表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミコの影帽子 夢心背話(ゆめうらせばなし)  作者: 心環一乃(ここのわ むの)
第13話 未来電話 ハローリターン事件開幕
114/167

第13話_旅館での一幕二幕何幕も 一日の終わり

 エレベータ10基を動員してミコとナミコ、あと神様達は会議室のあった46階から一気にエントランスのある1階ヘと向かい、ぞろぞろ群衆と化してセーフティ・ガードの建物から溢れ出てくる。先頭切っていたナミコの弁だが、これが正しい表現だろう。なんせ62名もの連中が一箇所しかないエントランスから途絶えることなく出てくるのだから。その様はまるで巣から飛び出してくる虫の大群、そのまんまである。ちょっと怖いとナミコは思った。まだ学生の彼女にとって、このような大挙した人の列は好感よりも嫌悪感が先にくるからだ。

 ともあれそこはたった62名なのが不幸中の幸い。皆すぐにエントランスを出て開けた空間に脱出しきったので、人混みへの嫌悪感もささっと消え失せてしまったので感情を最適化することができたからだ。

 セーフティ・ガードの外に出たミコとナミコ、そして神様達を待っていたのは4人乗りタクシー16台、ここでミコはタクシーを一緒に呼んだ魚の方へ顔を向け、こんな断りを入れたのだ。

「じゃあ、自由時間の別行動ね。わたしは助手のナミコちゃんが泊まっていたアット地区のホテルに向かってナミコちゃんの荷物回収してから享楽亭に向かうわ。つまる話が寄り道必須ってこと。魚さん達は先に行ってわたしたちの分もチェックイン済ませておいてね」

「ほーい。みんなわかった? わたしたちはミコちゃんとナミコちゃんが泊まる部屋も預かるってこと。どういう選択肢があるか分かるよね」

「はい! ミコとナミコの泊まる部屋にトラップ仕掛け放題ができます」

「そーだそーだ」「いよっ! 名案」「なんという恵まれた神生よ」「生きてて善かった」

 魚の呼びかけにいきなり不穏な応答を発する神様達。ナミコは不安でげんなりした気持ちになるが、傍らにいたミコがそっとナミコにだけ聞こえる小声で「大丈夫。気楽に行きましょ」とだけ囁いて、ナミコの手を自分自身の手で取って、数あるタクシーの内のひとつに乗り込む。ミコが「ほら、ナミコちゃん」と促すと、ナミコも「はい」と頷いて「アット地区のホテル・トゥエルブまでお願いします」と行き先を告知。他のタクシー差し置いて、一足先に出発した。

 タクシーの中、向かい合った形ではなく、隣り合ってシートに座ったミコとナミコ。目的地までの道のりの中で、二人が交わした会話はほんのちょっと。

 それもこれもミコがずっと影帽子のがま口チャックから出している黒い手が持っている未来電話で見知らぬ誰かとまたも会話中だったからだ。セーフティ・ガードの入口で再会した時からミコはずっと2本セットで黒い腕を出していて、片方の1本には未来電話を常に持たせ、もう片方の1本でそれを操作し、操作が終わると未来電話を持っている手が未来電話をミコの耳元に持っていき、ミコは誰かと話すのである。この街で助手就任の依頼を受け、承諾して合流してからというもの、ミコは事件解決の間、暇を見つけては未来電話で話してた。しかもナミコの知らない言語で。

 ナミコはその行動に対し干渉しない。色々理由はあるが、一番は「自分=助手の領分」ではないことを感じ、立場を弁えていたからだ。こうしてタクシーを先に自分の荷物を取りに行かせてくれるミコの声なき気遣いへのナミコなりの返礼とも考えていた。でも何より一番の理由はやはりミコが魅せる姿にある。ミコがあれだけ夢中になって喋っているのを邪魔するのは邪推だと、そう思えたから。

 そんなことを考えていたらタクシーが停まった。もう着いたのだ、ナミコが泊まっていたホテル・トゥエルブに。ナミコはミコではなく運転手に用件を告げる。「10分で戻ってきますから、邪魔にならない場所で待っていてください」と。開いたドアのフレームに手を掛け、勢いつけて飛び出したナミコ。その時確かにナミコは聞いた。ミコの「行ってらっしゃい」という詞を。

 ならばはりきり意気込みも高まる。ナミコは部屋の荷物を手早くまとめ、10分どころか5分も掛けずにホテルのチェックアウトも済ませ、荷物片手に外に出た。ロータリーの最前線から少し進んだところに移動していたタクシーを外観やナンバープレートではなく、中に乗っているミコの影帽子で確認するとナミコはそこへ駆け寄った。後部座席まであと2mというところでタクシーのドアが開く。運転手がバックミラーで見ていたのだろう。そのおかげでナミコは極めて円滑にタクシーに再度乗り込むことができた。荷物を座席下へ押し込み、腰を落として背中を座席に預けると、案の定未来電話で話し中だったミコが一旦電話を切り、未来電話を持たせている黒い手2本ごとがま口チャックの中にしまって、ナミコに苦笑するように話しかけてくる。

