賭け事と賭け金
湿った空気と何処か冷えた風が洞窟の中を抜けるような気がした。勿論こっちは本気の本気で思いを伝えたのだが、展開は物凄い現実的で、ファンタジックなことにはなって戦わなくて済む、という俺の僅かな希望は妄想となって掻き消えてしまった。
こんな考えを巡らせているが、実際には目の前の辛い現実を受け止めることから逃げているだけである。まさかここまで冷たい反応で返されるとは。もう少しプラスな反応をしてくれても良勝手であろうに。
「……要するに、僕を奪いにきたんだね? そもそも僕を奪ってどうするの? それから何がしたいの?」
「今まで通り、仲良くしたい」
ここで俺は緊張、この場の冷たい状況、そして過去のトラウマが頭をよぎって告白することが出来なかった。彼女の酷薄な状況で受け入れてくれるとは思えないが、彼女の問に対する正解とは遠いような近いような解答である。
「はぁ、そういうことね。でも僕がなんでこんな対応をしてるか分かってる? 」
「勿論。俺がお前の気持ちに答えられなかったからだ。本当に悪かった」
「っ……ならさ、本当に謝る気があるならその剣は下ろすはずなんだけどね?」
今現在、俺は刃の先を相変わらず彼女に向けている。魔族の事は分からないが、俺ができるのは実力により彼女をもう一度振り向かせる他にない。
「ゆう……なに……してるんですか?!」
「こら、最後まで聞いてやらんかい。仲間じゃろ」
「でも……! ゆう、あるとに向けて剣を……」
「マスターには考えがあります。ここは我らが出る幕ではありませんよ」
どうやらレムがすでに俺達を止めようと動いたようである。レムにはやはり見せない方が良かったのであったのか? 今考えても仕方ないような気がするが。
気を改めて、彼女の赤と青の双眼を力強く見つめ直して本題を切り出す。
「なぁ、アルト。魔族って欲しいものがあれば実力で勝ち取らなければならないんだよな?」
「魔族なら、確かにそうだね……そっか、なるほどね。よく分かったよ」
納得したように頷くと、冷徹な表情のままであった彼女に変化が現れる。表情の変化ではなく、気配の変化である。俺を押し潰すような重圧感があたりに漂い始めた。
このことから彼女は俺が言いたいことを理解してくれたらしく、黒塗りの刀を霧から取り出す。その刀も彼女の殺意を受けてか、薄暗い空間に灯る光を鈍く反射していた。
「こういうことで、いいんだよね?」
「理解してもらって助かる」
「ゆう……だめだよ……あるとも……だめだよ……」
「俺がかけるのはこの命。お前からしたら一般の人間の命だろうけどな、俺からしたら出せる限りの最大の賭け金だ」
少し笑みを浮かべつつ語りかけると、一瞬だけ、ほんの一瞬だけ彼女がたじろいだように見えた。気のせいかもしれないが、やっとまともな反応が貰えたようだ。彼女も刀を中段に構え、こちらも同じく刀を中段に構えると、お互い本格的に戦闘体制を取る。
「へぇ、命かけるってことは僕が勝ったらこのまま殺しちゃっても……構わないよね?」
「勝てるならな? その刃が本当に俺を切れるのかどうかは知らないがな」
「へぇ、この僕に人間が勝てると思ってるのかな。奪うつもりなのに僕を傷つけることができるの?」
「殺すつもりでいくさ。もし殺しちまったら女神なりなんなり頼めばいい」
「なるほどね、一応手立てはあるんだ。なら僕は君という存在が、二度と生き返れないように念を入れて殺してあげるよ」
互いの魔力の高まりは最高潮。それと同時に相手の隙を探す。彼女も俺がいま隙を見せたならば問答無用で切りかかる準備は完了しているのだろう。
