第16話 改善案
エドワードらしい改善案です。
(ルーカス視点)
嫌な予感しかしなかった。
エドワードが、
「改善点が見つかった」顔をしている。
「シャルルが、少し息苦しさを感じているらしい」
王族用の小会議室。
国王陛下、王太子殿下、側妃殿下、そして俺。
「お前……それ、どこから聞いた」
「准男爵家だ」
終わった。
「なるほど」
エドワードは、静かに頷く。
「なら、対応を変えよう」
王太子殿下が、慎重に聞く。
「……どう変えるつもりだ?」
「監視を減らす」
おっ。
一瞬、希望が湧いた。
「代わりに、把握精度を上げる」
即、消えた。
「今までは“常に付き添う”形だった。
それが圧迫感の原因なら――」
指を折りながら続ける。
「・姿を見せない護衛に切り替える
・行動記録は事後確認にする
・本人に報告させない」
側妃殿下が、青ざめた。
「……それ、監視が“高度化”してるだけでは?」
「効率化です」
真顔。
「彼女が自由だと“感じられる”ことが重要だ」
感じられる、だけ。
俺は思わず叫んだ。
「それ欺瞞だろ!!」
「問題ない」
エドワードは、即答する。
「危険は排除される。
彼女は安心する。
不満は解消される」
国王陛下が、低く言った。
「……シャルル嬢は?」
「何も知らない」
穏やかな声。
「だから、改善だ」
全員、言葉を失った。
王太子殿下が、頭を抱える。
「お前……
それ“檻を透明にしただけ”だぞ」
「そうだ」
エドワードは、初めて微笑んだ。
「見えない檻ほど、
安心できる」
――ああ。
こいつ、本当にズレてる。
その日の夜。
シャルル嬢は、
「今日はなんだか自由だな」と笑ったらしい。
誰も、近くにいない。
誰も、声をかけない。
でも。
彼女の行動は、
すべて、正確に記録されていた。
エドワードは、報告書を読みながら呟いた。
「よかった」
「これで、息ができるだろう」
俺は、震えた。
怖すぎる...
息ができる“気がする”だけだ。
お読み頂きありがとうございます。
幼なじみまで怖がらせてどうすんねん( '-' )ノ)`-' )ぺし
次回もお楽しみに。




