変わらぬ日常、変わる環境
何とか今週アップ出来ました!来週は忙しくなりそうなのであまり更新できないかもですが1話は必ずアップしますのでブクマ、評価をお願いします!
部員で学際の出し物についての話し合いをしたのが火曜日。
そして今は金曜日。
もう4日が経っているわけだが進捗は何もなかった。
心なしか朝の朝礼でしゃべっている山崎にも焦りの色が見えている気がする。
いや、ほんとに心なし。
そう思いたい自分がいるだけかもしれないが。
あれから部員が部室に来ることはなかった。
山﨑は仕方がない奴らだなと笑っていた。
俺が部室にいるから来ないんだろうなと自分で分かっていたが山崎から何か言われることはなかった。
山﨑の優しさを感じる反面、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「このままじゃ木下と二人で準備する羽目になっちゃうな。何するかな?」
そんな軽口が忘れられない。
自分の責任だと理解はしつつもこのまま二人で園芸部として出し物を出したらとんだお笑い草だ。
そもそもまだ何をするのかも決まっていないのに。
朝の朝礼が終わると次の授業が始まるまでの間クラスメートの雑談が始まる。
俺はそっと頭を机に突っ伏す。
もはや今更何か言われたり見られたりするわけではない空気のような存在。
それでも視界を腕でふさぐと落ち着くのだ。
雑談の内容はもっぱら学際だ。
うちのクラスではフリマをすることになった。
各自使わなくなったものを持ち寄るらしい。
みんな一様に何を持ってくるだの云々を話し合っていた。
どうせ俺のものは買われないだろうから何か適当に持っていけばいいだろう。
むしろ買われた後に文句を言われることの無いように未使用品か大きく名前を書いておけばいいだろう。
売り子は人気なので手伝うことはないだろうし。
例年なら終わるまで部室で過ごしていたのだが今年は隠れ蓑の園芸部が何かする予定なのでそれもできないだろう。
しかもクラスの出し物と違って園芸部員は誰も手伝う気がないのでこのままでは本当に山崎と何かをしなくてはならないかもしれない。
その山崎もクラスの出し物もあるので園芸部べったりとはいかない。
となると必然的に一人で何かしなくてはならなくなる。
一人で出し物をやる中、誰も手伝わず、誰も関わろうとしない出し物。
想像するだけで身震いする。
それだけは何とかして避けたいがどうすればいいだろうか。
自分一人でできてなおかつ、当日は部室にこもっておけるもの。
これさえ思いつければ無難に学際を乗り越えられる気がする。
そんなことを考えていると授業が始まる。
1限目は数学。
当たり前のことだが教師によって授業スタイルは違う。
国語や社会、理科の授業では基本的に生徒が先生にあてられることはなく当たるとしてもランダムに当てられる。英語もランダム形式で当てられる。
よくドラマで居眠りしてそうな奴が当てられるアレだ。
そしてこの2年間、この4科目では俺はほとんど当てられた記憶がない。
まぁ、教師たちも総スカンされている俺の状況を知っているだろうしワザワザ俺を当てなくてもといった感じなのだろう。気持ちはよくわかる。
だが、数学だけは違う。
教室の左前の席から右後ろの席まで順番に当てていくのだ。
そして今日は俺も当たる番だ。
といっても宿題の答えを黒板に書き写すだけ。
宿題に出た3問をそれぞれの生徒が書き写しに前へ出る。
いつもであれば、「えー、わかんなかったぁ。」とか「これあってるよな?」とか隣と確認しながら書きあってるが俺が隣にいるせいなのか誰も、一言も話さない異様な空気が流れる。
ただ、カッカッとチョークで黒板に回答を書く音が響くだけだった。
総スカンには慣れたつもりだったがここまであからさまな状況だと心にくるものがあるな。
自分の回答を書き終えると席に戻る。
席までの帰り道、誰も目を合わせようとしないが女バスの川島は嫌そうな顔をしながらこっちを見ていた。
いつも通りの川島にむしろホッとする。
コイツだけはホント変わらないな。
心の中でつぶやく。
そこからはいつも通りの授業が続いた。
まぁ、学生の本文は勉学ってことなので勉強に集中できる環境としてはこれ以上ないだろう。
おかげさまでそれなりにはできるようになっているし、高校受験を頑張ればいいだろう。
もはや、この強靭なメンタルを育ててくれたことに感謝すべきかもしれない。
そして終礼の時間。
チャイムと同時に山﨑が入ってくるとクラスメートたちが席に着きだす。
いつもと同じ終礼、簡単な連絡事項で挨拶して終了。
のはずが今日は勝手が違った。
山﨑と一緒に違う制服を着た男子が入ってきた。
「お前らが大好きな転校生だぞ。今日はお母さまと一緒に手続きで来てくれたんだがな。本人たっての希望で自己紹介をしてもらうことになった。明日からは通常運転になるから仲良くしてやってくれな。じゃ、自己紹介たのむな。」
そういうと転校生が教卓の前に立つ。
「転校生の大矢です。昔は近所に住んでいたんですが戻ってくることになりました。もし覚えてる人いたら話しかけてください。あとは、」
何かを続けそうなところで目が合う。
ヤバい!!
そう感じた瞬間転校生の大矢が声を上げる。
「あ、ツヨちゃん!!」
全員が大矢の視線を追うとそこにあるのは俺の席。
そう、大矢は俺の幼馴染だったのだ。
いかがでしょうか?
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