過去を想えば、未来は変わる。
今日3月11日ですね。忘れてはいけない大切な日ですね。「Be the light 」歌いましたよ。震災に遭われた方々の幸せと、お亡くなりになられた方々に、ご冥福をお祈りいたします。
〜13章〜
ーー遙が淡々と語る。
「彼の"先代"たちは、今から丁度千年前、この村を作ったとある人間の『男』と深く関係しているんだ。その男は昔から何か特別な力があったらしく、大妖怪達から気に入られていた。しかし、かつてこの地は人間を支配していた強い妖怪達が、何の能力も持たない人間を奴隷の様に扱っていた、その事を知った男は、ふと思った。『人間と妖怪が平等に暮らせる自分だけの村を作ろう』と。」
「そんでできたのがこの村……」
「そう。その男は初めて妖怪と人間の間の関係をぶち壊したんだ。そして、その男が生きていた間は争いは全く起こらなかった。しかし、その男が死んだ後、妖怪達が、村を治める後継者争いをし出した、これが『血洗島・碑田森の決戦』という二つの大きな戦が起きる。そこでその戦を止めたのが、悠士の祖父、『鬼述
昭悠』という鬼の豪族だったんだ。」
「悠士の祖父……」
「その功績を讃えられ、その祖父が男の意志を継いで、約200年間その地を守った。でも、それも長くは続かなかった。こんどは、祖父の病死によって、必然的にその息子が後を継いだんだが、そのタイミングを見計らい、妖怪の中でも高い戦闘能力を持つ鬼の上位種、吸血鬼一族が一揆を起こしたんだ。これが、『天幻の鬼一揆』だ。この戦は長きに渡り続いたが、最後の最後、吸血鬼一族を絶滅まで追い込むが、仲間の妖怪に裏切られ戦死。こうして戦が終わった。そしてその後、生まれて来る今唯一の『鬼述』一族の生き残りが、悠士ってわけだ。」
「・・・・・」
この村の壮絶な過去。こんな事を聞かされて、言葉が出る方がおかしい。そして思った。
(あの自分とさほど変わらない背中なのに、人間と鬼という違いだけでこうも違うのだろうか。)
と。しかし、それも既に分かっていた。
そう、重みだ。彼とは背負っている重みの量が根本的に違う。
ああ、なんて人間という生物は無力で愚かなんだ。そして、如何に自分という存在がちっぽけで幸せ者かが分かる。
すると、自分はきっと深刻な顔をしていたんだろう。メリィが心配そうに話かけてきた。
「ちょっと悩ませちゃったわね。息抜きに結無達探しに行きましょうか。」
「そうだな。じゃ行こう」
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「来たわね」
障子の向こうから歩く音が聞こえる。
すると、障子に移る黒い影が、声を発した。
「あの〜日照様?いらっしゃいます?」
「はぁ…入って良いわよ」
障子を開け入って来たのは、よく世話になった鬼だった。
「あら、悠士君久しぶりね。」
「久しぶり。最近忙しいらしいな。大丈夫か?」
「大丈夫じゃないわよ〜。なんでよりにもよって1000周年が今年なのよ。」
「仕方ないだろ。そんなこたぁ先代に言ってくれよ」
「まぁおかげで退屈しないけどね。」
「で、今回のイベントの件なんだが、」
急に真剣な眼差しで私を見つめ、
「もう気付いてるだろ、あの『別世界の人間』のこと。」
彼の質問は的確だった。確かに私も気にかかっていた。何故このタイミング、この場所、そして、私達妖怪との出会い。 元々別世界から来る人間は、不思議な奴が多い。しかも、この村に入ってくることなんて極稀。しかも1000年経った今このタイミングで。
「うん、私も気になってるんだけど、どうも偶然にしては、出来過ぎかなって。」
「確かにな。」
「そう。まるで、誰かが『意図的に仕組んだ』としか思えないわね。」
「でも、あいつ自身はなんも覚えてないそうだしな。」
「そうねぇ、もうあの大『人妖』に聞いてみるしかなさそうね。」
「じゃああいつには、オレが頼んどくよ。」
「任せたわーー」
そう言い終わろうとした時、後ろの障子がドンッ!と開き、そこに居たのは、
息を切らしながらこちらを見つめる、
萱草色と黒の混じったツンツンヘアの黄色のパーカーに膝までのズボンを履いた、元気な印象の6〜8歳くらい子供、大山足名神の息子の 足名 推命 がいた。
「どうした、推命?」
「大変です!遙様とお客様達が、謎のムキムキマッスル化した鯉に追いかけ回されてます‼︎」
「なんでマッスル化してんだよ!この寺の鯉どうかしてるぜ!」
「と、とにかく早く見つけに行きましょう」
「さっき見かけたのは大庭園でしたから、まだ近くにいるはずです‼︎」
「おっしゃ、行くぞ!」
「あっ!ちょっと待ちなさいよーー」
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つづく
ようやく自分らしい文が描けました。この調子で行きたいです。どうかお付き合い下さい。
次回もお楽しみに、アディオス‼︎




