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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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46◇魔法授業

46◇魔法授業

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剣技の次の日の5時間目は魔法の授業だった。

担当教師のセリナはちょっと目尻に皺のあるお姉さんだった。

サイモンより年上かな?

教壇に立ったセリナはいかにも魔法使いらしい格好をしている。

上が尖ったつばの広い黒い帽子、深い紺色のマント、手には長さ2m近い杖を持っている。

杖は剣道の竹刀くらいの太さで、上には直径30cmくらいの円盤が付いている。

円盤には魔石と思われる色とりどりの石がらせん状に埋め込まれていた。


「私が魔法担当のセリナよ。このクラスはハイランドね。なら遠慮なくビシビシ行くわね。」


セリナはそう言って、全員に長さ50cmくらいの訓練用の杖を配った。

太さは竹刀より少し細く、上端には直径3cmくらいの魔石が埋め込まれていた。

そしてその訓練用の杖の機能説明を黒板に書く。

・訓練用杖は魔力の発動を制限する働きがある。

・訓練用杖を媒体にして発動した魔法は基本本人の発動の10分の1の規模になる。

・それでも魔力が大きい場合は100分の1まで連続的に規模を絞る働きがある。

・魔力暴走した場合は訓練用杖の魔石が砕けることにより、魔法を強制停止する。

・込めた魔力は杖の上に膨らんだ光の大きさで表示される。


うーん、ちょっとこれヤバいかな。

俺の魔力は神像で出たとした公称240だが、実際には2480ある。

10倍の差だ。

うっかり力を込めすぎると魔力暴走と間違われるかもしれない。

ちょっと気合いを入れて魔力を絞ろう。


「さて、その杖は訓練用に特別に作られたものだから貴重な物よ。くれぐれも壊したり紛失したりしないようにね。」


セリナはそう言い、一人づつ教壇の前に立たせ、得意な魔法を杖を媒体に発動させる。

やっぱりファイア系とウォーター系が多いな。

俺の番になったので無難にライトニング系を発動する。

親指と人差し指の間に10cmくらいのアーク放電を出す。

無詠唱で出せるんだが、念のため小さい声で「ライトニング」と言う。


ん?何かセリナが驚いているな。

あ、ヤバっ。魔力制限のある訓練用の杖を使ってるんだった。

本来なら10分の1に制限されるならこんなに大きなアーク放電はしないはずだ。


「マーティン・ランバート、あなたどこで魔法を習ったの?」


「はい、自領の魔術治療師に習いました。」


「名前は?」


「ハンスと言います。」


「ハンス、ハンス、ひょっとして25歳くらいのちょっと猫背の男?」


「たぶんそうです。彼には色々な魔法を教えて貰いました。」


「そう、なら問題ないわね。あなたはこっちの訓練用杖を使って。」


セリナは少し大きめの魔石が付いた訓練用杖を渡してくる。

持った瞬間に魔力が吸われるのが分かる。

ちょっと抵抗してみるとすぐに吸う力は弱まる。

うん、何とかなりそう。


「それでもう一度ライトニングを出してみて。」


俺は慎重に魔力を制限し、親指と人差し指の間に1cmくらいのアーク放電を出す。

今度はセリナも安心した様に表情が緩んだ。

まぁこれくらいの抵抗力なら力でねじ伏せられそうなんだが。

やらないよ。

目立ってどうする。

それでなくても注目を集めているのに。


そうしてその日の授業は使える魔法を次々に切り替えて訓練用杖の制御下で出し続けた。

皆だいたい2種類、多くて3種類くらい出せる様だ。

俺もライトニング、ファイア、ウォーターの3種に限定して出した。

本当は12種類くらい出せるんだけどね。


生徒の大半は授業の終わる頃には息が上がっていたな。

俺もちょっと息が上がった様に装う。

セリナはちょっと不審そうな目を俺に向けていたが、時間が来たので授業は終わりとなった。

訓練用杖は回収され、魔石の魔力消耗状態をセリナは見ていた。

俺から回収した杖の魔石の消耗状態を見て少しぎょっとした様だったが、面倒ごとは嫌いなのか何も言わなかった。

俺も何も気がつかない振りをして他の生徒に混じる。


さて、セリナや他の魔法教師はどこまで他人の魔法の能力を知ることが出来るんだろうな。

道具を使って間接的に調べられるのは対処しようがあるが、ステータスを直接見られたらヤバい。

いきなり普通の生活が出来なくなってしまう可能性が高くなる。

俺にはランバート領の銃関係開発という大切な使命があるのだ。

汎用魔法ごときに邪魔される訳にはいかない。

放課後に学園の図書館に行って、早急に隠蔽魔法を研究しよう。


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