「随分と急いだようね、ナミコちゃん。そんなに急がなくてもいいのに。わたしを見てごらん。急いだ様子もほとんどないのに今日の根回しは終わったよ」

「ね、根回し……ハッ、ハッ。成る程、未来電話でやっていた事はシク=ニーロを追い詰める為の根回しだったんですね……ふーっ。確かにちょっと、急ぎすぎたようです」

「若いわね。なにがそんなにあなたを急き立てるのかしら?」

 趣はあれど意地悪な台詞。でも役者の腕はミコの方が圧倒的に上。しかたなくナミコは鏡写しの要領でミコの物真似をし言返す。

「わたしが急ぐのは今ここだけ、ミコさんの為だけです。ミコさんに再会できて……しかも助手にしてもらえて、わたしの心は高鳴っているんです! 鼓動が早くなるのは当然ではないでしょうか?」

 熱い想いを偽り無く。それがナミコの返した詞。

 その想いはミコにも届いたようで、ミコは諦め半分そして少し呆れ気味に笑うとナミコに「無茶しないでよ?」と気遣いの詞をくれたのだ。それだけ。それだけでナミコは力が湧いてくる。元気が出てくる。勇気が漲ってくる。

「わかりました。悠々自適、見習わせていただきます!」

 ナミコがそう返すとミコは目を瞑って静かに頷き、そのまま静かに運転手に向かって「享楽亭へ」と行き先を告げる。

 エンジンがかかり、車が動きだす。ミコは目を瞑ったまま。

 それに倣って、ナミコも目と瞑る。ミコの横でひっそりと。

 視界を閉ざした境地の果てに、確かにあった「二人の時間」

 二人はその時間を決して急がず、ゆったりと満喫していた。

 

 ナミコとミコを乗せたタクシーは市街地を抜け、郊外へ入り、やがてセフプリスの外側山と森の隙間にある旅館、享楽亭へと辿り着いた。ミコはチップ込みで標準金貨を2枚運転手に支払う。したり顔で喜んだ運転手が両側のドアを開けたので、ナミコはミコと同時にタクシーから降りる。手ぶらのミコに対して、こっちはトランクを持っていたが。

 タクシーがエンジン音を噴かせて立ち去った後、ナミコはミコの横に並び、享楽亭の入口を眺める。すぐに入ろうとしないところが、いかにも「急いでない」ミコらしいとナミコには思えた。

 そして、入ってからの行動も圧巻の面白さだった。受付でなんとミコは「2部屋予約したフローレセンスですが……」とぬかしたのだ。条件反射のようにナミコが「えっ……2部屋?」と鸚鵡返しに訊き返すとミコはナミコの方を振り向いて、「ええ、そうよ」と微笑むのだった。邪気のないその笑顔を魅せられるとその悪巧みもイタズラの範疇で許してしまいそうになるから凄い。ナミコが訳の分からぬ感情に棒立ちとなり打ち震えている中、ミコは残っていた神様連中には秘密にしていた別の部屋の鍵をいけしゃあしゃあと受け取るのだった。

「じゃ、行くわよナミコちゃん」

「あっ……はい! 部屋、ふたつ取ってたんですね」

「もち、しかも離れの個室。神様共の取った部屋10個とは方角も正反対。顔を会わせるのも鬱陶しいしね。最近連中の顔見てばっかでさ」

「ああ……」

 ミコがこんな行為に走った理由を聞かされ、ナミコはちょっと合点がいった。一人旅をしているはずなのにちょくちょく顔を会わせる連中がいたら避けたくなるのも道理といえよう。あくどさ満点の行為であったが、ナミコとしても今日は疲れたし、ミコとのふたりっきりを欲したので文句はひとつも挟まない。

 そんなことを頭の中で考えていたら、いつの間にかナミコはミコと一緒に離れの道をくぐり抜けて、ミコは離れの引き戸に鍵を差していた。ガラガラガラと引き戸特有の音が鳴ると、目の前には何も無い空間ミコとナミコだけの物になる空間が――。

 ありませんでした。

 部屋の中には先客がいたのだ。とは言っても本人の実物ではない。光子幻像――所謂ホログラムの幻影が部屋の最深部バルコニーに外を向いて立っていた。神様でもない、誰かが。

