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転生公爵令嬢の婚約者は転生皇子様  作者: 撫羽
第一章

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25/137

25ー作戦会議

 コンコン……


「お帰り、どうだった?」


 きっついドレスから着替えて、魔道具作成部屋でモモをモフッていたら早速レオン様いらっしゃいましたね。モモちゃんはルビと一緒におネムかしら。


「どうぞお掛けになって下さい。しっかり鑑定してきましたよ」

「おぉ! で?」

「ありましたよ。レオン様の仰った通り魅了スキルがしっかりと」

「やっぱりかー! そんな気がしたんだ。で、例の紅茶でレジストできたのか?」

「ええ、完璧よ」


 昨日、レオン様から魅了スキルの話を聞いてから、対策を練ってました。さすがに現場で全員に魔法をかける訳にはいかないので、何かないかと。思いついたのが、紅茶です。

 だってお茶会ですもん。皆さん紅茶を飲みますよね。お茶会だもん。二度言いました。

 うちの領地でとれた、桃のフレーバーをつけた紅茶葉に魅了をレジストする効果を付与しました。

 流石に紅茶なので、日持ちはしないしレジストの効果も長くは続きませんが、お茶会の間だけ保てば充分ですからね。


「でね、男爵令嬢が魅力を使用したら光るのよ。キラランて……」

「は? じゃあ、バレバレじゃないか?」

「それがね、お祖母様とお母様は見えなかったと仰るの。光る度に鑑定して確認したけど、しっかり魅了を使ってたわ。もしかしたら鑑定スキルを持った者にだけ見えるのかしら? スキルのレベルも関係あるのかも。魅了スキルだけやたらとレベルが高かったわ」

「おぉー! 使いまくってんだ!」

「他にも突っ込み所満載だったわ」

「て、言うとやっぱり前世持ちか?」

「そうね、異界者てあったから、確実に前世の記憶を持ってるわね。他に、思い込みスキルとか……」

「なんだそれ?」

「さぁ? あ、あと笑ったのが偽ヒロインスキルてあったわよ」

「偽か、偽なのか!」

「レオン様も夜会で会ったら鑑定してみて下さいな」

「おぉ……?」

「おぉ……じゃないわよ。レオン様も持ってますよね?」

「ん? ああ、あるぞ。(レベル低いけど……)」


 何か後半小さい声で言わなかった?


「小さい声はなんですか?」

「いや、まだレベルが低いんだよ」


 なんだそれは!?


「じゃあ、今日から鑑定しまくって下さい。ほら、人じゃなくて物を鑑定したらいいのよ。レベルを上げて下さい」

「りょー……」

「もし、魅了にかかったらどうするんですか?」

「ルル嬢それなんだけどさぁ、俺だけじゃなくて、皆にも言えるだろ? だからさ、簡易的なもんでもいいから何か作れないかな?」

「何かって?」

「だからほら、魅了をレジストする魔道具的な物をさ」


 なる……そうね……


「出来れば、先に王家の人数分だけでもな」

「そうね、ユリウスに相談しましょう。今日はお邸にいるのかしら?」

「ああ、ルル嬢の代わりに魔道具作らされていたぞ」

「伯父様たら……あ、レオン様、私の事はルルで構いませんよ」

「お? いいのか?」

「だっていちいち嬢を付けるの面倒そうなんですもの」

「ハハハ、その通りだ! じゃ、ルル」


 レオン様、ぐっと腰に手を回してきましたね。慣れているわね? いや、私慣れてないから。


「近いから……」

「近付いてるんだよ。ルル。着飾ったルルはスッゴイ綺麗だった」


 ふんわり抱き締められました。ひゃぁー、もうリア充ったら! なんか良い匂いするし!


「レオン様、何をされてるんですか?」


 ユリウス、良い所に着てくれたわ!


