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転生公爵令嬢の婚約者は転生皇子様  作者: 撫羽
第ニ章

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73/137

73ー試食会?

「ルル! この良い匂いは何だッ!?」


 お父様、匂いに釣られて登場です。


「お父様、王都で配るものの試作品です。食べられますか?」

「食べるぞ!」

「旦那様、こっちにお座り下さい」

「おお、イワカム。世話をかけるな!」

「いえ、嬢様とこうしてるのは楽しいッスから!」

「そうか、そうか! 此れはどうやって食べるんだ?」

「お父様、これは肉まんと言って、そのまま手に持ってガブっと!」

「ん? こうか?……!」

「ルル、ちょい味が薄いな」

「レオン様、そう?」

「ルル! 美味いぞー! これは美味い!」

「旦那様、これも食べてみてほしいッス!」

「これは?」

「お父様、それは冷たいですよ。スプーンでどうぞ」


 肉まんを数口で食べてしまったお父様に、アイスを勧めます。


「美味い! 冷たい! 何だこれは!?」

「それはアイスクリームと言って、ミルクで作ったものです」

「ルルは天才だな! 可愛いいな!」


 ん、スルーしよう。


「お父様、アイスクリームの発案者はレオン様ですわ」

「なんとッ!!」

「お父様、ハンバーガーも良いかと」

「そうだな、アレは手軽で上手くてボリュームもあって良いな! ルル、これで決まりか?」

「そのつもりですが、お父様はどう思われますか?」

「ああ、充分じゃないか? 後はディアナの改良加減だな」

「お兄様達の尋問は進んでますか?」

「ああ、それだ! 報告するらしいから皆サロンに集合だ」

「嬢様、作った分持って行くッスか?」

「そうね、皆に食べてもらおうかしら」

「じゃあ、メイドさんに頼んどきますよ」

「イワカムお願いね」

「ルル、お父様はもう1個食うぞ!」

「お父様、後はサロンで。レオン様も食べてないで行きますよ」

「おう」


 サロンです。お母様、お兄様二人に試食してもらってます。結局肉まんは、ボアの肉をミンチにして玉ねぎや生姜をいれてそれっぽく味付けしたものを、軽めのパン生地擬きで包みました。こう、上を摘むみたいにして肉まんぽくね。焼くんじゃなくて蒸したので、かなりそれっぽく出来上がりました。アイスはバニラと、さつまいものペーストを混ぜたものの2種類です。さつまいもはうちの領の特産品だから使いたかったのです。


「ルル、とっても美味しいわ! お母様、このアイスクリーム大好きよ!」

「ああ、ルル美味いよ! この肉まん、いくつでも食べられるな!」

「うん、うん! 美味い!」


 良かったわ! 好評ね!


「あと、我が家では普通に食べてますが、ハンバーガーも良いかと思ってます」

「そうだね、ハンバーガーは冒険者辺りが気に入りそうだ」

「ラウ兄様、私もそう思います」

「アイスは大人も子供もいいんじゃないか? 珍しいから男女関係なくいけそうだ」

「ジュード兄様、有難うございます」

「後は、ディアナだな。ふむふむ」


 お父様、その肉まんいくつ目ですか?


「ピー!」


 やだわ、ピアもいくつ食べたの? お腹がポコンと出ちゃってるわよ。


「失礼します。ディアナが参りました」


 あら、ガイウスだわ。


「ガイウス、肉まんとアイスだけど、イワカムに沢山作ってもらったから皆んなも食べてちょうだい。感想を聞かせて欲しいの」

「畏まりました。ルル様、有難うございます」

「あら、美味しそうですね。良い匂いだわ。兄様、食べたの?」

「ああ、ディアナ。美味しいよ。ルル様とレオン殿下の発案だ」

「ディアナも食べて、食べて」

「ルル様、頂きますわ」

「ングっ……ディアナ、解呪薬はどうだ?」


 お父様。今、喉詰まりましたか?


「リアンカ、お茶のお変わり入れてほしいわ。お父様に先にお願い」

「はい、ルル様」


 お母様がお父様の背中を摩ってます。そんなに慌てて食べなくでも。


「わふっ、わふん!」

「モモ、美味しい?」

「わふっ!」


 何故に喋らない?


「ルビ、美味しい?」

「美味しいのー! 冷たいのー!」


 ルビはアイスが気に入ったのかな?


「ピ!」


 うん、ピアはいいわ。


「ピー……」

「ピアほら、口の周りがベトベトだ」


 お顔がアイス塗れじゃない。


「ピア、クリアー」

「ピー!」

「美味しい! ルル様、なんですかこれは!?」

「ディアナ、肉まんかしら?」

「ルル様、冷たい方です」

「ああ、アイスクリームね。ミルクで作ってあるのよ。もう1つはミルクにさつまいものペーストを混ぜてあるの。さつまいもはうちの特産品だからね」

「いいですね。さつまいもが売れますよ」


 でしょう? ウフフ。それが狙いよ。


「ディアナ、それでこの肉まんとアイスクリームに解呪薬を入れても、効果は大丈夫なのかい?」

「ええ兄様、大丈夫ですよ。温度には左右されません。ただ、限りなく無味無臭にはしたのですが、出来るだけしっかりと量をとってほしいのです」

「ディアナ、そうなの?」

「はい、ルル様。しっかり解呪しておかないと、中途半端だと本人の意識がごっちゃになって辛いと思います。重傷度合いにもよりますしね」


 なるほど。


「配布手段だが、父上の商会本部の前と各店の前、それに教会でも配らせてもらおうと思う。それと、王都の役所関係と騎士団関係だが、マーリソン殿頼めるか?」

「勿論です! 知り合いもおりますし、何でも仰って下さい! 出来る限りの事は致します!」

「魔導士団にも頼む」

「はい! お任せ下さい!」

「それと忘れてはいけないのが、王都にいない人物も魅了に掛かっている可能性がある事だな。あとは王都の父上と相談だ」

「では、父上。尋問の報告を」

「ああ、ラウ頼む」

「はい、父上。小屋で身柄を拘束したのは、一人の侍女と5人のならず者でした」

 


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