それとこんなことを考えるのも最後だろうが、ししゃを生き返らせる手段なんてない。だが、殺すつもりで向かなければ確実に彼女を倒せない。
殺さず倒す。かなりきついなこれは。
「やめてよ!!」
その声に反応してしまったのは俺である。すこしだけ首を動かしてアルトから目を離してしまった。
目を離したということは動きに関する初期動作を見逃すという事だ。それに習ってしまった俺は、以前とは比べ物にならない程凄まじい速度で接近してきた彼女に斬られる数瞬前であった。
「いきなり終わりになってたまるかよッ!!」
一つ目の隠しダネをいきなり発動するとは思わなかったが、このままでは確実に切られてしまうため仕方なく発動する。隠しダネというのは他でもない磁力魔法だ。消費魔力は使う対象によって変わるが、大体70ぐらいである。魔界の倉庫から脱出する際に部屋全体にかけた時は、1000程魔力が飛んだ気がする。磁力魔法をかけたのは、彼女の刀だ。
「っ!」
驚いた表情をする彼女は攻撃するのは不可能であると感じたため、刀を持ちながら大きく後ろにバックステップする。
磁力魔法は刀を対象として下引っ張るようにイメージを込めて使ったのだか、彼女は無理やりに磁力魔法が有効である刀を持ちつつ、俺のカウンターから逃げたようだ。凄まじく下に引っ張られる刀を持ったまま俺との距離を稼ぐ力技をみせた彼女はやはり加護なしでもラスボス級である。
「逃がすかよっ」
彼女はなぜ急に刀が重くなったのか分かっていないようなのでチャンス。一気に距離を詰めて武芸を――と思った瞬間彼女が反撃に出ないうえ、全く焦ったような表情をしていないため少しスピードを落とした瞬間。
「引っかかったね」
その声と同時に彼女が発動したのは範囲4、5m闇魔法で、俺達を魔界へと送った渦巻きのあの魔法に似ている。しかしその魔法の渦からは嘆き声のような、苦しげな声が響いてきた。この中に踏み込むのは絶対に駄目だ。
空中歩行を発動して真上を通り過ぎようと考え、スピードを上げてさらに接近を決めた時、この考えが失策であることが分かった。
闇魔法の渦巻いている場所の真ん中を過ぎたあたりから更に予想外の出来事。
『ァァ……』
「っ?!」
ガシッ、という擬音が聞こえるほど強く握られたのは俺の右足。掴まれているだけで骨と肉が潰されてしまうのじゃないか、と感じるほどの握る強さを誇る手のような触手は黒い渦から伸ばしていて、走っている俺の足を止めさせる。
その触手はグイグイと力強い引力で、空中歩行を発動している右足を渦の中へ引き込んでいき、俺は完全に体制が崩れる。そうなればやはり攻撃は飛んでくる。
「《黒槍》」
「くっ《反射》!!」
足元は掴まれているので現時点ではどうしようもなため、左足に空中歩行の総力を集中させることで渦の中に入らないように踏ん張ってもらう。今、回避すべきことはこの数瞬の間に展開された魔法の黒い槍数十本をどうにかしなければならない。
殺す気全開な黒い槍は惑うことなく俺の急所全てを分けて狙ってくる。ソラとファラには戦闘が始まったら離れていてくれということを伝えておいたので反射する角度は心配しなくて良いだろう。
「つぅ……!?」
大きな黒い槍がぶつかるたび、凄まじい衝撃波が伝わってくる。反射は二層の希薄な膜で出来ており、一層目で衝撃波を吸収しているつもりなのだが、全く吸収機能が生かせていない。それほど威力が含まれているということか。返すには問題ないが、この衝撃波が地味に魔法を維持する妨害となっているため、魔法を返すのにも一苦労である。
「邪魔なぁもう! 《月閃》」
