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七罪の召喚士  作者: 空想人間
第十章 バケーション
207/300

第207話 休暇 一日目 約束と計略

 二人から冷たい視線を受けながらも目を逸らし、周りを見渡す。

 窓から差し込む斜陽も先程と比べて弱くなり、数刻前まで明るかった昼の部屋も徐々に夜へと移行している。


 ここでふと気がついたが、ベットで横たわっているレムは恐らく目が覚めているのだろう。俺たちの会話に入り込むタイミングを見計らっているのかもしれないな。

 微妙な空気の中で年下を呼び出すというのも年上として情けないところだが、彼女のためだ。別に無知の恥ずかしさに逃げたわけじゃない。ほんとに。


「レム? 起きてるか?」

「……起きてないです」

「あっ、起きてたんだね。ちょうど良かった! レムさんにも頼もうと思っててさ」

「当然のようにボケをスルーしていくスタイル嫌いじゃないぞ」

「えっと……どういうこと?」


 ポカンとしたラクナは放っておいて、彼女はゆっくりと俺のベットから抜け出し、少しだけ乱れた銀髪を整えながらこれまた俺の隣に座る。アルトが右で、レムが左。男としてもちろん嬉しいが、座る場所の距離もなかなか近い。


 そんな中、アルトがにやにやと笑顔を浮かべながら、レムに対して俺越しに話しかけ始める。


「……ユウの匂い、ボクよりも満喫してたでしょ?」

「え?」

「ッ!? ち、違いますです! ついさっき起きたばっかりですッ!!」

「ふふっ、誤魔化さなくてもいいんだよ?」


 そんなことを話すのだから、俺は彼女たちにドキッとする以前に、自らの体臭に悪い意味でドキッとしてしまう。

 寝床に着く前はしっかりシャワー浴びてたし、潜りながら勉強なんてしていないはずだから汗臭いなんて――ああ。一つだけ思い浮かぶことがあった。


「……あの化け物。二次被害まで考慮してやがったか」

「ナミカゼ君はモテるなー」

「そんな棒読みでいわれても悪意しか感じられないんだが」

「ゆうっ! 違うですっ、誤解ですっ! それに、あるとも起きてたですっ!」

「誤解も何も眠れなかっただろ? 二人とも悪いな。すぐに抜け出ても良かったんだが……」

「……まぁ、ボクも寝れなかったっていえば寝れなかったんだけど――」


 とはいえ、それでもなおベットに居座ったのは彼女たちだ。顔を僅かに赤くした二人から目を逸らされたものの、女神の加護の一つである防臭の加護に期待せざるを得ない。俺がイジられていると考えて、加護がいい仕事をしていると祈るのみ。


「話を戻してくれ」

「なら、こほん――自分もナミカゼ君の出身地がどこだか気になるなぁ」

「戻しすぎじゃないか? 後でな」


 訂正。三人揃ってイジっていると考えていい。ここまで攻めてくるとは思わなかったが、彼女たちもラクナも俺に慣れてくれたと捉えていいだろう。新鮮味に溢れるな。


「もー……コシュマーダに着いたら教えてねっ」

「いつかきっとな」

「ゆうっ、ほんとに違うんですよ!?」

「大丈夫。俺はレムとアルトを信じてるって。信じられないのは気絶半減だけだからさ」

「いえーいっ、ボクも無罪!」

「なんも悪いことしてないと思うんだが……」


 なんやかんやで彼女らは本当に仲良くなったようだ。特にレムに関しては見違えるようなコミュニケーション能力の成長っぷりが見て取れる。

 実は皮をかぶった偽物でしたー、なんて無いよな? ここは魔法という超常現象がある異世界でなので、尚更怖いところである。


「お、し、え、て、ね。――それで、レムさんが起きたところで今度こそ真面目な話なんだけど……コシュマーダはここからはちょっと遠い、道中に魔物が出る。ここまでは話したよね?」

