女子校の憂鬱1
12月。
あたしの人生最後(?)の受験が終わった。
まったく、あっけない。
3年間、問題行動を起さなかったあたし。
らく〜に付属の大学に合格。
推薦だから入試っていっても、面接と小論文。
合格は最初から決まっている。
付属の高校と大学は、持ちつ持たれつ。
落とされる人なんて、何年かに1人くらいだ。
「ゆーいちゃーん」
廊下の向こうで、真奈が呼んでいる。
どうせ、真奈も合格してるんだろう。
「なーにー?」
「合格?」
「合格。真奈は?」
「合格に決まってんじゃーん。来年もよろしくね〜。」
大げさに廊下で抱き合う。
行き来する人は、あたし達を見ても驚かない。
大げさに喜んで、抱き合う女子。
行き来する女子。
教室で談笑している女子。
窓の外、校庭を歩いているのも女子。
どこまでも女子。
そう。
ここは女子校。
あたし木村ゆいは、貴重な高校3年間をこの女子校で過ごしている。
男は用務員のおっちゃんと、校長、教頭、おやじ教師。
あと、独身勘違い教師。
目の保養は、新米教師。
残念ながら顔は普通、ただ若いだけ。
それも、3年間変わらない。
友達と、お茶して過ごした文化祭。
焼けたくない、やる気もでない体育祭。
楽しみは、食べ物しかない修学旅行。
あぁ。
今さら、ぼやいてもしょうがない。
このまま、まったりと。
ゆる〜い女子校生活は終わっていく。
「ゆい??」
「…ん?」
「顔が死んでる…。」
「えっ!ちょっと〜。死んでるって、ヒドくない??」
暖房の効いた教室。
頭の出来もそこそこの女子校。
いじめも恋愛沙汰も、特にない。
事件といえば、学園1の美人がモデルになったことくらいだ。
12月。
卒業まであと3ヶ月。受験も終わった事だし……。
彼氏のいないあたしは、大学生活に期待しよう。
大学はやっと、男女共学!
残された高校生活は、このままなんとなく消化されていくはずだから。