黒い槍を全て彼女に向けて返しているというのに、彼女は全く動じるどころか苛立ちを表したように重くなった刀を大きく一閃。放たれたのは初任務においてお世話になった彼女の武芸。月閃という高エネルギー剣圧を飛ばす技。これもまた、以前見た時とは比べ物にならない。
「くっ、反射は多分破られるだろうな。こうなったら思いっきり突っ込んでやるよ」
膜に亀裂のようなものが薄く浮いて見えたため、明らかに威力の高いこの技を食らってしまったら反射は確実に壊れて、防御では役に立たなくなるだろう。
放たれた剣圧は人が走ってくるくらいのスピードであるので、その間に触手から逃げることは可能である。
刀を一閃すると簡単に触手は切れた。切れたことを確認すると、その触手が霧散するよりも早く俺は動き出す。
移動方法は超低空飛行、というよりは歩行に近い。彼女は武芸を放ったため、相手が動けないであろうと推測したのだろう。彼女が更に魔法を使用するため詠唱をしているところを、剣圧を空中歩行により飛び越えた所で確認できた。詠唱を妨害するため展開、発射が最速の魔法を放つ。
彼女が詠唱する必要がある魔法は確実に戦局が決まり、覆せなくなる魔法である。絶対に発動させてはいけない。
「《嵐弾》!!」
五本の指先から発せられるのはレートと威力が格段に上がった《風弾》の進化系だ。
連続的に威力の上がった弾を発するため、詠唱を妨害するにはうってつけの魔法だ。これ一発でゴブリンが沈むほどの威力があるのは実証済みである。
「っ……!」
すると彼女は苦々しい表情を浮かべながら詠唱を中断し、霞むほどの速度で左右に移動し回避する。見失いそうで怖いが、どうやら動きながら詠唱という、対処不可能という事は彼女には出来ないようである。この間にも魔法は打ち続けているが全く当たる気がしない。
彼女は詠唱を思わぬ場所から詠唱を中断させられため若干焦っているようだ。これはチャンスである。先程のように設置型魔法に引っかからないように念を入れて遠距離で攻撃することに決める。
「《炎砲》!!」
ファイアボールという火炎球を生み出す魔法の上位にあたる魔法である。しかしこの魔法は火炎球より火力が高いため、外したとしても着弾すれば周りを爆発させて広範囲に攻撃、なおかつ煙を立たせることが出来るのだ。当たるとは思えないがその次の工程を狙うためには必要な布石だ。
「っ、《黒円土壁》っ!!」
込められる魔力に反応したのか、彼女は防御という手段をとった。相当防御力の高そうな黒い壁が一瞬にしてアルトを包むようにして地面から生えてくる。おそらく土属性の魔法だが、魔法を受けてくれるなら万々歳だ。
着弾と同時に凄まじい爆音と爆風が吹き荒れる洞窟内だが、ここはダンジョンのため崩落の心配はない。
「詠唱なんてさせるかっての……《爆雷》 次は《地牙》っ」
煙で見にくいものの、うっすらと見えるのは半球の物体。確実にアルトの守る魔法である。この中で詠唱されたらどうしようもないため、爆雷という魔法を半球の物体の物体の周りに五個設置し、それとほぼ同時に地中から極太のナイフ形のようなものを地面から生やす魔法を唱える。絶対の防御だって内側からの攻撃には弱いはずだ。
それと爆雷という魔法は最近考え出した魔法で、土属性、炎属性、雷属性の三つの属性をつかう魔法である。仕組みだが、土属性で作った外装に炎を封入し、雷属性で起爆という仕組みである。たまに爆発しなかったり、なんのし指示もなしに爆発することもあるので実践向きではないが、設置する分にはいい魔法だろう。
地牙による魔法攻撃のため半球の物体が内側から爆砕し、その余波で爆雷が起爆したたらしく、空間を震わせる程の爆音が鳴り響き、煙が広がる。この爆発で彼女は怯んでいる筈なので、逃げ場を潰すように更に爆雷を撒き散らしつつ、接近しようと作戦を確立した瞬間。
