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転生公爵令嬢の婚約者は転生皇子様  作者: 撫羽
第ニ章

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42ー従者紹介

「ルル、新じゃが美味いなッ!」

「えぇ、ホクホクですわね」

「うん、美味い」


 夕食です。新じゃがでガレットと、ジャーマンポテトを作ってもらいました。じゃがいものポタージュもあります。さっきのは、お父様、お母様、ラウ兄様の感想ですね。


「わふっ、わふっ!」

「美味しいねー」


 モモとルビも美味しいそうです。モモちゃん、喋れるのに喋ったら?


「わふっ?」


 ま、いいけど。


「で、ルル。今度は洞窟だって?」

「ええ、ラウ兄様」


 ラウ兄様ことラウアース兄様。1番上のお兄様です。紫掛かったシルバーのふんわりヘアに瑠璃色の瞳で、ラウ兄様が歩くと令嬢が目をハートにして思わず吸い寄せられると言う伝説をお持ちのイケメンさんです。私は、長剣に風属性魔法を纏わせて斬り込むラウ兄様がかっこいいと思います。


「レオンも行くんだろ」

「あ、ああ。ラウ」

「どうした? いつもルル以上に楽しみにしているじゃないか?」

「……ッ!!」


 ガビーン!! て、音が聞こえてきそうなお顔のレオン様。


「ん? どうした?」


 ラウ兄様、気付きませんよね。まさか自覚がなかったなんてね。


「いや、ラウ。なんでもない」

「で、ジュード。いつ出発するんだ?」

「明日1日で準備して明後日には出ようと思う。予定では2日間かな。今回は無限収納持ちのレオンとルルがいるから、素材が取り放題だ」

「ああ、鉱石が取れるんだったか」

「そうなんだよ、兄貴!」

「でも今回はあまり深い処まで行くんじゃないぞ。程々にな」

「分かってるさ」


 次の日。何故か私はマーリソン様とユリウスと一緒にアイテム作りです。


「こうして実際に目の前で、ルルーシュア様が魔法を付与してらっしゃるのを見るのは何度見ても感動ものですね!」


 いや、何がよ!? 普通じゃない。


「マーリソン殿もさすがに元魔道士団副士団長ですね。魔力操作に無駄がない」

「いえいえ、ユリウス殿こそ」

「いえいえ、マーリソン殿には敵いません」


 なんだこの会話は?


「ルル、どうだ?」

「ジュード兄様、もう直ぐ終わります」

「そうか、そうか」

「ジュード兄様、嬉しそうですね」

「そりゃあなッ! このマジックバッグがあれば、ルルやレオンがいない時でも素材を取り放題だからな! なんで今迄思い付かなかったんだ!」


 そうなんです。私達が今せっせと作っているアイテムは、ジュード兄様ご依頼のマジックバッグ12個です。

 どうやら前回王都に行く時に作ったマジックバッグがとっても便利だったらしいのです。マジックバッグ12個は、鉱山の調査に行くセイバー10人とジュード兄様の従者の分、一緒に行くと言い張ったマーリソン様の分合わせて12個です。ジュード兄様は前回お渡ししたので、既にお持ちです。

 そうそう、ジュード兄様の従者、初めてでしたね。私にリアンカが、お母様にエポナが付いている様に、ラウ兄様やジュード兄様にも従者がいます。お父様には執事兼側近でガイウスが付いてます。

 良い機会なので紹介しておきましょう。

 ラウ兄様の従者、リル・マナナン23歳。ラウ兄様と同い年で小さい頃から一緒に育って学園にも一緒に通ってました。

 マロン色の髪にシルバーブルーの瞳で穏やかそうな、前世の日本だとスポーツクラブのインストラクターにいそうな雰囲気の細マッチョです。でも武器は長剣も双剣も扱い、斬り込み隊長のラウ兄様の背後を護りながら討伐して行く強者です。めっちゃかっこいいです!

 ジュード兄様の従者は、ノトス・ウォーデン20歳。ジュード兄様と同い年です。ノトスもリルと同じ様に小さい頃から従者候補としてジュード兄様に付いていて学園も一緒です。ブルーの髪に濃紺の瞳で、小さい頃からジュード兄様と一緒にヤンチャをしていたとかいないとか。長剣と槍を器用に扱い、ジュード兄様と一緒に薙ぎ払いながら倒して行きます。勿論かっこいいです!

 ラウ兄様とジュード兄様がセイバーの隊長なら、リルとノトスは副隊長です。

 今回の洞窟調査には勿論ノトスも一緒です。


「なぁルル、コレッてどれ位入るんだ?」

「ジュード兄様、そうですね……うちのお邸の1階部分位は余裕かと」

「マジ!? じゃあ、ガンガン採取できるな!!」


 ジュード兄様、眼がキラキラしてるわ。


「ねえ、ジュード兄様。良い鉱石があれば私の双剣も頼んでもいいですか?」

「おぅ、いいぜ。楽しみだな! ルル、それが終わったらレオンと一緒にイワカムのとこに行って食料を受け取っておいてくれないか?」

「分かりました」

「じゃあ、頼んだ」

「ユリウス、後何個?」

「後はもうマーリソン殿と二人で大丈夫ですから、行かれても構いませんよ」

「そう? じゃあ、そうしようかしら。あとお願いね」


 さて、レオン様はどこに行ったのかしら? モモもいないし。

 あ……いた。マップで確認するまでもなく、レオン様もモモもお庭にいました。モモに寄り掛かってお昼寝中ですか。モモの上にはルビも寝ています。平和だな。


「レオン様、モモ、ルビ。厨房に行くわよ」

「んあ? ルル。もう晩ごはん?」


 なんでよ!


「違いますよ。明日からの洞窟調査の食料を受取りに行きますよ」

「おー」

「わふぅー」


 モモがぐぐーっと身体を伸ばしてます。


「ねえ、モモちゃん。モモちゃんは洞窟どう思うの?」

「わふぅ?」

「いや、喋ろうよ」

「んー。まだ全然わかんないわ」


 モモちゃん最近、普通の犬みたいよ。


「わふっ!?」



「イワカム、食料受け取りに来たわ」

「嬢様、出来てますよ。そこのテーブル全部っス」


 流石に凄い量ですね。


「あれ? ノトスじゃない。何してるの?」


ノトスが厨房の片隅に腰掛けてます。


「ルル様、試食です」


 試食?


「イワカムが作ったスィーツの試食です」


 えっ!? マジで? 何やってんの?


「もしかしてノトス、毎回試食してるの?」

「そうですよ。まだ完成品じゃないスィーツの試食です」


 あー……ノトスは甘い物が大好きだったわね。超甘党なのよ。


「イワカム、明日持って行く食料にスィーツも忘れず入れてくれよな」

「ちゃんと準備してあるっスよ」

「おー、さんきゅ」


 淡々とスィーツ食べてるわね。


「ノトス、美味しい?」

「んー、これはまだ試作品なんで、イマイチですね。ガツンとこない」


 何がガツンとこないのかわかんないけど、そっとしておこう。


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