第16話_はじまり
ミコちゃんシリーズ16話です。
今回は寂れた里ことメカニズモと無機人形たちがゲスト。
メカニズモの悲願を叶えるために訪れたミコちゃんとそれを知らない無機人形のターゲットことアリスの肉体言語コミュニケーションが見所(?)ですかね。
みなさまの心に、どれかなにか響きますように。
はじまり
その世界には、神様がいた。
神様は人間に問題を与えた。
「私達の大切なものを盗めたら、新たな神様にしてあげましょう」と。
人として知らぬ者のいないその問題に、多くの人間が挑んでいった。
だが、今まで誰一人、神様の場所に辿り着くことすらできなかった。
やがて人々が諦め、問題を知っていても無視するようになった時代。
一人の女の子が問題を解いてしまった。
しかも、神が一人死んでしまった。
人々も、神様も揺れた。割れた。驚いた。
なぜか――その女の子が事実を一切明かさずに姿をくらませたから。
出会った人々は納得し、無機人形さえもその名を知る。
まだ消えきらない女の子と、出会う運命にあったから。
これは、それを知りつつ旅をする一人の女の子の物語。