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ミコの影帽子 夢心背話(ゆめうらせばなし)  作者: 心環一乃(ここのわ むの)
第6話 子供達の邂逅――クロスウェザー事件
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第6話_熟睡し寝過ごす

 露店を行き当たりばったりに物色したミコ達10人組は程なくして普通だったら入れない舞台裏――リハーサル中のホールへと気も早く侵入開始。本番まで2時間以上もある中で、リハーサルをしているスタッフや警備、そしてキクとヒマワリの全力をニヤニヤと笑うべく用意された席にフライングで陣取ったミコ達は。当事者にとっては目の敵にも見えただろう。もっとも、ミコなんかはそんな反応を期待してやっているきらいがある。もう終わった後の衝突は確定だろう。

 でも、ミコの指摘した通り、リハーサルを我が物顔で覗くというのは、なかなかどうして貴重な経験。まるでスポンサーかプロデューサーになったような気分で、特権意識を錯覚してしまう。でも同じ演出を細かく何度も確認するのは正直見ていられなかった。それが本番の質を上げるために必要なことだとわかっていても、千切り千切りのフィルムは、どうしても細かく、インパクトに欠ける。ミコはそれをわかっていたのか、なんと練習途中で目を影帽子で隠し、堂々と眠り出した。「本番には起きるからさ。ちょっと休ませてよー」とあくび混じりに告げたミコは、微かに聞き取れるか否かというほどの、小さな寝息を立てて夢の世界へと旅立った。

 その挙動には澱みなく。その寝顔には苦悶なく。

 見る者全てを魅惑するその寝顔、見ているとなんだかサクラ達も眠くなってしまうのであった。いや、眠くなるのではない。眠りたいという自分から発せられる思いが身体を蕩めかせ、特別席のベッドへと誘う。間もなくしてミコと一緒にリハーサルを見ていた者達――サクラ、柿之本萌枝、ツバキ、コスモス、スイートピー、カトレア、ウィンド、スノウ、カーレントの九名は全員、ミコと同様睡夢郷へと舵を切ったのであった。

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