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楽し気な日常  作者: 西宮珠樹
2/2

新キャラが増えます

久しぶりの投稿になります。

 今の季節は夏。それも梅雨。当然、雨が降り続く季節である。そして今日も雨が降っている。それは、目の前のこいつを見ればわかるだろう・・・


「・・・で、なんでお前はずぶ濡れなんだよ?」

「濡れてきたから!」

「それは見たらわかるんだよ!俺が言ってんのは、なんで傘持ってるくせに濡れてんだってことだよ‼」


 目の前のアホ―――みつるは両手に折りたたみ傘を持ち、頭の先から足の先まで、水が滴るほど濡れている。

 しかも、拭くこともしないでただ笑いながら立っている。


「なんでって言われても、俺今日傘忘れたもん」


 ・・・・・・は?なに言ってんだこいつ・・・?

 両の目をこすって、良ーく目を凝らしても、どう見ても折りたたみ傘だ。ナインの折りたたみ傘で間違いない。


「ハハハ・・・。何やってんだよみつる」

「あ、幸くんおはよう」


 みつるの発言に頭を抱えているときに後ろから話しかけてきた。

 ・・・そうだ、こいつに聞けばわかるはずだ!


「なぁ幸、こいつ傘持ってるよな?」

「どこにだよ。それよりさ、さっきからなんでこいつ恵方巻ずっと握ってるんだ?いらないならくれないかな?」


 え、恵方巻!あれが‼確かに黒いけどどう見ても違うだろ。

 い、いや。もしかしたらあれは傘じゃないのかもしれない。俺がただただ疲れてるだけなのかもしれない。ほんとは恵方巻なのかもしれない。

 ちょっとした自問自答を繰り返してしまった。


「なぁみつる、その恵方巻一本くれねぇか?」

「えー、どうしよっかなぁ」

「いいだろ。腹減ってんだよ~」

「仕方ないなぁ。一本だけだよ」

「よっしゃー!」


 もうなんだかわかんないや。

 こいつら普通に恵方巻として扱うし・・・。


「仁もいる?」

「お、おう。もらうよ・・・」


 みつるから恵方巻?を受け取った。

 そのままかじってしまった。


「ガリッ」


 かんだとたん固い触感が口の中に広がった。

 どう考えても恵方巻の触感じゃなかった。そこでようやく我に返った。そして思い出した。こいつら二人ともアホだったことを。


「な、なぁみちる。これなんに見える?」


 あきれた顔でみちるに渡された傘を突き付けた。


「何って・・・傘だね」

「だろ。傘なんだよ。今、お前俺にこれくわせようとしたよな」

「し、してないよ・・・。だからその顔と手に力入れるのやめてよ・・・」

「みーちーるー!」

「ギヤアアアァァ‼」


 チャイムが鳴るまでみちるをいじめたをした。

 みちるは涙目で、


「申しません。気を付けます」


 と反省しているようだった。が、ぜったい次もすると確信している。だから罰は手を抜かないようにしていいる。

 ちなみに幸は、ほんとに恵方巻だと信じ続け、半分まで傘のナイロンを噛み破って一つの傘をダメにした。その後弁償したらしい。


誤字脱字などあればコメントください

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