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食いしん坊の僕のお腹に住んでいるモノは?

作者: 七瀬





僕は、子供の時から食べても食べてもお腹がいっぱいになった

事がないんだよ。


___底なし沼のお腹なのか?

痩せの大食いと言われている。



・・・そんな僕だから?

僕は、遂にユーチューバーになって!


ひたすら、そこのお店のデカ盛りを食べると言った動画を撮って

動画をアップすると? 


___たちまち、僕も有名なユーチューバーになってしまったんだよ。




・・・しかし?

こんないい仕事ないよな~

ただ、好きなものをたらふく食べるだけなのに。


僕の食べているところを見てくれる人たちがいっぱいいるから。

これで! 稼げるんだ!


___好きな事を仕事にする事がどれだけ幸せか?

僕にも、よーく分かったよ。






___毎日、何処かへ出かけては、【デカ盛りや食べ放題でひたすら食べる!】

お店の中の料理を食べつくしたいぐらいだよ!


___僕は食べる事が好きなんだ!!!





___その頃、僕のお腹の中では?


【アイツ! 飯はまだなのか? お腹が空いたよ~パパ~!】

【大丈夫! お腹の中には、何にもないんだ! アイツだって?

空腹でいるのはずっとは無理なはず! もう直ぐ飯にありつけるぞー!】

【パパ~パパ~お腹空いたよ~まだ~お腹空いた~!】

【・・・もう少しだけ、待ちなさい! 直ぐにご飯だよ。】

【本当なの? もうボク、お腹空きすぎて気絶しそうだよ~】

【・・・それを言うなら? パパもだよ! クウすけ! もう少しだ!

我慢も大事なんだぞ!】

【・・・うーん? 分かったよ~でも~お腹空いた~お腹空いた~】

【・・・もう、困ったやつだな~これでも、食べてろ!】

【___何? これ?】

【アイツが、以前、夜中に食べていた! おにぎりの残りだ! 取って

おいて良かったよ~!】

【パパ~素敵! パパ~最高~!】

【・・・おいおい? そんなに褒めるなよ~】

【・・・まだないの?】

【___もうない!】




___僕のお腹の中では、彼らがそんな会話をしていたんだ!

そう、僕は全く気づていなかったのだけど。



___たまたま、腹痛で病院で調べてもらった時に?



___どうやら?

僕のお腹に食べ物が入って来ると?

この親子(食べ物を素早く吸収して栄養を体に送らない“食べる菌”と

いうのが、僕のお腹の中にいるらしい。



___普通の人は、そんなモノはいないらしいんだけど?

僕のお腹の中には、その食べる菌という親子が住んでいるらしんだ!



___しかも?

外から体内に入ってきたモノで、自分の体では作りだせないらしいんだよ。





___要するに、僕が食べたモノは?

この食べる菌という親子に全て、食いつぶされてしまう。


___僕が、お腹いっぱいにならないのは?

この食べる菌という親子が、僕の胃に入った食べ物を食べつくすから。

栄養分も何もかも、僕の体に吸収する事がなく僕はガリガリなんだって。





・・・まあ、言われてみれば思い当たる節もある。

どんなに食べても、お腹が空いているし。


お腹いっぱいにならなくても、お腹が空く事はないはず。

・・・それなのに?



僕のお腹は、ずっと空腹なんだよ。

おかしいなと思っていたら? そういう事だったのかと府に落ちたんだ。




・・・まあ、それにね?

病院でちゃんと診てもらったら? 体には異常がないと言われて。


僕は気にせず、今まで通りの生活を送っているよ。




___いや? 変わったといえば?

僕は、自分のお腹に話し掛けるようになったかな?



『今日は、大食い選手権なんだよ! どうしても僕は優勝したいんだ!

食べる菌の親子よ! どうか、僕に勝たせてくれ! 頼む!!!』






・・・そすると? お腹の中では?


【どうする? 息子よ! アイツの願いを叶えていやるか?】

【___もちろんだよパパ~ 今日も食べつくすぞーーー!!!】

【お前がそう言うなら? パパも頑張っちゃおうかな~】

【ボクも、頑張る!】

【よし! やるか~!】

【やるか~】

【オー!】








『___今日の、、大食い選手権の優勝者は? 有名ユーチューバーの

野上 進次郎さんです! おめでとうございます!』

『___ありがとうございます。』

『___どうですか? あれだけ食べましたが、お腹いっぱいですか?』

『いや~それが、まだまだ食べれますよ~お腹が空いてしまって!』

『___えぇ!? 凄い! 優勝おめでとうございました!』

『___ありがとうございました。』

『___優勝者は、野上 進次郎さんでした~』




___僕たちが食べている姿を見に来ていたお客さんが一斉に拍手を僕に

くれたんだよ。


___僕は、物凄い優越感を感じたんだ。






・・・その頃、お腹の中では?


【アイツ! 優勝したらしいよ~パパ~】

【___そうだな、】

【ひょっとして? パパ泣いてない?】

【泣いてないよ~でも、良かった良かった。】

【___うん!】





___まあ、僕たちの関係は良好だ!

僕がお腹に話しかけるようになって更に上手くいっているよ。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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