「まじかよっ?!」
ゴウッ!という微かな魔力の気配と共に煙を貫いて飛んできた黒いレーザーが俺を狙って真っ直ぐ、そして超高速で向かってくる。
反撃も何も無かったため嫌な予感は薄々感じていた。回避しようとしたが、レーザーがあまりに速かった為に身体をかすめる。左腕が焼け焦げてしまったようなな痛みを伝えてきて、先手を食らってしまったと身体に直接教えこまれる。
しかし、レーザーは次々に発射されていく。
「くそっ、近づけないな……」
左腕を抑えながら空中を走り、レーザーをよけていく。煙はまだ残っていて彼女の位置はレーザーの元を辿ることでしか位置を把握できない。恐らく気配探知でも把握できないだろう。魔族なら気配を消せることは分かっている。
連続的に射出されるレーザーは凄まじく速く、おまけとばかりに反射が無効化という、なかなかチートな付加効果がある。身にまとっていた反射も消えてしまったうえ、同じく障壁まで削られてしまった。
反射が出来ないとなると、魔法を打ち込み続けるか、躱しながら近づくしかない。しかし今のレーザーをよける方法は彼女の狙いから身を逃がす、といった回避の仕方なので接近したら蜂の巣になってしまうだろう。なら!
「《鋭水刃》っ!」
水を圧縮する事で、ものを切れるほど鋭くなったこの魔法は、剣圧を飛ばす魔法と考えて良い。もちろん切れ味はお墨付きであり、人なら抵抗もなく切れることだろう。彼女がどこにいるのか分からないため、広範囲に幾つも放った。
それが功を成したのか、煙を飛ばしながら人影が飛び出す。その影は全くの無傷であり、刃は赤黒く光っている。再び遠隔攻撃だろうか? 近接攻撃だとしても、牽制しなければ。
「《炎砲》!」
先程の同じ作戦で偏差撃ちしながら素早い彼女の動きを止めようとしたが、魔王であった彼女には同じ作戦は通らないようで、予想していなかった行動で返される。
「《超反射》」
彼女の行動は魔法に対して回避ではなく、自ら当たりに向かってくる。火炎球は指示に従い、俺の指定したルートを直進するが、彼女がそのルートを遮る。その行動の意味が分からなかったため、俺は動きを止めてしまった。
そして火炎球が着弾点とする場所に佇む彼女は、刀をギュッと握り、そのまま
「らぁぁぁっ!!」
打ち返してきた。それも俺が放った魔法とは比べ物にならないぐらいのスピードで。
「まじかよ?!」
思わず驚愕しながらし右へ左へと空中を走り続けるが、彼女も同じく俺が放った魔法を全弾偏差打ちを決めてくる。なおかつ爆発の余波が大きくてなかなか自由に動けない。
爆音がかなり近くで鳴り響くので、少しだけ耳がキィンとなっていたため、俺はは少しだけ彼女への集中が逸れた。たったその一瞬であったのに。
「今度こそ終わり」
彼女は目の前。刃はすでに俺の首めがけて振り始められている。死までほんの数瞬だ。
「まだ、終わらせねぇよっ!」
声を上げながら、その一瞬で魔法纏の土属性を纏う。なおかつこの場では速さと硬さを求めるため纏ったのは首だけだ。それでも心配なので障壁も重ねがけする。
キィィィン!と甲高い金属音。俺は一応生きているものの、衝撃波で首が吹っ飛びかけた。折れなくて良かったが、カウンターが遅れてしまった。
「素直に死ねばいいのにさっ!!」
手の痺れがあったためか、彼女も遅れて蹴りによる追撃に出る。この蹴りも岩を砕くほどの威力があるのは承知の上なので絶対にあたってはいけない。
くらくらした頭の中を必死で動かして、空中歩行を中断、自由落下により蹴りを躱す。空中ではこちらが圧倒的に不利な上に経験不足だ。不利な状況はできるだけお断りしたいところ。