「うんうん。ラクナの話だと馬車で行くつもりだよね?」

「そうそう。だけど、多分着く前に大きな渋滞に捕まると思うんだよね……」


 ラクナが困ったような表情を浮かべながらも、ブレザーの内ポケットから取り出したのは黒塗りの皮でデザインされた高そうなノート帳。

 ペラペラとページをめくった後、目的の情報が見つかったのか、丁寧な文字で書かれた冊子を開いて机の上に置く。


「お祭り、ですか?」

「そうそう。ちょうどいま、収穫祭ヘイローウィンの一週間前なんだ」

「ワタシやったことある、です!」

「丸パクじゃねぇか」

「へぇぇ……人間界ではそんな時期なんだね」


 俺のツッコミには誰も反応してくれなかったが、ハロウィンとはこれまた懐かしいフレーズを聞いた。内容も同じとは限らないし、この世界ではヘイローウィンと呼ばれているらしいが、恐らくハロウィンと伝える際にスペルを間違ってしまったのだろう。

 やはりこれを伝えたのも勇者なのだろうか。だとしたら同じ異邦人として少し恥ずかしい。丸パクが嫌で故意的に変えているだけかもしれないが。


「こっちではどんなことをする、ですか?」

「次の豊作を祈って、凶作の悪魔を追い返すお祭りだよ! コシュマーダが収穫祭ヘイローウィンの中心、そして人間界の中心になるから、それはもうすっごいんだよ!!」

「だから馬車でも渋滞するんだね……でもボクは興味あるなぁ」

「馬車は二ヶ月前から予約してたし、それは大丈夫なんだ。でも、冒険者ギルドって、最近大変なことになっちゃったよね? それもあってか、護衛の人がすっごい人しか頼めなくなってるんだ。Aランクの人とか、Sランクの人とか……」

「ランク……ねぇ」


 正直なところ、SランクやAランクに凄いという感想は抱けない。

 確かに彼らは実力者であるようだが、俺の隣には勇者と同等の実力を持つ魔王がいるし、また俺の隣にはギルド本部の面々が相手でも、返り討ちに出来る程の実力をもつ狐子がいる。


 さらに、何度も会ったことがあるドリュードだって元々は一つ星(シングルスター)だし、今はどうだか分からないが、白神もとい真白さんだって二つ星(ツインスターズ)だった。

 極めつけに、俺たちは勇者こと、サンガとも対立したことがあるのだ。彼は数多いギルドのランクの中でも最高の位、三つ星(スリースターズ)である。

 闘技大会で戦って、勝てるようなSランカーやSSランカーもいるため、どうにも畏敬の念は感じられない。


「その位のランクだと雇うのに幾らぐらいかかるんだ?」

「場所がどこであれ、護衛一日目につき十五万Gぐらい――かな? Aランクでね。Sランクの人だと一日目で二十万Gぐらいかかったような……」

「す、すっごく儲かってる……です」

「ランクって大事だな」

「そりゃ、国事にも関わることがある凄い人たちだからね。あの人たちも誇りを持って依頼を受けてるらしいよ」

「ボクはそうとは思えないけどなぁ」


 こんな話をしている俺たちは全員そろってFランカーである。ただ単純に上げる気力も、そしてなにより時間がないことがFランカーで留まっている主な理由だ。

 しかし、思えば俺たちはここまでにランク上げという発想をする暇もないほどかなり忙しく生活を送ってきた気がする。文化祭でしか学校生活をエンジョイできた記憶が無い。


「道中で出てくる魔物はだいたいDランク相当なのに、Aランカーの人を雇うのもちょっとね……お金はあるっていえばあるんだけど」

「貴族様はお金持ちなことで」

「あはは……自分、ちょっと貧乏性でさ。いっつもいざという時のために残してるんだけど――」

「らくなは、そうじゃないって分かってるですが、貴族さんはちょっと……苦手です」


 しゅんとするレムをワシャワシャと励ますように撫でる。彼女は俺たちの元に来てくれる前は、俺と同じように地獄を味わっていた事だろう。当時の貴族の趣味はまるで理解出来ないが、体と心の傷は深かったため、そう易々と忘れられることではない。


