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第15話 本音は、家族にだけ

婚約してからは王宮で暮らしてるシャルルです。


(シャルル視点)


 久しぶりに、実家に帰った。


 護衛も、侍女もいるけど、

 お父様とお母様の顔を見たら、少しだけ力が抜けた。


「元気そうね」


「はい。とっても」


 それは嘘じゃない。


 でも、お茶を飲んでいるうちに、

 胸の奥に溜まっていたものが、ぽろっと落ちた。


「……あのね」


 二人が、同時にこちらを見る。


「幸せなんだけど……ちょっと息が詰まる時があって」


 一瞬。


 部屋の空気が、止まった。


「息が詰まる?」


 お母様の声が低くなる。


「殿下が、すごく優しくて。

 何も困らないし、不安もないんだけど……」


 言葉を探す。


「一人になると、

 ちゃんと一人じゃない気がして」


 お父様が、ゆっくり額を押さえた。


「……シャルル」


「檻、ってほどじゃないの。

 ただ……深呼吸したいな、って」


 沈黙。


 そして。


「それは檻だ」


 お父様が、即断した。


「だよね!?」


 お母様も即座に同意する。


「分かりやすく檻よ!

 金色でふかふかしてるだけ!」


 二人とも、顔が真剣すぎて、

 逆に笑ってしまった。


「だよねぇ……」


 でも。


「大丈夫よ」


 お母様が、私の手を握る。


「ちゃんと、話せば分かる方でしょう?」


 ……そう、思いたかった。




ふと、出稼ぎに行ってるお兄様の顔が浮かんだ。


公爵家で執事として仕えてるお兄様。



「お兄様の仕えてる公爵家、ご子息いたっけ?」


お母様が不思議な顔をした。


「どうしたの?...確か、いらしたわよね?ベルローズ公爵家のカルロット様、だったかしら」


「その、カルロット様って殿下と親しいのかな…?」



私は何を考えているんだろう...



お読み頂きありがとうございます。

息苦しさをエドワードはどう解決するのでしょうか?

次回もお楽しみに。

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