真実と野望
はい、ここから確信に迫って行きます。あらためて小説は難しいなと思いました。
〜25章〜
「はい。じゃあ皆さん一通り集まったと思うので、えー、最後のね、会議という事で皆さんに集まってもらったわけなんですけど、えー、これからの一応予定とかねーー」
オレが、ここに集まった魑魅魍魎の化け物どもに一通り祭の過程を説明をする。
「ーーてなわけです。あ、くれぐれも暴れたり、殺り合わないように。そん時はオレがぶん殴りに行くから。」
すると、黙って話を聞いていた邪魅、飛烏、ジュナの真の三大悪妖怪がこっちに聞こえるように話している。
「だってー。どうするー?邪魅ちゃーん」
「おかしいよね〜、せっかく皆集まったのに暴れられないのは〜」
「だね〜」
こっちを横目でチラチラ見て来る三人に対して、
「特にお前らガキ三人トリオはなおさらだな」
というと、その"ガキ"というフレーズが気に入らなかったのか、三人同時に抗議してきた。
「誰がガキだと⁉︎」
「君達以外に誰が」
「私、悠士と同い年なんだけど⁉︎」
「お前は昔からなんも変わってねぇなって意味だよ。それに、一般世間で言えば、結無や菊糾丸とかの方がよっぽど大人だな。」
「ぐぬぬ…こしゃくな」
「ま、お前らはそれでいいよ。『今は』」
そう言った後、話を戻す。
「はい、祭の事についてはまぁ以上です。」
というと、縁側に座っていた裕翔に一声かける。
「裕翔!」
と、呼ぶと、急に呼ばれびっくりした様子で返事をする。
「は、はい」
「すまんが、下まで降りて、里の様子を見て来て欲しいんだが」
「あー、はい。わっかりやした〜。」
「あ、じゃあ私も」
すると、立ち上がった彼の様子を見たメリィ
もついていこうするが、呼び止める。
「メリィ!ダメだ。」
「え?…でも」
「大丈夫だから。一人で行かせてやれ」
「……分かった」
そう言った彼女は心配そうに彼を見送った。
「で、今から話すのは、彼の事だ。」
「…え?な、なんで」
予想もしていなかったのだろう、急に顔の表情が凍りつく。
動揺する彼女に、優しく声を掛ける。
「メリィ」
「……」
静かになったのを確認してから話を進める。
「えー、皆さん知っての通り彼は外、いわゆる『別世界』というまた別の世界から来た人間だ。別の世界から来た人間ってのは数は少ないがそう思われる人物にはあって来た。けど、彼は違った。普段そういう人物は皆、武士や百姓などのある程度こちらの時間軸に近い時代から来た人間ばかりだ。けど彼は『2017』年つまり21世紀、今から12世紀先の別世界の未来から来た人間。これが引っかかる」
すると、今度は万里が話しだす。
「そう。何故彼なのか、何故別世界の未来からわざわざ来たのか、何故このタイミングなのか。これは私の考えだけど、
この村には『色々な者を惹き付ける何か特殊な力』があるのは皆様ご存知。でもさっきも言った通り、別世界の未来から何故わざわざ彼を惹き付けたのか。その理由は一つ。彼自身が何かしらこの村が惹き付けるほどの『強大な力』を持っている可能性が高いわ。」
「『強大な力』……」
一同騒つく。深刻に考えてる奴や、関係ないと表情を変えない奴、すごいなと共感を持つ奴。
その大衆に向かって、話を続ける。
「そう。それが何なのかわからないが、妖怪にも、ましてや人間なんて極稀の、変化系の能力かもしれん。だが、彼の行動から見れば、それが確信に変わった。」
一言間を置き、みんなは息を呑む。
「あいつの能力は……」
「『運命を変える』能力だ」
その答えに全員が目を丸める。
「⁉︎何だその能力は…」
「その通りの意味だ。何故ならあいつは元の世界からこちらに来るとき、謎の強風に飛ばされ、瀕死の状態でメリィに拾われた。その時点で死ぬという『運命』が変わってる。オレが狒々と対峙した時もそう、森でまよって葵を認めさせ、妖怪に襲われても今度は菊糾丸に助けられたのも、今こうやってみんなと共に過ごせているのも、あいつが『運命』を無意識に変えている可能性がある。」
そして、一番メリィに伝えなければならないことを伝える。
「だからな、メリィ。あいつには…この祭が終わり次第帰って貰うことにした。」
「……え?」
つづく
ああ、春休みが消えていく…。着々と。
ジカイもオタノシミニ、あでぃおす。




