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日本が失われた日

四国。


その地名が使われていたのはまだ「日本」と言われる国があった時代。


時は2600年。海を跨いだ隣国に「日本」が「タケシマ」を占領されたのが始まりであった。


弱腰の日本政府は「タケシマ」を奪われたにも関わらず動こうとせず、書簡で講義するだけに留まった。


これを見た近隣諸国は我先にと動き出した。


最初は列島から離れた小さな島々が隣国により制圧された。


島の住人達は武力によって追い出され、政府に自衛隊の要請などの抗議をした。


しかし政府は己の保身に走り、戦うのは憲法違反であるとして。自衛隊の派遣を拒否。

再び隣国への遺憾の意を表明するだけに留めていた。


そして世界の強国であり同盟国「アメリカ」に助けを求めた。


その答えはすぐに返ってきた。


西暦2600年8月25日

アメリカ軍による「オキナワ」占領であった。


そこからの近隣諸国の動きは尋常でない速さであった。


西暦2600年8月28日

ロシア「ホッカイドウ」占領


西暦2600年8月31日

ロシア「アオモリ」占領


西暦2600年9月1日

中韓連合「シマネ」占領


西暦2600年9月4日

アメリカ「カゴシマ」占領


西暦2600年9月23日

アメリカ「九州」占領


西暦2600年9月25日

ロシア「東北」占領


西暦2600年9月26日

中韓連合「中国地方」占領


この電撃的な猛攻に日本政府は自衛隊を他県に派遣せず日本の全戦力を首都の守りにのみ向けた。


そして無抵抗のまま日本という国の領域はたった半年で首都を残すのみになってしまう。


しかしここまで来ても日本の官僚達は己の保身に走る。


政府の行ったのは民の血税により作られた兵器や兵士を日本政府の武器とし、侵略してくる近隣諸国に一切向けられる事無く、血税を収め続けた民に向けられるという非道であった。


首都東京の重税。高額な税率で税を納められない者は徹底的な武力による弾圧。


そして首都東京に入ろうとする諸外国に占領され流民となった日本国民への首都侵入禁止の武力攻撃。


あれ程武力を使うのは憲法違反であるとした政府の自国民に向ける圧倒的な武力。


諸外国も守りを固められた首都東京に迂闊に手が出せず3年がたった。


首都外では諸外国の脅威と自国の政府からも向けられる銃口。

食料不足の飢餓感に人格を失った流民となった日本人達。


首都内でも重税と治安維持と言う名の政府の武力集団による弾圧。逃げ出す国民にさえその銃口を向ける。


そしてそのような政府の非道が続く中、一人の女性が立ち上がる。


彼女の後に続き国民が立ち上がり、日本は内戦へと発展した。


諸国はそれを笑顔で傍観する。


内乱になれば首都を守る自衛隊も減り武力制圧が少し楽になる。という建前を口では言っているが本音は内乱で日本国民が減れば占領後、流民が減りその者たちへの対応も少なくなるからである。


やはり自国民でない者は邪魔。それが国を持つ者達の考えであった。


しかし彼らの考えは残念ながら叶わなかった。


彼女が立ち上がって1日目で日本政府は崩壊したのだ。


軍や警察などの武力集団(政府の犬)は当初政府を守ろうと動いた。



政府の犬の妻や子供達が反政府派。すなわち彼女の側にほぼ全員が立っていたのだ。


彼らは今まで他人に銃口を向けてその命を刈り取っていた。しかし彼らは自身の妻や子供にはその銃口を向けられなかった。


その銃口は弱き民から政府に向けられる事となった。


そして日本という弱き国はこの日消え


ヒノクニが生まれた。


まずヒノクニが行ったのは近隣諸国をヒノクニから軍事力で完全撤退。


見知らぬ土地での生活にまだ慣れきっていない他国、そしてなにより他国同士での占領争いもあり。かなり疲弊していた。


そこへほぼ無傷の自衛隊と警察などの武力集団(国家の犬)を放ち一年で沖縄と北方四島を除く元日本領地を全て取り戻したのだ。


そして彼女は宣言した。


弱腰な政府を生んだ男では生き残れないと


これからは女が支配する。と


女尊男卑国家「ヒノクニ」の誕生であった。

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