45◇剣技授業
45◇剣技授業
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授業は順調に進み、今日は5時間目に剣技の授業がある。
担当教師のサイモンの先導で教室から中庭の訓練場に行く。
サイモンは訓練場の隅に置いてある木箱から一番軽い木剣を人数分取り出し、一人づつ渡した。
サイモン自身も木剣を取り、全員に声をかける。
「私が剣技担当のサイモンだ。このクラスはハイランドだな。ならば遠慮はせずに厳しくいくぞ。」
サイモンはそう言って、全員に素振りをさせた。
さすがはハイランドクラス、全員がまともに振れていた。
女子でも剣技は習うんだな。
木剣を繰り返し振るだけだが、10分も振り続けているとだんだんフォームが崩れてくる。
軽い木剣とはいえ、12歳の体力はそんなもんだろう。
その中で俺はうっかり素振りのペースを維持してしまった。
「マーティン・ランバート、お前は元気だな。ならこっちの木剣を振ってみろ。」
そう言われて木剣を交換させられた。
振ってみると明らかに重い。
成人用の木剣の様だった。
俺はマークやミラー、ザンドと繰り返し剣技の訓練をしていた。
パワーアシストが使える様になってからは刃を潰した鉄剣で訓練していたから、成人用とはいえ所詮は木剣、軽いものだ。
俺は一人だけ厳しくされたのにちょっと腹を立て、やってやろうと思った。
剣技なら銃に比べて正当な訓練の結果だ。
誰はばかること無く振ってやろうじゃないか。
「はい。振り方は同じでいいですか?」
「うむ。周囲と合わせて振ってみろ。」
俺はステータスで見られる基礎体力がかなり向上しているので魔力アシスト無しでも振れる。
攻撃力、防御力、素早さも同年代より遙かに上回っている。
成人用木剣は少々重かったが、魔力アシスト無しで振ってみた。
周囲の軽い木剣を振っている同級生に合わせようとすると、体重の軽さから来る反作用で少しぐらつく。
それを目ざとく見てサイモンが指摘する。
俺もムキになって体幹に力を込めて振り、ブレも殆ど無いくらいにした。
さすがにサイモンも諦めて黙って素振りを続行させ、30分経った時点で休憩と言った。
「マーティン・ランバート、お前は誰に習ったのだ?」
「はい、ランバート領護衛部隊のマーク隊長に習いました。」
「護衛部隊のマーク、ひょっとしてマーク・ウォーレンか?」
「そうです。彼とその部下の人に訓練に混ぜてもらって習いました。」
「そうか!奴は俺の同期だ。奴は人に厳しいが自分にも厳しい。奴にならったのなら納得だ。」
うーん、人の縁は次々に出て来るな。
ハンスの師匠も友人家の出身だし。
こりゃ魔法の授業も何かあるかな?
剣技の初日の授業は結局木剣の素振りだけで終わった。
まだまだ体が出来上がっていないとのことで、打ち合いはもう少し先だと言っていた。
俺以外は皆息が上がってはぁはぁ言っていたが、俺は涼しい顔で振っていたので目立ってしまった。
その結果、俺だけはサイモンと打ち合いをさせられそうなんだが。




