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第29話 選んだもの
シャルル視点です。
誰もいない王宮の廊下の鏡に映る自分を見る。
「……ねえ」
誰もいないのに、声を出す。
「私、ちゃんと好き?」
答えは、出ない。
でも。
「どうした?」
通りががったのか、エドワードがいた。
「……少し、
一人で考えたくて」
彼は、少しだけ目を細めた。
「考える必要はない」
優しい声。
私は、笑った。
「ですよね」
――ここで。
私は、選んだ。
逃げない。
逆らわない。
でも。
「エドワード」
「なんだ」
「私、
あなたがいないと生きられない
……わけじゃないですよ?」
空気が、止まる。
ほんの一瞬。
彼の表情が、揺れた。
怒らない。
でも、笑わない。
「当然だ」
ゆっくり言う。
「だから、
俺がいる」
……失敗した。
選んだつもりだったのに。
彼の中で、
答えはもう決まっている。
私は、理解した。
選択は、彼の中にしか存在しない。
多分、これが、愛と言うものなろだろう。
シャルルが選んだ道
次回は最終話です。
お楽しみ。




