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第一部 第三章

「ああ、サポーターのレオンと申します」


 そう俺がギルドの受付の少し離れた所でアリアーネ嬢の紹介でチーム<ナックル>の皆に頭を下げた。 


「ああ、俺がチーム<ナックル>のバンです」


 そう<ナックル>のリーダーのバンが手を差し出してきた。


 筋肉質でふてぶてしいハンサムな顔だが、子供っぽさがある。


 赤髪で、短髪にして革の鎧を着ていた。


 おそらく、防御より攻撃を重視するタイプで動きを速くしたいのだなと言う格好をしている。


 俺がそこでバンと握手したら、手を強く握りしめてきた。


 力比べのつもりなのか、威嚇なのかわかんないが、脳筋なのは良く分かった。


 ちょっと痛そうなふりをしたら、満足したらしく、少し勝ち誇ったように手を離した。


 駄目だ。


 合わねぇな。


 そう自分では思った。


 僧侶のヴィクターと魔法使いのサーラと盾役のタンクのヨーゼフと同じく戦士のサザーランドがそれぞれ挨拶して来た。


 ヴィクターは僧服で身なりに気を使っているのか、小奇麗にしていた。


 冒険者が続くと、微妙にもっさりした清潔感が無いものが多いのに、これは好感が持てる。


 そもそも、僧侶は清潔にしないのが良いと言う戒律上の良くわかんない理由で汚れた僧服のままでいるのもいるが、彼は違うらしい。


 サーラは美人だった。

 

 ショートカットだが、なかなかプロポーションも良かったし、可愛らしい髪飾りとかちょっとした小物とかアクセサリーがちゃんと女性をしているって感じだ。


 いるんだよな。


 長いこと、冒険者に染まると、そういうのが無い奴が……。


 女性を捨てちゃっていると言うか。


 ヨーゼフは相当使い込まれた盾を持っていて、相当な戦いをくぐり抜けてきた感じの古武士みたいな雰囲気がある。


 口ひげを蓄えて、無口だが、良く周りを見ている。


 こういうのは強い奴が多い。


 サザーランドは独特の細身の剣を腰に差している。


 なんとなく、抜刀術みたいなのを使う奴に多い装備だ。


 古武士みたいな感じだがチャーミングな笑いを浮かべて冗談を良く言うらしくて、何となくこの冒険者チームのムードメイカーのような雰囲気だ。


「へえ、やはり同郷の仲間で集まったチームなんですか」


 簡単なチームの報告書みたいなのをアリアーネ嬢から受け取ってみて聞いてみた。

 

「やっぱり、仲間でやっていたくてさ」


 そうバンが笑った。


 大体、暴走族では無いが、冒険者も同じ地方の先輩後輩の流れでチームに入るのが多い。


 ここはさらに濃くて、同郷の仲間でそのまま続けているらしい。


 年齢も二十前半だが、相当場数はこなしているらしくて確かに上級のプラチナグループになるだけはある。


 というか、ヤバい冒険者チームだと、大体にあるのだが、まず清潔感が無い。


 周りにどう見られるかとか考えないのだ。


 冒険者も上のクラスに来ると貴族と会ったりとか、そういう事もある。


 それに応対できないとこは大体おかしなとこが多い。


 だが、この清潔感とかちゃんとした服の着こなしとか、ちょっと想像してたのと違った。


 先入観を持つのは良くないが悪いグループでは無いように見えた。


「おかしいな……」


 そう、つい呟いた。


「え? 」


 皆が少し首を傾げて俺を見ていた。


 だが、次々と新メンバーが辞めていくようには見えないのだ。


 バンが脳筋だとしてもだ。


 バンが無茶をするなら、他のメンバーの言葉や態度にもそれはある程度移るはずだし。


 ちょっと、厄介な調査なのかなとマジで思った。


 アリアーネ嬢の俺を見る微笑みを見て余計にそう思った。


 優しい微笑みに三割くらい憐れみが入っている、いつもの禄でも無い仕事の時の笑顔だった。


 

 

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