「確かに、貴族にも色々いるから……ね」

「……そ、だね。――でさ、ラクナはボクたちに護衛を頼みたいってことでいいのかな?」


 アルトもラクナも含みのある表情で言葉を交わし、彼はノート帳をしまいながら依頼について話す。

 内容はコシュマーダに到着するまでの馬車の護衛。その報酬として収穫祭ヘイローウィンが終わるまで宿としてラクナの家を使わせてくれるとの事。親の許可は既に魔法便で取ってあるという。


 俺たちが断ったらどうするのかと問いたいが、話が拗れそうなのでやめておいた。それに――


「……たかたがDランクの魔物が出るにしては、報酬が豪華すぎやしないか? 普通に頼んでくれればいいのに」

「三日間も自分に付き合ってくれるんだよ? これぐらいは妥当だと思うな」

「俺は友情料金で構わんが……」

「ボクはまずいヤツ(エリクサー)のお礼ってことで受けてもいいと思うよ?」

「ワタシも、そう思うです」


 どうやらアルトもレムも彼の依頼を受けることに賛成であるようだ。と、いうより彼女らの意識はハロウィンに向いている気がする。

 当然俺も興味はあり、魔法の世界においてのジャックオーランタンも見てみたいし、異世界の雰囲気に包まれながら食べ歩きもしてみたい。ハロウィンでなくとも祭りなのだ。人間界で最大の規模で行われるのだから、豪勢であることに違いはないだろう。


「受けてくれる――かな?」

「俺は全然問題ないぞ」

「ボクも!」

「ワタシもです!」

「わぁぁ……! ありがとう!! 明後日が馬車の予約日だから、よろしくお願いしますっ!」


 目をキラキラと輝かせながら頭を下げるラクナ。俺の脳内は彼が男とは思えない。ただそれだけでいっぱいであった。


 しっかりと万能薬エリクサーを抱えて部屋から出ていくラクナを見送ると、アルトたちは予想通りハロウィンの話題で持ちきりであった。


人間界こっちではどんなことするのかな?」

「さぁ……予想がつかないな」

「ワタシのところは、食べ物をいっぱい食べた気がする、です。あまり覚えてないですけど……」

「ボクのところはもう凄かったよ! 建物の被害が!」

「「被害」」

「破壊と魔法は魔族の華だからね!もちろん怪我人はゼロできっちりしてたよ! 食べ物も美味しかったなぁ……懐かしいよ」


 こういう所もあるから、まるで予想出来ないのだ。魔族は戦闘を好む民族とはいえ、祭り=戦いのイメージが強いのだろうか。

 この瞬間になんだか魔族の街の発展理由が解った気がする。壊しては直し、壊しては直し。その繰り返しが大事なのだろう。

 一度だけ魔族の住処へ飛ばされたことがあったが、マシニカルでさえ及ばないような発展度合いだった覚えがある。


 分かりやすい例えを挙げるなら、兵器だ。


 人間界がただのライフル銃を使っているのに対して、魔界では弾数無限のビームライフルを使ってるような、技術の差ががあると思うのだ。

 マシニカルが近代都市、魔界は未来都市、といった言葉がしっくりくるような場所であった。


「さて、そろそろ暗くなってきたが……二人はこれからどうするんだ?」


 立ち上がってパチリと照明のスイッチを押すと、天井にかけられた電球が煌々とした強い光を放つ。

 薄暗い空間から一変した部屋に彼女らは一瞬だけ目を細めたが、レムはもじもじとしながら言葉を紡ぐ。


「ワタシ……今日はここで寝たい、です」

「へぇ……っ、それなら! ボクも寝たいかな!」

「当然のように男の部屋で寝たいとかいうなよ。襲われるぞ」

「「っぅ!?」」


 シャナクの力にやられ過ぎだ、と自嘲じみた苦笑いを浮かべながら机の向かいに座ると、どうやら本気にしてしまったようで、彼女らは顔を更に真っ赤にしながら息を飲んでごにょごにょと口ごもる。

