いま奇跡が起きるなら
ただ夕映えをみていたよ
なにも想い出さず
なにも痛いと想わず
ただ孤りでいることの
意味なんか知らねぇ
夜は雨らしい
いつだって
あしたはやって来ることだけ
嘘みたいなホントだからさ
弱さを抱きしめたまま
夜に
グターッて
眠っていたいと希うんだ
ま
ただ三日月のとんがったとこあたり
みたいな
希いなんだけどね
平らかな人生が
良かったですか?
四季の歴史が巡り巡る奇跡の歌声の中で
どうにもない救いという言葉だけが
消えずに
あゝ
消えずに
奇跡の歌声の哀しみの色に混ざって
振り返ったバカげた個人史だけが
消え入りたくて
照れていたりするかな
ポッとほお染めて
生きることに
意味などないと
心を掻き切った定めのあとに
吹く風は清く
岩山を登り天空に立ち深呼吸をする
かそけき夢をそっとみる
生きることに
なにもかも全振りして生真面目にさ
疾しいくらいのただの勇気をおっ立てて
生きること
悲しみや騒音のない世界なんてない
まっすぐな道を歩くだけの人生なんてない
闇夜の祈りの果ての肉体の衰えに
たった一度の人生の
涙を祈りへ変えようとする
つまびらにされる哀憐
いるはずのない蝶々が
春の青田のうえで無数に飛び舞っている夢を
みた青空の下
奇跡なんて知らないと云い切って黄色い風を心の中に吹かせた
ただ
生きたかった
でも
生きるってことが
奇跡に想える夜もあるが
ホントのところ
奇跡でもなんでもないから
新しい海の誠の言の葉が
しっとりと胸の奥まで
降り頻るだろうさ
ねぇ
僕は
私は
ここに
いるよ?




