表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/19

8

ローズを送り届けた後、急いでヴィクセンの部屋へと向かう。

「時間ぴったりだな。どうしたんだ?」

部屋へと迎え入れてくれたヴィクセンは、リビングであろう所へ案内してくれた。

「…訓練の内容を変えないか?」

「なぜそのような事をする必要がある?」

「今やっている訓練は、基礎的すぎる。入団して一年くらいはこれで十分だが、もっと実戦的な訓練もしなければならない。今日僕が勝てたのだって、実戦的な訓練ができていなかったにすぎないと思う。今はこの国も平和だが、一度戦争が始まれば確実に負けるだろう」

話しを聞いていく内に、どんどん顔が険しくなっていくヴィクセン。

「…わかった。しかし、俺は副団長だ。団長に相談しなければならない」

「わかった。団長はだれだ?」

「あぁ。言っていなかったか。ローズ様の婚約者である、ブリエンヌ殿下だ。しかし、相談する前に一通り内容を考えておきたいのだが」

団長がブリエンヌ殿下だとは思いもしなかったな。

「わかった。では、毎晩この時間にここで大丈夫か?」

「もちろんだ」

それから毎晩、訓練について夜が明けるまで話し合った。

「これで大丈夫か。では、明日以降で殿下のご都合にかなう日に…っておい!」

ヴィクセンの言葉を最後まで聞き取れないまま、私は倒れて椅子から落ちてしまった。

「おい、大丈夫かリオ」

声は聞こえているが、身体が動かせない。

「凄い熱じゃないか!」

額に手を当てたヴィクセンが声をあげた。

「ちょっと我慢しろよ」

そういうなり、私を横抱きにして、彼の寝室へと運ぶヴィクセン。

「や…め、ろ。触…るな」

声が聞こえているのかいないのか、ヴィクセンは私をベッドに横たえた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