 やってしまった。


「じ、冗談だからな。二人の実力があれば返り討ちは余裕だと思ってるぞ?」

「ぇ……あの、その……っ」

「っあ、ユウ……ボク、は……ユウなら……」


 数十秒ほど、沈黙が空間を埋め尽くす。

 これは駄目やつだ。何とか追加の話題を継ぎ足したが、火に油を注いだだけのようだ。ここからどう切り返せばいいのだろうか。頭が真っ白になってしまっているため、何も思いつかない。


『さぁ、チャンスだ汝よ。吾に体を寄越せ。さすれば女子どもを確実に汝へと堕としてみせようぞ』


 どこか楽しそうなそんな声が聞こえると、俺の目は耳まで真っ赤にした彼女たちに釘付けであり、己の意識は確実に残っているのにも関わらず手が浮き上がる。シャナクに操られているわけでもない。となれば――って、いやダメだろそれは――ッ!!


「金策にギルドの依頼を受けてくるッ! おやすみッ!!」

「ぇ――」

「ぁ――」


 転移を唱えて、消える。三十六計逃げるに如かず、ダメなもんはダメだ。俺にはまだそんな責任を負えるほど大人じゃない。チェリーな俺に相応しい発想だが、彼女らとの仲が崩れるよりはずっとマシだ。

 シャナクを取り込んだおかげで俺が変なワンステップを進もうとしている。なんという危険人物なのだ彼は。


『ちっ……汝という男は――戦闘よりも未熟だな』

「お前は……っ、タイミングの悪さに定評があるな!?」


 光の中でキレ気味に自分自身に語りかけても返事は来ない。自由気まま過ぎるのも困りものだ。まだソラとファラの聖霊たちの方が可愛く見える。


「ああくそっ、何だかどっと疲れた……」


 光が収まり、久しぶりにサイバルのギルドを目の前にする。

 教会を大きくしたような作りになっているすこしボロい建物は、数々の記憶が沸き上がり、少しだけ懐かしくなる。

 周りの視線も同様だ。


「やっぱ、転移は目立つよなぁ……」


 現在、ギルドの前に転移してきたということもあり、帰路につく冒険者、そして商人、そして町人から不審な目を当てられている。転移を可能にする転移石は希少だということは完全に頭から外れていた。転移魔法も尚更だ。悪いことに、変幻魔法も使い忘れており、黒髪がまた目立ってしまうことだろう。


 街の人の心情を考えれば、役所にプライベートジェットで来た男を眺めるような気持ちに近いだろう。自慢したいわけでもないのだけどな。


「変幻つかって――と。転移は出来る限り使わないようにしたいな」


 魔法学園のブレザーを着込んでいるものの、出来る限り汚したくないところである。木製の両開き扉を静かに開けてギルドに入ると、ザワザワとした野蛮な会話が早速も耳に届く。それですら懐かしく感じてしまい、対して時間もたっていないのにオッサンになった気分であった。


 時間帯は日が落ちたばかりということで、中は多少混雑しており、常設された酒場にも人は少なくない。入ったと同時に多数の視線を向けられ――誰もこちらを見なくなった。

 変幻の有り難みがここに来てようやく理解出来た気がする。


「いつも黒髪ってだけでワイワイするもんな。人生楽しそうでなによりだ」


 依頼書が無数に貼られているボードにまっすぐ向かい、依頼内容を眺める。

 しかし、どこもかしこも似たようなものしかない。馬車の護衛依頼、コシュマーダへの馬車の手配、警備、マシニカルの舗装、修繕――どれもこれも低ランカーを対象としたものばかりであった。


