第68話 決着
精神統一
そう言ってクロスとフローズは最後の攻撃の為に決意を抱く
あれからどれくらい経ったのだろうか?月明かりがまだ夜空を照らしているとなると、精々数時間しかたっていないのだろう。
永遠に感じる程の激戦はついに終わりを迎えようとしている
クロス「この一撃で......」
フローズ「全てを終わらせる......!」
レプリカ「何を言うかと思えば、ただの戯言か.......寝言は、寝て言うものだよ?あははは.......」
あれからの激戦でレプリカの体力はほぼ無くなり、最初の頃と比べると明らかな差がある。
それに比べてクロス達はレプリカ同様体力は極限まで消耗しているが、決意の力で、同じ力をキープしている、それを維持するために決意を抱き続けられるのは、この世でこの2人だけだろう。
クロス「戯言なんかじゃないさ......これは」
フローズ「私達の想いの」
クロス.フローズ
「希望の力だぁぁぁぁ!!!!!!」
クロス.フローズ
「イグニートジェネシス!!」
2人の決意を剣に宿し、レプリカに最後のトドメを刺す!
時空を真紅に染め上げて、真紅の剣に染め上げる。2人の斬撃がレプリカに当たると2人の合わさった魔法陣が現れ、レプリカを動けなくする、真紅の玉が現れ煌めきながら爆裂を起こし、雷鳴を轟かせながら、爆散する。
アリア「ガァァァァァ...........」
突然姿がアリアになる、おそらく、また逃げようとしたのだろう.....しかし
レプリカ「な......なんだとぉ!?」
クロス「前回の過ちを、繰り返すとでも思ったのか?」
フローズ「イグニートジェネシスが発動した時点で、貴方はもう、この次元から逃れることは出来ない」
アリア「いやだ!まだ......私は.......わたしは..........!!!!」
アリアは消えていく中、最後まで踠き苦しみながら消えていった........
レプリカ「...................」
レプリカ「...................」
レプリカ「くくく.....ははは.......あははは!!!」
しかし、レプリカは不気味に笑う
レプリカ「ああ、君達の勝ちだ、それは認めよう」
レプリカ「でもね、これだけは忘れるなよ?」
レプリカ「僕が死んだところで、人間の破滅の道は止まらない、いずれ代2代3の僕が現れ、世界を滅ぼす!」
レプリカ「君達の偽善活動は無意味だったんだよ!ひゃぁはははははは!!」
クロス「...........覚悟の上さ」
フローズ「さようなら、私達人間の悪意が生んだ、悲しき神よ」
レプリカ「.......クソが、最.....後....まで...むか..........つ.....く........ぜ」
レプリカの魂が消えていく、完全に倒す事が出来たのだろう。
クロス「終わったな」
フローズ「ええ、そうね」
そう言い残すと2人は、ゆっくりと彼らの元に向かう
————————————————————
紅く染まっていた空は月の光を通して青黒く、夜空には綺麗な星が見える
ミク「...........うう」
ミク「ハッ!......あたしは、一体.....」
ミク「て!何よ!どうなってんの!?」
ミクは慌てて周りを見渡す、先程まで魔王城で戦っていたのにも関わらず、辺り一面は野原が続き、周りにはミクの他にメミル、セシル、グエン、シルフィが眠っていた
クロス「.........どうやら......目を覚ましてみたいだな?」
ミク「!!クロス!、それにフローズ様!」
声をかけられ、振り返るとボロボロの状態のクロスもフローズの姿が見えた、互いに肩に手を乗せて、フラフラしながら、こちらに来た
ミク「大丈夫なの!?」
フローズ「大丈夫.....とは、言えない......かな?」
クロス「もう......限界が...」
そう言うと2人は力尽き倒れる
ミク「クロス!フローズ様!」
慌てて声をかける
クロス「心配するな......ちょっと疲れただけだ、死にやしない」
フローズ「だから、しばらくの間、このままに、させて?」
そう言い残すと2人は眠りにつく
ミク「いや....あたしもまだ完全じゃないんだけど」
そう言って、なんとか意識を保っていたが、限界が来て、倒れる、そしてそのまま意識を失った