そうしてアルトの蹴りは本当に目の前を通り過ぎていき、彼女の攻撃は空振りとなる。体を反っていなかったら首ごとサッカーボールになっていたことだろう。こればかりは無意識に感謝である。
落ちていく最中彼女は姿勢を変えて一気に剣先向けて急降下しようとしていたが、魔法纏を解いて先に行動していた俺の攻撃の方が速い。
「食らいなッ!」
完全に急降下の姿勢をとっていた彼女に向けて、持っていた刀を投げる。魔法でない理由はもしかしたら反射の魔法の効果が残っているかもしれないからだ。だが、もし物質まで跳ね返してきたなら、こちらは魔法陣を開き、投げられた物を回収するのでこの行動がベストと言える。この物質遠隔攻撃を自分の物にする方法は最近考えついたことだ。
「っ!?」
これまでで一番の驚いた表情を浮かべていた彼女は、すんでのところで攻撃を見切り、左に身を回転させて攻撃を回避する。外したか。
これにより俺はやっと攻撃の嵐から逃れ、相手もこれ以上追撃をすることは危険だと考えて俺と距離を開ける。
凄まじく神経を使う戦いだなこれは……
しっかりと設置魔法も何も無い地面に着地した後、彼女もほぼ同時に着地する。よく見れば彼女の左腕がほんの少しだけ切れていて、血が出ていた。投げたものは外してはいなかったらしい。
「へぇ、一応僕を傷つける覚悟はあるみたいだね」
「嫌だから勝負を諦めてくれると助かるんだがな」
磁力魔法により天井に突き刺さっている刀を引っ張り出し、地面に突き刺す。直接掴もうとすると刃の先端がこちらに向いて飛んでくるので地味に危険である。
アルトの表情は冷徹なままであったが、先程よりはほんの少しだけ柔らかくなっているような気がした。あくまでもその程度の変化である。
「諦める? 人間に負けを認めると? ふふふ、冗談じゃないよ。僕はまだ全然本気じゃないしね。ユウだってそうでしょ?」
「まぁな。こんなもんで魔王が務まるなら俺だってなれるわ」
正直に話すと、俺からしたらこの僅かな時間の間に命の危険が何回あったのか数えられるほどギリギリの戦いである。手段を幾らか隠しているとはいえ、かなり本気で挑んでいる。しかしながら当の彼女は全く疲れが見えていない。これはもう手札を切った方が良いのであろうか。
「なーんだ、やっぱりユウも本気じゃないのね。あの時わざと負けて失敗だったなぁ」
あの時、とは闘技大会のときである。スタミナ負けになりそうな時に彼女が大技を放ってきたため俺は勝つことが出来たのたが、いまは彼女は魔法を使用し、本気で殺しにかかってくる。やはり手を抜いていたと考えるのが妥当だろうか。
「このまま本気を出さなきゃ、俺が勝つぞ? もっとも、これが本気というなら笑い話だが」
「ふふふ、僕を挑発してるのかな?」
「こんな安い挑発に乗るほどお前は安くないだろ?」
「あはは、よく回る口だね。もう休憩は終わりでいいよね?《ペザンテ》」
彼女は俺が聞いたこともない魔法名を唱えると、雰囲気どころか本当に空間が重みを持ったようで、凄まじい重圧感が襲いかかる。錯覚ではなく、実際に重みを感じるのが驚きだ。発している彼女の姿が揺らめく程である。
「やっとそっちも本気で来るか。なら、俺も手札を切るとするかね」
次なる手段。それは魔法陣から取り出された幾つもの刀から成される。
魔法陣から抜け出たというのに、周りでふわふわと浮遊する刀。それが背後に二本。まずは様子見の段階だろう。
空間が揺らめいて表情ははっきりと認識できないものの、彼女の唇も、ゆがんでいるような気がした。
「さぁ、剣の舞を踊ろうか」
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