 その後ろ姿を見たミコの表情が険しく歪む。そしてナミコの前に自分自身の腕を出しとおせんぼして口を開いた。

「シク=ニーロ……あんた、よくも人様の部屋に抜け抜けと」

「え……? シク、ニーロ!」

「あはははは。ビックリしたかい? ミコ=アール。それに……ナミコちゃん」

 ミコの腕越しにシク=ニーロと名乗った幻影が目をナミコの方に向ける。目と口はニッコリと笑いかけているものの、明確に感じる『異質』な感覚。まるで部屋を『異室』にされたような圧迫感。それを防いでくれているのが、目の前にあるミコの腕だった。

 その腕の先の拳は固く握り締められ、怒りに打ち震えていた。神様達に冤罪をかけた奴が、幻影とは言え神様達を出し抜き、そう、ミコの心理を読み切ったことに対する怒りの現れ――ナミコはミコがここまで感情を表に出して怒っているところを初めて見た。そして驚いたのはそれだけじゃない。傍目に捉えたミコの横顔が心底悔しがっていたのだ。

 それはもう、憎々しさ全開と表現するにふさわしい、歯軋りまでした怒り顔だった。

 そしてナミコは、それが怒り顔だと知ってなお、その顔に魅せられていることに気付いた。歪んでいても精悍で、凛とした風情を魅せるその顔に、ナミコだけではなく、シク=ニーロも思うところがあったようで、溜息つきながら悪態を吐いた。

「今日の事件を解決したやり方やらナミコちゃんへのあいさつやら、もっと色々喋っておきたかったんだけどなあ……気が抜けちゃったよ。拍子抜け。ヤな顔をさせただけで収穫だと思い退散しますか。明日の仕込をもう一度チェックしとこうっと」

「わたしの頭なんてお見通しって自慢? 明日起こす事件の予告? 冗談、あんたはわたしに迷惑かけにきただけ。まあ、現状マシな方だけど。だってわたしをこんな顔にさせたのはあんたで大体580万人目くらいだからね。自分だけの才能だとか自惚れてるんじゃないわよボク」

 神様をも出し抜いてみせたシク=ニーロの挑発と自慢には一切乗らず、迷惑だと一刀両断にするミコの口調は刀よろしく見事に冷たい。特に女と分かっている者にいくら自称通りでも「ボク」と男の子扱いする口ぶりは明らかに悪の手法であり、ナミコは見習うべき否か本気で困って考えた。そうこうしている最中に、シク=ニーロの幻影は冗談みたいな見事な欠伸をして、眠たげな目になってからこっちを向き、「遊んでくれてありがとう。そろそろ退散するね」と勧告してきた。ナミコにとっては有難い事この上ないので、さっさと消えてもらいたかったが、「待ちなさいよ」と上位系統がシク=ニーロを止め、ナミコを停める。ミコが顔に似合わず不敵かつ挑戦的な笑みを魅せて、シク=ニーロに餞別の詞を送ったのだ。

「遊んでくれてありがとう? わたしとあなたが? 冗談笑談迷惑千万、お門違いも甚だしいわよこの器用貧乏。わたしは『人と』遊ぶけどね、あんたは『人で』遊んでるだけ。コミュニケーションに飢えた人で。ゲーム機よりもたくさんある人で。タダ同然で手に入る人でね。遊びの技量をどこまで極めたかなんて興味もないけど、あんたの基盤は創られてから今に至るまで変わらずそのまま悪のまま。少しは差って物を理解することね。仮にも“システム”が必要悪として創ったプレミアムキッドならさあ」

 ミコの容赦ない詞攻め。それを聞いた聞かされたシク=ニーロの眉間が少し歪んだのを、ナミコはこの目でハッキリ見た。

(不快に思っている……ミコさんの詞に、苛立ってるわ)

 しかし冷静な分析もそこまで。シク=ニーロの幻影はそこで消えた。後に残るのはあるはずだった空間……そう、閑静で落ち着きのある部屋のはず――。

 だったのだが、部屋を予約した本人であるミコが突如、地団駄ならして悔しがり始めたのだ。ナミコには全く理解できない状況の変化だった。

「くそ、くそ、くそ、くそ、くそお!」

「ミ、ミコさんどうしたんですか? お、落ち着いてください落ち着いて。ああっ! キーを床に投げつけるなんて!」

 床に向かって部屋の鍵を投げつけるミコを見てナミコは、とりあえずミコが怒っていることだけは理解した。その原因は十中八九シク=ニーロだろう。なにをやられたかなんて常人たるナミコの思考では計りきれないが、少なくともあの邂逅で、ミコとシク=ニーロの間で勝負か知恵比べに似たなんらかの応酬があり、一進一退、一勝一敗の痛み分けに終わったはずなのだ。多分。

 でもミコにはその一敗さえ許しがたいものだったのだろう。その不満がこうして奴がいなくなった後、爆発したわけね――ナミコはそう推理し、地震を納得させた。強制とはいえ納得した後は行動あるのみ。ミコの手を取り宥めにかかる。