彼らが目を覚ましたのは、それから1日経った後だった
————————————————————
セシル「空......綺麗だよね」
クロス「どうしたんだよ?セシル、いきなり変なこと言って?」
セシル「変は余計よ!」
メミル「でも、いきなりどうしたの?」
皆が目を覚まし、次の朝、青空を見上げてセシルは言う
セシル「私達ってさ、レプリカを倒す為に旅に出て、こうやってゆっくりと空を見上げたことなかったなぁって思って」
クロス「そうだな、改めて見ると本当にいい天気だよ」
レプリカの影響で1時でも、世界は紅き闇に囚われていた、それを考えると、自然が作り出す幻想に心を奪われる
フローズ「こういう日はピクニックしたいなぁ」
グエン「お前はただ飯が食いたいだけだろ?」
フローズ「..........バレた?」
シルフィ「当たり前です、何年一緒にいたと思うのですか?」
クロス「...................」
グエンとシルフィは知らない、俺達のこの記憶が、ただ継承されただけってことを、でも......知らない方が幸せな時もある、このことは俺達だけの秘密にしよう。
そう思い、自分たちに未来を託してくれた、2人の英雄に感謝した
ミク「これからどうするの?」
クロス「とりあえず、王国に戻る、馬も無くなったし、俺とフローズも英雄の力はすっからかんで何も出来ないけどな」
フローズ「まぁ、いろんな街に行って、ゆっくりしていこうよ」
ミク「そうですね、.......貴方達は?」
そう言ってグエン達を見る
グエン「名残惜しいが、俺はここに残る、魔王城も壊れたし、魔族を集めて今後のことも言わないとな」
シルフィ「私も残ります、彼1人だと心配ですから」
クロス「そうか、まぁ、大丈夫だろ、どうせまた会うことになるんだしな」
メミル「?..........どういうこと?」
フローズ「人間と魔族で争う必要はなくなったわ、けど、それでも辞めない人達はいる、だから」
セシル「国王様と直接話し合う.....と?」
クロス「そういうことだな」
そう言って踵を返す
クロス「またな、グエン」
グエン「ああ、また会おうクロス」
シルフィ「それでは、今度は王国で」
フローズ「ええ、任せて」
そう言って握手する、そしてそのあと
グエン「君達のお陰で我々も助かった、例を言わせてもらう、ありがとう」
シルフィ「ありがとうございます、ミクさん、メミルさん、セシルさん」
そう言って2人は頭を下げる
ミク「いえいえ!あたし達は別に何も!」
メミル「そうよ!レプリカとの時だって、一番最初にリタイアしちやったし」
セシル「お礼を言われることなんて」
焦りながら、自分たちは何もしていないと主張する
グエン「いや、あの時魔物の大軍が攻めてきた時は間違いなく助かった、お前達がいなければ、多少なりとも苦戦していた」
いや、そもそもあんた1人で戦ってたろ........とは言うまでもない
シルフィ「私は貴女達がいなければ死んでいました、ありがとうございます。」
ミク「.....でも.....」
そう言っていると、横にいたクロスに肩を叩かれる。
クロス「そんなうじうじしてないで胸を張ってくれよ、今回の戦いは間違いなくミク達がいたおかげで勝てたんだから」
フローズ「コレはお世辞でもなんでもないわ、みんながいたから、私たちは勝てた、この事実は変わりないわ」
そう言って、クロス達も感謝の言葉を言う
クロス.フローズ
「一緒に旅に出てくれて、ありがとう」
ミク「.......うん、ありがとう」ポロポロ
メミル「こんな.....私たちでも、役に立てたのね?」ポロポロ
セシル「あれ?.......目から汗が」ポロポロ
クロス「ははは、相変わらず泣き虫だなぁw」
ミク「うるさい!はっ倒すわよ!」
メミル「全く.....あんたって人は」
セシル「お人好しすぎるよ、義兄さん」
————————————————————
こうして、長きにわたる因縁の戦いに終止符を打った
クロス達は王国に向かい
グエン達は国の復興を目指した
こうして世界に再び平和が戻った
しかし、レプリカの言っていた通り、人間の心に悪意がある限り、新たなレプリカが生まれるのも事実、それがクロス達を圧倒する者なら..この世界は...........




