表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。
この連載作品は未完結のまま約3ヶ月以上の間、更新されていません。

2度目の世界で君は僕を殺さない


刃が胸を貫いた瞬間、世界が音を失った。
雨のような血のしぶきが視界を染め、冷たい空気が肺を満たす。
 

リアムは、何が起きたのか分からなかった。
あの夜から、全てが壊れた。



母は心労がたたり病で死んだ。

その時もリアムは涙を流せなかった。

心のどこかがすでに死んでいた。


そして今。


この胸に突き立つ刃を見下ろす。
白い服の影が揺れていた。


少女だ。
まだ十代そこそこの、細い腕。
泣いているようにも、怒っているようにも見える。


リアムは何も分からなかった。

なぜ殺されるのか。

誰なのか。

どうして、そんな顔をしているのか。


けれど、彼女の震える手を見て思った。

——きっと俺は、誰かの大事な人を殺したんだ。


胸から血があふれ、地面を染める。

空が明るい。

夜明けだ。


「……ごめんなさい。」


その一言だけを残して、リアムは目を閉じた。


空の端に、朝焼けが滲んでいた。

それは血の色よりも鮮やかで、

まるで、神がこの世を赦すような光だった。


——もしやり直せるなら。

——もう二度と、誰も殺したくない。


光が視界を覆う。

痛みが消えていく。

音も、風も、世界も、すべてが遠のいていった。


ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