表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
✛Rouge Clown✛  作者: 氷室タキ
第一章 覚醒のカウントダウン
7/38

第1章 (6)

いつきは始め、ピエロの言っていることが分からなかった。

そんな樹のことはお構いなしに、ピエロは話を続けた。


『貴殿の中には神が創りだした宝具――――“神器じんぎ”が眠ってイル。

 しかもソレは並みの神器とは比べ物にならない程の“力”を宿してイル。』


(――――神が創りだした宝具?神器?

 俺の中に、ソレが在る?)


ピエロは高らかに笑った。

そして一歩一歩、樹に向かって歩みよってくる。


樹は身に危険を感じた―――が、足が石になってしまったかのように動かない。

その場所から逃げ出すことができない。

慌てる樹の反応を見て、周りの異形いぎょうの群も怪しい笑みを浮かべ、笑う。


『貴殿にはわたくしが全世界の神となる為のかてになってもらいマス』

「―――ッぅ゛あ゛!!」


何時の間にかピエロは樹の目の前まで来ていた。

それに気付くのが一歩遅れた。


ピエロは空いている左手で樹の首を掴み、持ち上げた。

その棒のように細い腕からは予想もできない腕力。

ピエロは片手で樹を軽々と宙に浮かせてしまった。

樹の口から苦しみの声が漏れる。


『さぁさぁ!!神器よ!わたくしに最強の“力”を与えたまエ!!』

「う…ぐっ…」


(ヤバイ…、意識が……)


だんだん掠れてゆく視界の中で、樹は一筋の光線が曲線を描くのを見た。

その光が消えたかと思うと、樹は地面に倒れこんだ。

ピエロの腕が、何かによって切られたのだ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