第五話
剣と剣が何度もぶつかり合い、衝撃が俺たちを包み込む。互いの呼吸が荒くなり、疲労がじわじわと体力を奪っていく。
「はぁ、はぁ……お前、本当に面白いな!」
レオンは息を整えながらも笑みを絶やさない。その笑顔には純粋に戦いを楽しんでいる様子が見て取れた。
「こっちは命懸けだってのに、楽しそうだな……!」
俺は軽口を叩きつつも、全身が高揚しているのを感じていた。
――なんだ、この感覚は。
ただの戦いなのに、こんなにも胸が高鳴る。
「次で決めるぞ!」
レオンの言葉と同時に、俺も最後の力を振り絞る。
互いに間合いを詰め、一瞬の沈黙の後、一気に踏み込み剣を交差させる。
「おおおおっ!!」
閃光が走り、再び激しい衝撃。
――どちらが勝ったのか、一瞬わからなかった。
次の瞬間、レオンの身体がふらりと崩れ落ちた。
「……いい勝負だった、九条蓮」
レオンは静かに微笑むと、そのまま地面に倒れ、淡い光に包まれて消えていく。
「また……強くなっちまったな」
勝利の実感と同時に身体がまた一段階研ぎ澄まされるのを感じ、俺は深く息を吐いた。
これが俺の生きる道だ。
闘技場に再び沸き起こる大歓声を聞きながら、俺は新たな戦いに備えた。




