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ワラベノエンド  作者: 倉 奈ノ佳
二章 〜人任せな話〜
15/17

【番外編】デスゲーム参加者のクリスマス

【注意】

 この作品はパラレルワールドでの話となっております。二章までに脱落した三人も登場し、全13人のキャラが出てきます。脱落組強い。

 とある日、今日は何だかうきうきしている。まぁ、今日は12月25日だからな。デスゲーム中とはいえど、今日は別。そもそも、誰も死んでいないのが不思議だ。


「皆さん、おはようございます。今日はクリスマス当日です、デスゲームの事は忘れて楽しみましょう。」


よっしゃあ!…まぁ、国籍バラバラだから、カルチャーショックはあるだろうけど。


「ところで、本編で死んでいる筈の三人がいるのは…。」


「パラレルワールドだからですよ。」


うわ、メタっ!まぁ、モーテンさんとかすぐ脱落しちゃったからな、出番とかの問題も少しは良くなるだろうな。…あ、そうするとジョンとは初対面だから自己紹介が…。


「それは大丈夫ですよ。私は心を読みましたので。」


「私はモーテンさんの能力を借りましたの。」


「僕は地獄耳で聞いたんだ。まぁ、皆予め知ってたって訳だ。」


成程…この人達、強い!何で二人はすぐ脱落したんだろう。


「ところで…僕達は国籍がバラバラだけど、どこの国のに合わせるんだ?」


あ、確かに。俺とかは日本人だけど、ジョンはドイツ出身だし、他にも外国人はいる。どこに合わせるんだ?


「とりあえず、それぞれクリスマス料理を作りましょう。この中にいるのは、日本人、ドイツ人、イギリス人、アイルランド人、デンマーク人です。」


「「「「「「「「「「「「はーい!」」」」」」」」」」」」


「あ…僕の母国アイルランドでは、クリスマスは女性の安息日とも呼ばれるんだ。女子は休んで構わないけれど、男子は絶対に手伝うこと。そうしないと悪事に見舞われるって言い伝えがあるからね。じゃあ、ご馳走作ろうか。」


モーテンさんは男性陣全員を見渡して、にっこりとそう言った。意外に怖いな、この人…いや、 アイルランドの言い伝えがか。




 最初はジョンが仕切ると思ったけど、そうでもなかった。 実際に料理を作るのはジョンが仕切っていたけど、文化的な面からあれこれ指示を出したのはモーテンさん。


「クリスマスプディングは、我が家のはこんな感じかな。ジョン、そっちはどう?」


「鴨のローストはそろそろ出来そうです。胡桃もトッピングしますね。」


男子八人は、各々で料理等を作っている。一茶とジャックは組んでいるが、あとは一人で作っている。ちなみに、俺が作っているのはポトフだ。料理は苦手だから、もう何箇所か切り傷を作ってしまった。やっぱり、ジョンやモーテンさんの料理は凄く美味しそうだ。


「飲み物担当って、確かヘンゼルよね?何を出すの?」


「未成年はココア、大人はホットワインです。」


「お酒か…チャーリー、僕一緒に飲もうと思ってたんだ。どうかい?」


「お、奇遇だね。オレも同じ事考えてたんだ。」


「…あ、私は成人していますがお酒は弱いもので…。ワラベさんは?」


「私、未成年です。」


「じゃあ、ワインは三人分、ココアは十人分ですね。」


「あれ、チャーリーさんが作っているのって…。」


「あぁこれ?エーブルスキワだよ。まぁ、使っているのはたこ焼き器っていう物だから、ちょっと違うけどね。」


「エーブルスキワですか…久しぶりです!地元の料理ですが食べられていなくて…。」


「え、スーザンもデンマーク出身?」


「はい!嬉しいです、大好きなので。」


凄く微笑ましい光景だ。


「はいそこ、手止めない。」


「すみません!」




 ご馳走を全て作り終え、いよいよ食事だ。


「それでは…メリークリスマス!」


「「「「「「「「「「「「メリークリスマス!」」」」」」」」」」」」


取り敢えず、乾杯をした。このココア、温度も程よい感じだ。


「…そういえば、デザート系が多めね。」


あ、確かに。


「いいじゃないですか。これとかオススメですよ、エーブルスキワというお菓子です。」


「どれ…ん、甘くてふわふわしてるわね!」


「本当、美味しいわねぇ。」


「まぁ、たこ焼き器にパンケーキ生地を入れただけだけどね。簡単だし、作りやすいよ。オレやスーザンの出身国の料理なんだ。」


「そうなのですね。…あら、この鴨肉、上品な味で美味しいですわ。」


「はい、ジューシーで美味しいです!ジョンさん、本当に凄いですね!」


「いえ、小河家に仕えていた時は毎年作りましたので。慣れですよ。」


「えー、こんな美味しいの小さい頃から食べてるって、桃太贅沢じゃない?」


あの、クリスマスに鴨肉を食べるの、普通だと思ってました。


「このサラダってジャックくん達が作ったんだよね?新鮮で美味しいよ。」


「ありがとうございます!ついさっき作った野菜なんですよー。」


「野菜切ったりとかは僕がやったけどね。」


「あの、ポトフ冷めるから早く飲んでくれ。」


「あーはいはい。…あれ、味なくない?」


「本当ね、野菜も切れていないし。誰作ったんだっけ?」


「俺、です…。」


「…桃太に料理をさせちゃ駄目ね。不味いわ。」


すみませんでしたぁっ!…あー、食材は一茶に切ってもらうべきだったな…。


「まぁ、愚痴はその辺にして…クリスマスプディング、食べますか?」


「「「「「「「「「「「「はーい!」」」」」」」」」」」」


うん、クリスマスプディングも美味しい。やっぱり経験値って大事だな。




 ご馳走も沢山食べ、皆楽しんでいた。あと一日でもこう過ごしたいと、洗い物しながら思った。

甘蜜です。今日はクリスマス当日ですよ!

昨日に引き続き、クリスマス記念その二です。今回は真面目に書いたつもりです。つもりですが。今回は各国のクリスマスについて調べるのに手惑いました。

次回からは三章に入ります。

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