第1章 (3)
謎の少女の正体は一体…!?
…次の話くらいで分かります(笑)
教室に入れば、もう既に来ている人がたくさんいた。
見知らぬ顔ばかりで樹の方肩が少し強張る。
黒板に貼ってある座席表を確認し、とりあえず荷物を置くことにした。
樹は廊下から2列目の一番後ろだった。
冬馬は窓際の席で、「うおっしゃー!寝れる!」と興奮していた。
数分後、担任であろう男の教師が入ってきた。
見た目は40代後半ぐらいだろうか、背が低い割に出ているお腹が目に留まる。
名前は「木田」。偉そうに話すところをみると、“逆らったらめんどくさいタイプ”だ。
少し入学式の準備をするとかで早々と短い脚で走っていった。
木田がいなくなった瞬間、生徒は口々に喋り出した。
樹は特に何をするわけでもなく、ちらりと冬馬を見た。
冬馬というと、もう隣の席の女子にメアドを聞かれている。
それに少し嫉妬心を覚えながら、樹は「はぁ…」とため息を吐く。
ちらりと、隣の席を見る。
その瞬間、樹はドキリと心臓が跳ねた感じを覚えた。
隣の席の女子は長い黒髪を頭の上で一つに結わえていて、頬杖をついて樹の方をじぃっと見ていた。
(え!?見られてたか!!?)
何時から見られていたのか、樹はその視線に気がつかなかった。
くっきりとした黒い瞳は今にも吸い込まれそうで、雪のように白い肌に映えて見えた。
「っえ…と、」
あまりに驚いたので、樹は反応に困った。
女子生徒はただじっと樹を見つめるだけ。
しかし、女子生徒はニヤとあやしい笑みを浮かべ、顔に似合わないセリフを吐いた。
「お前、面白いやつだな」
「へ?」
「気に入ったぞ」
「それってどういう――――――――」
女子生徒の意味深な言葉の意味を聞こうとした時、女子生徒はいきなり席から立ち上がる。
それと同時に教室の扉が開いた。
担任の木田が「早く並べ!」と言った。
樹はポカンと口をあけ、少し放心状態だった。
はっと女子生徒を見れば、彼女はもう既に廊下に並んでいた。
樹も慌てて廊下に出た。
(近くで見れば見るほど美味そうだ。早く食したい…が…
邪魔者を片付ける必要があるようだな…)