしているのがカスタードクリームとホイップクリームが入っているクリームパンでして、カスタードクリームの、卵風味を感じる濃い甘さと、ホイップクリームの軽い食感の甘さと、合間ってついついパン売場で見かけてしまうと、手を伸ばさずにいられない有り様であります。
食べ方にもこだわりがあって、ホイップクリームパンの他にもクリームが入ったメロンパンやシュークリームなど、後からクリームを注入するシステムには、二通りの方法があります。
一つは生地に切れ込みを入れて、その切れ込みからクリームを挟むようにいれる方法と、二つめの絞り袋で太いノズルのような物を挿して絞り込む方法の二種類です。
挟み込み式と注入式と区分しますが、先ずは切り込み式について記すことにしたいと思います。
切り込み式はカットする範囲が広く、その為クリームは多めに入っていますが、キレイに食べるには高度な技術が求められます。
第一に切り込みに対して平行にずらしてしまうと、ソコからクリームが溢れてしまい手や運が悪ければ衣服にこぼす失態をおかしてしまうのです。
私の推奨する食べ方としては思い切って上下を切り離し、仮に蓋と土台の部分と言いますが、蓋の部分を一口位にちぎって、土台の方に付いたクリームを蓋の部分につけながら食べる方法です。
しかしこれは時間にゆとりがある方が休日の午後に、苦めの珈琲と一緒に優雅な時間を過す時などにおすすめの食べ方です。
逆に時間にゆとりがなく、車の運転中や仕事の合間、朝の出勤前に急いで食べる必要がある時でも、やはり熟練された技術が必要になります。 袋を開けると、切り込みの部分を上にしてぱんは三分の一程しか袋から出しません、これは万が一に備えた防御策になります。
袋から出した切り込みの部分をアグレッシブに口に入れると横からクリームが溢れないようにクリームを吸いながら噛るのです。
こうすればクリームを余すこと無く食べることが出来ます。
この二種類の食べ方は云わば「静と動」です。
【ちぎりの静と吸込の動】
読者の皆さんも状況に応じた食べ方をして欲しいと思います。
続きまして、注入式の場合ですが、こちらは一点の穴ですから、この穴さえ先に口の中に入れてしまえば、難しいことはありません。
特別な技術は必要なく、誰でも簡単に、そしてキレイに食べることが出来ます。例えるなら袋ラーメンとカッブラーメンが適当だと思います。
麺のゆで具合とスープを入れるタイミングはある程度の経験と技術が必要ですが、カッブラーメンはお湯を入れて待つだけですから、これといった技術は不要になります。
さて、ここまで、だらだらと私の持論を記してまいりましたが、私が一番云いたいことは、ホイップクリームの入ったクリームパンは美味しい。
菓子パンは美味しい、と言うことです。
そして今、この時ホイップクリーム入りのクリームパンを食べながら思うことは、美味しい菓子パンに溢れたこの時代の日本に生まれ落ちた幸運に感謝したいと思います。