「まぁ、予想はしてたけどな……今週ほど高ランカーが必要とされない日はないんじゃないか?」


 ギルド本部が崩壊しようとも、支部は支部でしっかりと活動を続けているようで少し安心する。

 金策といったら俺の場合これしか思い浮かばないからな。物質創造マテリアルクリエイトを使って魔物の素材量産なんてもう出来ないのだから。


「ん、魔物の素材……か。魔界に行ってみるか? でも流石にリューグォの角を取るのも可愛そうになってきたし、それに――」


 魔界の中で唯一たどり着ける場所こそが、俺が異世界にて初めて土を踏んだあの鍾乳石の洞窟である。アルトに聞いたところ、女神によって転移させられたあの場所は凶声の洞窟と呼ばれているらしい。声のネタはリューグォの断末魔なんて情報もある。


「魔界に着いた途端に、ソプラノに気付かれそうだよな」


 なによりも、それが重い。何でも出来るってところが何よりも恐ろしい。

 医療費は今から振り込むとして、そこから俺は何を元にお金を稼げばいいのやら……


「なんだ、ナミカゼ。依頼内容が気にくわないか?」

「どれもこれも日数かかるものばっかりだからな。すぐ金を作りたい俺からしたら困ったもんだ」

「仕方ないだろう? 女神様が決めた祝祭だからな。本部でもほとんどそれしか来ていない」

「って、いつの間に居るんだよ」


 視線が俺の背中に集中していると思って振り向けば、 今やギルドの権力をすべて握っている、くの一姿のギルドマスターがいた。そういえば名前を聞いてなかったっけ。


「白神――いや、いまはカミサキか。彼女の修理に目処が立ったのでな。このギルドの権利を譲ろうと来た次第だ」

「そりゃまた随分と重いな」

「残念なことに、Fランカーのお前じゃ権利は譲れない」

「そりゃそうだ。――というか、最初あんたはSSランカーって言ってたよな?」

「乙女には引き出しが無数にあるんだよ。気にするな」

「口調が乙女でも何でもないんだけどな」


 はっはっは、と高らかに笑い声を上げるとギルドマスターは俺の肩を掴んで耳元でボソボソと語りかけてくる。

 アルトよりも更に大きな胸が押し付けられて少々顔が赤くなってしまった。なぜこの世界はこんなにも女性は積極的なのだろう。


「貴様のような異常な実力を持つ者でも、ギルドに所属していることから、正確に把握しなくてはいけない立場になったものでな。この私、メアリーが直々に、お前に討伐依頼をだそうと思うのだ」

「借金を肩代わりしてくれるなら、なんでもいいって。案外可愛い名前してんなっ」

「嬉しいこと言ってくれるじゃないか――」


 無理やり引き剥がしながらギルドマスターこと、メアリーを見上げる。

 女性だが、俺よりも背が高く、骨格もいい。魔法がある異世界においても、確かな実力を持つことはひしひしと身体で感じられた。


「貴様に借金があるとは思わなかったが――すべて負担してやろう。内容通りに、()()()依頼を遂行できたら、の話だが」

「へぇ、いいな。その話、乗った。――ちなみにだが、あの時みたいにステーキも奢ってくれると嬉しい」

「相変わらず無礼な奴だな。お前は」


 お互いに不敵な笑みを浮かべつつも、俺は連れられるがまま階段に促され、二度目のサイバルのギルドマスターの部屋へと向かっていく。


 余談だが、治療費として120万G が現在俺に重くのしかかっている。そして現在俺の所持金が120万Gと少し。

 受け持ってくれる彼女に額を伝える気はサラサラないが、肩代わりしてくれると言った以上、値段は関係なく約束は守ってもらわないとなぁ?


ご高覧感謝です♪

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