第11話 独占宣言
シャルル視点です。
(シャルル視点)
部屋の空気が、凍っている。
どうしてこうなったのか、
正直、よく分からない。
ただ。
エドワードが、私の前に立った。
「シャルル」
名前を呼ばれる。
「君に、確認する」
私は素直に顔を上げた。
「俺のそばにいるのは、嫌か?」
同じ質問。
でも、今までと意味が違う。
「……嫌じゃないです」
そう答えた瞬間。
エドワードは、周囲を見渡して、
はっきりと言った。
「聞いたな」
え?
「この婚約は解消しない」
王家の顧問が慌てて口を開く。
「殿下、それは――」
「黙っていろ」
ぴしゃりと遮られた。
エドワードは、
私の肩にそっと手を置いた。
逃げられないけど、
痛くもない。
だから余計に、怖い。
「シャルルは、俺の婚約者だ」
一拍。
「未来の王妃になるかどうかは、問題じゃない。シャルルが不安ならその不安も消す」
……え?
「彼女は、俺のものだ」
空気が、完全に死んだ。
お母様が、ひゅっと息を吸う音がした。
「守るとか、庇護とか、
そういう生易しい話じゃない」
淡々と、でもはっきり。
「俺は、この先も、
彼女を手放すつもりはない」
そして。
「彼女を見るな」
「触れるな」
「奪おうとするな」
一つずつ、
命令のように落ちる。
「彼女の心も、身体も、人生も」
そこで初めて、
エドワードは私を見る。
「選ばせる気はない」
にこり、と優しく笑って。
「もう、選ばれている」
……あ。
お父様とお母様が、
完全に固まっている。
度肝を抜かれた、という顔だった。
私は、少し考えてから言った。
「……エドワード」
「なんだ」
「そこまで言われると、
ちょっと照れます」
沈黙。
次の瞬間、
上級貴族の誰かが膝をついた。
ルーカス様が天井を見た。
エドワードは、私だけに聞こえる声で言った。
「問題ない」
「君は、俺の世界の中心だ」
……なんだか、
とんでもないことになってる気がする。
でも。
守られてるのは、確かだった。
お読み頂きありがとうございます。
シャルルの、とんでもないことになってる気がする、そうじゃないw
とんでもないことになってます。
次回もお楽しみに。




