男の帰る場所は
はい、もうちょいつづくよ?1幕ももう終わりですね。早いですね〜。これからもどんどん書いていきたいです。
〜20章〜
ーー「まぁ、という事なんすよ。」
と、燦々と照りつける太陽の下、汗を流しながら隣の坊主頭の青年にこれまでのあらすじを纏めた。
「ふーん。なるほどな。あの狐に、出会って、妖怪に襲われて、徹人達に拾われて、今に至ると。」
「そーなんす。ああ、メリィどうしてるだろうな。きっと心配してんだろうな〜。」
その後、その青年は、ニヤニヤしながら横目で見て来た。
「にしても、このトウモロコシ美味しそうだなぁ」
「一個食っていいっスよ」
「マジで?じゃあ一個、いただきまーす。」
俺は、丁度小腹がすいていたので、目の前のトウモロコシに手を伸ばし、一つをもぎ取る。
包葉を剥がすと、太陽の光に照らされ、よりその玉蜀黍色に磨きがかかる。
そしてその太陽の光を十分に浴びた粒達にかぶりついた。
「ん〜〜‼︎うめぇ!今までで一番美味いよこのトウモロコシ!」
その俺の反応を見て、自信に満ち溢れた様子で喋り出す。
「そりゃそうですよ。何故ならこの宇多野 敬が愛したトウモロコシですから?」
そう胸を張るカッターを腕捲りした制服の様な服装に、彼のトレンドの坊主頭の青年。
さて、何故今自分がこの場所にいるのかと言うと、あの二人に色々話した後、もう夕方だったので、八代一家の皆さんにご挨拶し、一緒に夜飯を食べ、そしてその次の日の朝、つまりは今日の朝、体の回復がだいぶんマシになったので農業を経営している彼の手伝いに来たわけだ。
しばらくすると、長らくトウモロコシの収穫作業をしていた俺たちの元に水筒を持って走ってくる女子がいた。
「おーい、敬ー、裕翔君ー!水筒持って来たよ〜。」
その女子は花宮 紋華。赤茶色のロングヘアーでハーフアップ、こちらもセーラーの様な服装。
容姿から分かる様に明るく、しっかりした性格で、呪術師専門の学校があるらしく、そこに通っている。まだ見習いらしい。16歳だって若いね。
「おぉ、ありがとう紋華ちゃん。」
「どういたしまして。あんま無理しないでくださいね、まだ完全に傷治った訳じゃないですからね。」
「分かった。ほどほどにするよ。」
よく気の利く子だ。きっと良いお嫁さんになるだろうな。
「じゃ、またあとで。」
そう言ってトウモロコシ畑を出て行った。
俺は先程思いっきりニヤつかれたので、倍返しの如くニヤリ返してやった。
すると、俺のニヤリに気付いた敬は少し困惑した顔で聞いて来た。
「なんスカその目」
「いやぁ?別に?ただ良かったねと思っただけだけど?」
(コイツ…)
そんなたわいもない話をしながら、ただ時間だけが過ぎて行った。
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日が沈む卯月の空を、一人孤独に見上げている金髪少女は、ただひたすらに彼の帰りを待っていた。
昨日の夜、あの鬼から彼は無事だと知らされた。それを聞いた途端、自分でも信じられないくらいの涙が止まらなかった。
何度か自分で迎えに行こうとも思ったが、それはしない。
何故なら彼を信じているから。
絶対に戻ってくると、自分に出来ることはただ彼を信じて帰る場所であり続ける、そうしないといけないと思ったから。
そんなことを考えている自分が何かおかしくて、それが歯痒かった。
「『恋』か…」
悠士に教えられた言葉。
「『恋』って、こんなにも辛いものなのね…」
しみじみ吐いた小言を、春の風が優しく揉み消した。
つづく
もう20章ですか。早いな〜(2回目)
1幕が終われば2幕を書いていきます。
あと日本準決勝敗退…まぁ相手ほぼメジャーの選手ですからね。仕方ないね。
次回もお楽しみに! アディオス⁉️




