表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キングダムメイク  作者: ひまじん
家をつくろう!
1/2

 目を開けば、暗い部屋の中。自分は本当に目を開けたのか、と疑うほど暗い。

 とりあえず何か触れれるものはないか、文字通り手探りで辺りを調べる。すると、すぐに壁のようなものに手が触れた。右も左も少し手を動かすだけで触れる距離。

 もしかして、と頭を上げると「ゴンッ」と鈍い音がして、おでこにひりひりとした感覚が伝わる。

 そうか、どうやらここは部屋ではなく、俺は箱のようなものの中にいるようだ。


「~、~~」


 外で何か聞こえる。話し声だろうか。よくわからないが俺がもし箱の中に閉じ込められているのなら、ぜひとも助けてもらいたい。

 「出してくれ」と声を出すと、驚いたような声を出した後、ガタガタと何かを倒しながら足音が遠ざかっていく。

 あぁ、怖がらせちゃったか。そりゃいきなり箱の中から声がしたら怖いよな。にしても、頭をぶつけた時も思ったが、よく音が響く。洞窟の中にでもいるのか?なら、さしずめ俺はゾンビかスケルトンといったところか。笑えない冗談だな・・モンスターがどうやって生まれてくるかなんて知りたくもなかったし味わいたくもなかったわ。


「~~、~~~」

「~」


 足音が近づいてくる。こんどは二人いるようで、それは声が二つ聞こえることからも分かる。

 はは、箱を開けたら腐りかけか、骨だけの何かがでてくるぜ。もしかしたら普通の人間の姿かもしれないけどな。

 少し手前で足音が止まると、少しずつ光が入り込んでくる。松明の弱い光だったが、ずっと暗い場所にいたせいか、すごく目に悪い。

 ぼやけて、黒い影のようなものしか見えないが、その二つの影のうち一つが、かがむようにして俺をのぞき込む。

 誰だろうか?まだ影はくっきりとは見えないが、その影が口を開く。


「◯◯◯」


「は?」


 まさか、言葉がわからないとは思わなかった。

 陰から目を外し、自分の体を見下ろす。随分と汚い格好だったが、どうやらモンスターになったわけではないようだった。ふぅ、よかった、よかった。

 さて、これからどうしようか。状況はよくわからないが、とにかく何かをしたい気分なんだ。

 まだぼやけた視界はいつピントが合うだろうか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