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転生公爵令嬢の婚約者は転生皇子様  作者: 撫羽
第一章

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34/137

34ー準備はいいか!?

「いやぁ、ルルーシュア様美味しいですよ。お一つどうです? 街で評判のシュークリームと言うそうですよ」


 マーリソン様はなんか調子狂っちゃう……て……


「うまっ!」


 レオン様もう食べてんの!?


「紅茶もどうぞ」

「あのねマーリソン様」

「はい」


 ゴクン……(紅茶を飲んでる)


「音声と……」

「はい」


 んグング……(シュークリームを食べてる。2コ目)


「映像を……」

「はい、保存したいのですよね?」

「そうなの! だからね……」

「私の部屋にありますよ。……美味い! 上出来だな」

「「「えぇーー!!」」」

「ですから、音声と映像を保存する魔道具ですよね。ありますよ」

「……何故?」

「えっとですね。あのバカ親父、今度は何をやらかすんだ? て、思っていたもので。ムカつくから、証拠を残してやれ! と思いまして勢いで作ったのがあるんですよ。いやー、ルルーシュア様のお役に立てそうで良かったです! ルルーシュア様もお一つどうぞ、美味いですよ」


 勢いで作れる物なの? シュークリームを一口食べる。


「有難う……とっても美味しいわ」

「でしょう! 中のクリームを二層にしたんですよ!」

「え!? もしかしてマーリソン様が作ったの?」

「はい! 料理長に教えてもらいました。コレがなかなか楽しくて!」


 ……もうこの人には、なんにも言わない。



 夜です。夕食も済ませていつもの様に皆サロンに集まっています。


「じゃあ、ルルどうするんだ?」

「伯父様、今日の店先でのトラブルを見ていた人達を集められますか?」

「あぁ、調べてあるよ」

「マーリソン様が音声と映像を保存できる魔道具を開発されていたのです」

「そんな物があるのか!?」

「えぇ、その魔道具を使おうと思います。それには……」

「ルル様!! 出来ました! 鑑定して下さい!」


 ディアナとモモが入ってきました。


「ディアナ、モモお疲れ様!」

「わふぅ、今度は大丈夫よ」


 うん、鑑定……


「ディアナ! モモ! 有難う!」

「完璧だな! これで魅了がとけるな」

「男爵令嬢と関わった人達に飲ませて、魅了を解いてから個々に話を聞きます。片っ端から魔道具に音声と映像を残しておこうと思います」

「なるほど」

「それを使うか使わないかは状況次第ですが、念には念を入れて証拠は残しておきましょう」

「よし! 皆、いいか。後2日でパーティー当日だ。当日は朝から準備で何もできない。それまでが勝負だ! 計画を確認するぞ」


 お祖父様とお祖母様はパーティー前日に王宮へ上がって、主要人物にブレスレットを渡してもらう。王と王妃、第2王子には、第1王子のディーユ殿下が手渡しして下さる事になった。

 そして、王族付きの侍女や侍従達にもつけてもらう。で、次の日に控室や入口付近に、侍女や衛兵達へ配る紅茶とバウムの件も段取りしてもらう。王宮はここまで。

 お父様とお母様には、パーティーに参加する主要貴族の方々にブレスレットを配ってもらう。

 伯父様達商会の人達には、昨日騒ぎを見ていた人達を集めてもらう。男爵令嬢が学園で起こしたトラブルに関わった人達も会えそうなら話を聞いておこうと思う。そして片っ端から魅了を解呪してやるわ!

 私とレオン様、マーリソン様は、ここ担当。まず、魅了を解呪する解呪薬を飲んでもらってから、話をしてもらう。それをマーリソン様が撮影。あと2日でこれを全て熟す。

 当日、私たちは王宮へ。ユリウスとケイは、モルドレッド邸で待機。馬車が出たら忍び込み、帳簿を奪取。その後、ケイは王宮に入れないのでマーリソン様とバトンタッチ。マーリソン様と、ユリウスは証拠を持って王宮へ。

 ブレスレットの効果を話すか話さないかで、最後まで迷ったのですが、結局話さない事にしました。第2王子達ガッツリ魅了されているだろう人達は、まさか自分が掛かっているなんて夢にも思っていない。

 それよりも、男爵令嬢が魅了を使った時に実際にブレスレットが反応するのを体験してもらう方を優先した。

 お父様には魅了の解呪薬を、こっそりと持って入ってもらう。


「マーリソン殿、今回の件で侯爵位没収になるだろう。迷いはないか?」


 お父様、最後まで気にされている。


「ありません! あんな家、潰れて当然です! ただ心残りが一つ」

「なんだ? 私に出来る事なら手をかそう」

「公爵様、私も領地に連れて行って下さい! 今更ルルーシュア様と離れるなんて無理です!!」


 おい……勘違いされる様な言い方はやめて。


「あー、ルルーシュアには婚約者がいるのだが?」

「そんな事は関係ありません! 私は一生ルルーシュア様にお仕えすると決めているんです!」

「あぁ、そっちか。分かった。一緒に来るといい。しかし、領地でもしっかり働いてもらうぞ」

「勿論です! 公爵、有難う御座います!」


 ……あぁぁ、決まっちゃったわぁ。


「ルル、コレどーすんの?」

「まぁ、恋愛感情じゃないからヨシとするかな?」

「お、おぅ……なんか複雑」


「ルル! ドレス選ぶわよ! 行くわよ!」


 あぁ……お祖母様とお母様が張り切っちゃってる。また着せ替え人形になるんだろうな。


「ルル、頑張れ!」


 レオン様、他人事よねぇ……


 そして私はお祖母様とお母様、リアンカも加わって、あーでもないこーでもないとドレスを着させられました。疲れました。


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