悪魔のイケメン、鬼のヒーロー。
今回少し短めです。もうすぐ卒業シーズンですね。あ、ちなみに3月9日にはレミオロメンの『3月9日』歌いますよ。
〜第7章〜
ーー彼女は真剣な表情を見せながら、淡々と話す。
「まず、この彼はこの村の歴史に大きく関わる、この村…いや日本にとっての重要人物よ。」
「そんなに凄い奴なのか?」
「そうね。何より彼は強いのよ。今まで色んな事件や争いがあったわ。その度に彼は自分の信念を曲げず、諦めなかった。だから彼がいる限りこの村は滅びない、私はそう思うわ。」
どうやら話を聞く限り"彼"は幾度の村や住人たちのピンチを解決した本物のヒーローらしい。
「俺もアイツとマジで殺りあったが、やっぱり勝てなかった。挙句に、男同士の勝負なのに俺を生かしてくれた。それに、初めてこの憎たらしい身体を褒めてくれた人だ。」
「その腕は・・・・」
俺は遠慮がちにイフに聞く。しばらく彼は自分の腕を見つめ、赤のジャンバーの袖を巻いて、その黒い腕を見してくれた。
「俺は・・・俺は『悪魔』なんだ。百年前にアイツに討伐された、
『堕天の悪魔 ルシファー』の生まれ変わりだ。そんなクソみたいな野郎のおかげで、ガキの頃はひでぇ扱いを受けた。」
「そうか・・・すまなかった」
「……怖くないのか?」
イフが暗い声で聞いてくる。
きっとあの腕と『悪魔』という建前だけで辛い思いをして来たんだろう。彼の顔はどこか寂しげで、それでいて少し怒りのような感情があるのがうかがえた。
彼の問いに、俺はまっすぐ素直な意見を言う。
「うん。お前は優しい悪魔だと俺は思うぞ。」
「そうか」
俺のその言葉を聞いて、ホッとしたのか
少し笑って見せた。
メリィが話を戻す。
「でね、彼はさっき言った通り色んな過去があって、面白い人よ。多分あなたならすぐ仲良くなるんじゃない?うん。あと、ホントにここで生きていくなら、彼に嘘や疑わしい行為はしないほうがいいわね。すぐにバレるから。」
「わかった」
「良し!じゃ今からアイツに会いに行きますか!」
「そうね。あ、でも彼、いつもフラフラしてて、何処にいるかはわからないのよ。仕方ない、天狗に聞くしかなさそうね。」
「鬼、悪魔ときたら今度は天狗ですか。全く、……面白くなりそうじゃな〜い。」
「ふふっ何よそれ」
じゃあな、とイフとジュナの二人と別れた後、その天狗が良くいるという風車小屋へ行くことにした。あいつらと別れる
時、イフとジュナが何やらニヤニヤしながらこちらを見ていたのだが、深くは触れない事にした。
もし俺がそこに触れて、メリィの顔を赤らめることなどが起きてしまえば、また、彼女を困らせてしまう。
顔を赤らめる彼女もイイが、出来れば側にいる時だけは笑っていて欲しい。彼女の笑顔が俺に、何か温かいものをくれる気がするから。
そんなささやかな願いを胸に、二人は歩き出した。
次はどんな奴らに会うのだろう。楽しみで仕方ない。
隣の彼女を見つめる。
「ん?どうかした?」
「なんでもないよ。ただ『やっぱり可愛いな』と思ってただけ」
「なっ何よそれっ、か、からかってるの?」
「アハハ、ホントのことだよ。」
「むぅぅ〜何なのよもうぅぅ…」
メリィの顔が赤に染まる。また困らせちゃったかな。
でも、やっぱり赤い彼女もイイなと思う今日この頃である。
つづく
最近涙腺が緩くて、特に寿命ネタ、身内に対するいざこざが目にしみる。ヤベェよ。
次回もお楽しみに。アディオス‼︎