 そうしようとした矢先、ミコは荒ぶっていた感情を急に収めて冷静なミコにいきなり戻る。その場で180°回転して、ナミコに振り向くとこう言ってきたのだ。

「この部屋もう使いたくない。神様達の部屋に行きましょ」

「ええっ! せっかく取ったのに? シク=ニーロがいたからですか?」

「そう! あいつは害虫以下の害悪だから部屋が穢れたの。ほら行くよ」

 驚くナミコのトランクを奪い取ってミコは神様を出し抜いてまで取った離れの部屋を後にした。主筋が言うのなら従うまで――ナミコは助手の戒めに基づき、ミコの後を追って部屋を後にした。なんにも汚れていない、ただ悪い幻影が見えただけの部屋を。

 ミコはロビーに離れの部屋の鍵を返却し、神様達が部屋を取っているもうひとつの部屋へと向かった。当たり前の話だが、キャンセル料は払わされた。そしてもうひとつ当たり前だが、別の部屋の鍵は受け取れなかった。受付嬢曰く神様連中が全部持っていったとのこと。嫌な予感というよりか、罠の予感しかしなかった。

 それにも構わずミコは取った部屋の番号だけ聞くとどんどんずけずけと我が物顔で部屋へと向かう。自分で取った部屋だから至極当然の成り行きだろうが、待ち構えている神様連中をどうやって攻略するのか――ナミコはそこだけが不安だった。

 そして部屋の前に到着。ミコはなんでもないという風に自然に引き戸を開ける。そしたらやっぱり案の定、神様連中が待ち構えていてミコをビックリさせようとどこで仕入れたのかクラッカーにシンバルそして警告ホイッスルと、大きな音を出す事専門の道具を駆使してミコを驚かせようと――しなかった。

 なぜか――ミコのじとーっと「無意味無関心」を訴える視線に畏れ慄き縮こまったからである。神様が怖がるところなんて初めて見たとナミコは少し興味をそそられたが、それ以上に自分が今物珍しい光景を見ているという自覚というか……得した気分に浸っているのがハッキリとわかった。理由は簡単。神様達が小動物っぽい行動をしているからである。ミコの視線に当てられてぴょ〜んと飛び退き固まってガクガクブルブルと震えている様はまるで漫画の中のようであり、心底可笑しく面白かった。両腕で腹を抱えたのなんて、生まれて初めての経験だった。その勢いそのままだったと思う。ナミコは自分から神様達に向かってその行動の可笑しさを指摘し、堂々と笑ったのだ。

「ふふ……あっはっは! なんですか皆さん。仮にも現にも神様が頭抱えて怯えるなんて。こんなに笑ったことないですよ、わたし」

 笑うのを止めることもせず、そう言い放つナミコに対し、ミコの部屋に集結し60名の神様連中は引いた理由を語り出した。誰かは分からないが、綺麗な声の女神様だった。

「だって……ミコちゃんが『くだらない真似したら成敗』って目で……いずれ食べられる養殖場の鮪を見るような目でわたしたちを見定めたから。ナミコちゃんは隣にいるから分かんないだろうけど、ミコちゃんのこの目はすっごい、すっごい怖いんだよ!」

 と。などと。

 震え怯える神様達の説明を懇々と聞き、ナミコは心底納得した。確かにあのじとーっとした目をしたミコに見定められたら逃げたくもなるだろうと。心から神様達に同情した。

 だがナミコはミコがそうなった訳も知っている。そのことには説明が必要だと感じた矢先、機先を制する形でミコから「こんな目になったことへの説明」が行われた。騒ぎを嫌って出し抜いたこと、そしたらシク=ニーロに読まれていたこと等、徒然赤裸裸に1から100まで全部ミコは話した。

 すると神様達の反応も穏やかなものへと変化していった。「それじゃあしゃあない」「負けた」「二番煎じじゃおもろないな」と、次々にミコの心境に同情する声が上がったのだ。程なくして神様達は「じゃ、今日は大人しく休みますか」と言って、ミコの部屋を後にしたのだった。残ったのはミコとナミコの二人だけ。

「さて……お風呂でも入りにいこうか。ナミコちゃん」

「そうですね。心身ともにリフレッシュしなきゃです」

 

 意識の一致した二人は浴衣とタオルを持って、露天風呂へ行く。

 途中、女神様達も加わった大所帯で女湯を占領して身体を清め。

 晩御飯は更に男神様達も加わって大広間一式、貸し切って食べ。

 そのまま大宴会に突入し、全員揃って酒という酒をがぶ飲みし。

 全く酔わずに尿意と眠気だけ催して解散。各自部屋へと退却し。

 用が済めば敷かれてあった布団にドボン。明りも消して御就寝。

 

 こうして、シク=ニーロとの闘い一日目は深ける夜と一緒に終わった。

 そして目が覚めたら……二日目、である。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