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転生公爵令嬢の婚約者は転生皇子様  作者: 撫羽
第ニ章

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80ー加護

「モモちゃん、ルル様とレオン殿下が対抗できるのは、その加護をお持ちだからだろうと予想はつきます。しかし、ティシュトリア家の皆様もですか?」

「厳密に言うと、ユリウスあなたもよ。そしてディアナね。マーリソン様も後天的に力を与えられた筈よ」

「私もルルーシュア様のお役に立てるのですか!?」

「ええマーリソン様、ルルを助けて頂戴ね」

「勿論ですとも!! 私に出来る事でしたら、どの様な事でも致します!!」

「わふっ、有難う。偶然だけど、以前作った魅了をレジストする魔道具と解呪薬はルルやユリウス、ディアナそしてマーリソン様が作った。だから良かったのね。他の魔術師や薬師が作ったものだと効かなかったかも知れないわ」 

「モモ、では王家に解呪薬を渡してきて良かったな」

「アーデス様、そうなんですよ。まあ、王家は魅了の解呪薬なんて作れないでしょうけどね。解呪薬を渡しても、この有様ですもの。今、私がこの話をしたのは最悪の事態に備えてほしいからなの。今すぐにどうかなる事ではないわ。ただ、この世界では、皆さんの力が必要なのよ」

「父上、兄貴、話が壮大すぎて……」

「ジュードそうだな。父上」

「ああ、ラウ、ジュード。創造神など……」

「あなた方、何を情けない事を言ってるのかしら? 簡単な事ですわ。私達に出来る事を精一杯すれば良いのです。そして、今まで通り全力でルルを守るだけですわ」


 お母様! カッコ良死ぬ……! でも……


「お母様、嬉しいです。でも私は守られるだけでは嫌です。私も皆を守ります」

「まあ! ルル!」

「ルルーシュア様! 私も微力ながら何でもお手伝い致しますよ!!」

「そうですね。こちらにはモモちゃんもいます」


 マーリソン様、ユリウス。心強いわ。


「モモ、具体的にどうして行けば良いんだ?」

「レオン様、今は予定通りこのまま魅了の解呪をしながら王都に向かいましょう」

「そうですね。魅了を解呪する事は令嬢の思い通りになる人間を無くす事になるのですね」

「ユリウス、その通りよ。さすが、知識神の加護を持つだけの事はあるわ」

「……!!」


 モモちゃん、今とっても重大な事をサラッと言ったわよ。


「わふっ? ルルどこが?」

「だから、ユリウスが知識神の加護を持っているって事よ」

「ルルも天然なとこあるけど、モモもそういうところは天然なんだな」

「わふぅ、ユリウスは魔法神の加護もあるわよ」

「なんとッ!! ユリウス殿、羨ましい!!」

「わふっ、マーリソン様も魔法神が加護を与えてくれた筈よ。ルル見てみて」

「ルルーシュア様!! 是非ともお願いしますッ!!」


 ええー……モモちゃん、そんな面倒な事を言わなくても……。


「ルル様、そんな嫌そうなお顔をしてはいけませんよ」


 ユリウス……分かったわよ。

 ――鑑定……


「本当だわ。マーリソン様、確かに魔法神の加護があるわ」


 それよりも、称号が【魔法馬鹿】て言うのが笑えるんだけど。言わないでおこう。


「ブフッ!!」


 あ、レオン様も鑑定したわね。


「ああ!! なんと言う事でしょう!! 感激でございますッ!!」


 はいはい。こうなるから嫌だったのよ。


「モモちゃん、ティシュトリア家の皆様も対抗できると言う事はもしかして……皆様も加護をお持ちと言う事ですか?」

「ユリウス、その通りよ。今回の件で、神界の神が全面的にバックアップして下さる事になったわ」

「……!!」


 あー、皆固まっているわ。そして皆でキラキラした目で私を見ないで。


「ルル! お父様は鑑定して欲しいぞ!!」


 やっぱりね。そう来るわよね。


「ルル、俺もだ!」


 ジュード兄様まで……てか、お母様やラウ兄様にディアナまで、キラッキラな目をしてこっち見てるじゃない!


「モモさん……こうなる事は予測できたわよね?」

「わふ……」


 都合が悪くなると「わふ」で逃げるのやめて。


「ルル、本人が知りたいと言ってるんだから良いんじゃないか?」

「レオン様、レオン様も鑑定持ってますよね?」

「レオン!」

「ジ、ジュード……!」

「分かったわ。家族の事だから私が鑑定します! でも、他のスキルとかも見えますけど、構いませんか?」

「全然構わないぞ!!」


 お父様……本当、脳筋。称号に脳筋てあったらどうしよう。マジ不安よ。


「わふっ!」

「モモちゃんもういいから普通に喋って!」

「わふ」


 あれだけ独壇場だったのに、言いたい事言ったらもう良いのね。ズルイわー。ホント、ズルイわー。


「さ、ルル。頼む!」


 仕方ないわね、鑑定……


「お父様、皆の前で言っても構わないのですか?」

「おう、いいぞ!」


 家族皆を鑑定した結果、本当に皆其々に加護を持ってました。


 まず、お父様。

 英雄神の加護

 称号:大地を治めし者

 スゴイ、まともだったわ。しかもカッコいいわ。


 お母様。

 大地の女神の加護

 称号:偉大なる母


 ラウ兄様。

 軍神の加護、風神の加護

 称号:大地を守りし者


 ジュード兄様。

 武勇神の加護、大地神の加護

 称号:勇敢で善き者


 ユリウス。

 魔法神の加護、知識神の加護

 称号:解き明かし導く者


 ディアナ。

 薬神の加護、知恵神の加護

 称号:救いの手を持つ者


「ルルーシュア様! 私も称号があるか知りたいです!」


 あー、マーリソン様それは辞めておく方がいいと私は思う。


「ブフフッ!」


 あ、レオン様。他人事だと思って。


「マーリソン様、レオン様も鑑定スキルをお持ちですよ」

「私はルルーシュア様に見て頂きたいですッ!」

「ええー。あのね、マーリソン様。もしもマーリソン様の希望とかけ離れていても、知って後悔しませんか?」 

「はいッ! 勿論です!」

「そう……じゃあ、マーリソン様の称号は……」

「はい!」

「マーリソン様の称号は……」

「はいッッ!!」

「魔法馬鹿です」

「……?」


 ほら、こうなるでしょ? だから嫌だったのよ。


「ルルーシュア様、今一度」

「マーリソン様の称号は、魔法馬鹿です」

「なんとッ!! 私にピッタリではないですか!!」


 ええぇーー!? いいの!? それでいいの!?


「ブハハ! フヒャハハハ!」


 レオン様、笑いすぎだわ。お腹を抱えて笑ってるじゃない。


「そう? 良かったわ」

「はい! ルルーシュア様、有難う御座います!」


 はぁ、疲れた……気持ちが疲れたわ。


「しかし、良いか! この事は此処にいる者だけの秘密だ! 決して他言してはならないぞ」

「「はい、父上」」

「もちろんです! 公爵様」  

「「畏まりました」」


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