第15話_はじまり
ミコちゃんシリーズ15話です。
前回までノイマン家編→神様編→シク=ニーロ編と地続きで前後編以上のものを続けてきましたが、今回はちょっと閑話休題&一旦休憩。7話のように一息つきつつ次へと繋がる話。そしてこの物語俗世の秘密=設定をかなり語ってる話になっております。
みなさまの心に、どれかなにか響きますように。
はじまり
その世界には、神様がいた。
神様は人間に問題を与えた。
「私達の大切なものを盗めたら、新たな神様にしてあげましょう」と。
人として知らぬ者のいないその問題に、多くの人間が挑んでいった。
だが、今まで誰一人、神様の場所に辿り着くことすらできなかった。
やがて人々が諦め、問題を知っていても無視するようになった時代。
一人の女の子が問題を解いてしまった。
しかも、神が一人死んでしまった。
人々も、神様も揺れた。割れた。驚いた。
なぜか――その女の子が事実を一切明かさずに姿をくらませたから。
出会った人々は納得し、宇宙生物までもがやってくる。
記録に残らない女の子を、知らずに巻き込む形でだが。
これは、それを知りつつ旅をする一人の女の子の物語。