Private(二等兵)は訓練生
戦いは時がたつにつれて劇的な進化を遂げてきた。
特に車両、船舶、航空機などは多大な影響を与えたであろう。
ただいつの時代においても変わらずに存在するものがある。
それは歩兵である。
手に持つ物は変わっても、人であることに変わりはない。
もちろん戦車に乗るのも人であるし、戦闘機や船だって人は乗るけど…
「12時方向!見える?右側の塀に隠れた!」
隊長がそう叫んだ。
でかい銃を持った人が地に二脚を突き立てた、そして一定間隔で塀のあたりに撃ち始めた。
パパパパン、パパパパン!
煩わしい音の中、隊長が下に銃の下に筒をつけた人に指示を出している。
指示を受けた人が、敵がいる塀にその筒を向けて引き金を引いた。
ポンッという小気味よい音がしたと思ったら塀の角が爆発した。
私が呆気に取られていると
「あなた、なにやってるの?早くガンナーを援護して!」
「へっ?がんなー?」
「あのマシンガン!」
「ああ!あれ!」
そのガンナーとかいう人はなにやらフタを開けてガチャガチャしている。まあとにかくこの人を援護しなくては…
(敵いないじゃん!とりあえず構えておこう…)
「おい!」
ガンナーさんが言った。
「はい!」
私は元気よく返事をした。
「撃ってよ!」
「何を?」
ガンナーさんの顔は引きつってる
お互いに顔を見合わせていると
「RPG!!」
誰かが叫んだ
RPGって何だろう?ガンナーと宙に浮きながらそう思った。
私は死んでしまった。
視界が暗転した…
そして
再び私は光を取り戻した。
「ここはぁ?どこ?」
まあ、どこだかは大体分かってる。作戦が始まる前にいた基地だ。
でも基地内を全部知っているわけじゃないから、今基地のどの辺にいるかわからない。
とぼとぼ歩きながら、さっき起きたことについて考えていた。
(RPGってなに?多分なんか爆発するやつってことはわかるけど…)
(ガンナーって言うのはでっかい銃を持った人)
(ガンナーさん怒っているかもなぁ…)
・
・
・
とりあえず歩いてみたものの、結局見知った場所は見つからなかった。
壁を背に座って。ため息をついた。
(このゲーム分からないこと多すぎ…)
彼女はちょっとした気まぐれからこのゲームをやってみていた。
普段やるゲームは勇者となって世界を救ったり、配管工となって姫を救ったり。
(説明書読んでみるかなぁ…)
今までやったどんなゲームだって説明書なんか読んだことない。
でもこれは流石に…と彼女は思ったのだろう。
慣れた様子でゲーム機のホームメニューを開くと、サブメニューから説明書の項目を選択した。
(ふーむ…)
難しい表情で目次を見る。
(上の方にはなんか警告とか注意とかか…P6メインメニュー、P7訓練メニュー、P8オンラインメニュー、P9フリープレイメニュー)
「あれ…以外と少ない…」
小さくつぶやいた
そしてページをめくった。
「えっ…」
再び小さくつぶやいた。
4ページ、5ページにはびっしりとアルファベットと数字が並んでいる。
決して英語のページなどではない。ところどころ、特に左のページには日本語も入っている。
「目次…」
これまた小さくつぶやいた。
飛ばし飛ばしこの長い目次を見てみた。
(医療キット、ボディーアーマー、ポーチ、階級、部隊編成…)
右ページに目をやると
(M4、M16、M1A2、UH-60…)
さらに最後の項の右にあるページ数を見て…
彼女は説明書を閉じた。
初めて物語?を書かせて頂きました
拙い文ですが、読んでくれた人がいれば嬉しいです。
これからどんどん無理矢理にでも歩兵装備、そして現代戦についての事を突っ込んで行きたいです。
因みにタイトル通り二等兵は訓練生なので、実戦には出ません。(現在のアメリカ陸軍では)
すいません、間違えてるかもしれません(笑)