「いや、別に。じゃあまた後でな」


 パチンとウインクしながら手をヒラヒラ振って出て行きました。


「ユリウス、座って。丁度相談したかったの」

「はい、何でしょう?」

「魅了をレジストする魔道具を作りたいの。簡易的なものでもいいから早急にそこそこの量をね」

「魅了ですか!? まさか、例の男爵令嬢ですか?」

「そうなのよ。キランキラン使っていたわ」

「今日のお茶会でですか? キランキラン? それでどうされたのです?」

「紅茶葉にレジストする魔法を付与して持って行っていたの。皆さんに飲んでもらったから大丈夫だったわよ。ティシュトリア産の茶葉は人気があるのよ」

「また、よく思いつきましたね、茶葉ですか」

「レオン様の案よ。でも今考えてるのは、ある程度ちゃんとしたアイテムがいいの」

「そうですね、ではブレスレットにしましょうか?」

「ネックレスとかではなくて、ブレスレットなの?」

「はい、レジストすると同時にチクッと刺激を与えたいのです」

「刺激を?」

「ルル、魅了も状態異常の一種なのよ。刺激を与える事でレジストしやすくなるわ」


 モモちゃん、起きてたのね。


「ふわふぅぅん……」


 身体をググッと伸ばして伸びをしてます。ズッとお邸の中だもんね。外に出たいわよね。


「それともう1つ……」

「本人に魅了をかけられた事を認識させるのね?」

「はい。ですので、魔石も付けて色が変化する様にしましょう」

「目でも確認できる様にするのね」

「その通りです」

「早速、作成に掛かりましょう! サンプルで何個か先に欲しいわ」



 その日の夜、ボールイン・ガウェイン侯爵に付き添われて、ラウ兄様の婚約者であるエレイン嬢が。マールス・クロノス侯爵に付き添われて、第2王子の婚約者であるジュノー嬢が来られました。


「今日のお茶会で娘がお世話になったと聞きました。何から何まで感謝致します」

「これもご縁です。お気になさらないよう。さ、どうぞお掛け下さい」


 お母様が誘導なさいます。リアンカがお茶を出します。


「エレイン嬢、お久しぶりですね」


 ラウ兄様が、ふんわり微笑みながらお声を掛けられました。まぁやだイケメン! キラキラしてるわ。


「ラウアース様……ご迷惑をお掛けしてしまい……」


 あらあら、エレイン様、涙が……


「エレイン嬢、大丈夫です。私達もお力になります」


 ラウ兄様がエスコートして、ソファーに掛けられました。

 皆、お祖父様のお邸の客間にいます。

 私達のメンバーは、お祖父様、お祖母様、お父様、お母様、ラウ兄様、ジュノー兄様、レオン様、私です。


「第2王子のお誕生日パーティーには私達も出席致します。家族で出向きますわ。ご安心下さい」


 お祖母様、やはり皆んな出席するのね……


「いやだわ、ルル。行きたくない、てお顔に出てるわよ」


 またお母様に突っ込み頂きました。


「お母様、そんな事ありませんわ」

「私が初めてエスコートさせて頂くパーティーなので、是非着飾って参加して頂きたいですね」


 レオン様、ニコッと王子様スマイルです。要するに他所行きのスマイルです。


「ご紹介しましょう。帝国第3皇子で有らせられるレオン殿下です。ルルーシュアの婚約者です」

「お初にお目にかかります。レオン・ド・ペンドラゴンです」

「「まあ、ルルーシュア様の!」」


 エレイン様、ジュノー様は少しビックリですか? 声が揃ってるわよ。


「帝国の皇子殿下ですか、これはまた」

「皇子殿下がいらしたから、王国の王子との婚約話が出なかったのですね?」


 ガウェイン侯、クロノス侯は、ビックリと納得ですか?


「それだけではありませんわよ。でも、レオン殿下が婚約者でホッとしておりますの」


 お母様、王家嫌ってますもんね。あれ? 私の婚約者て内緒だったのかしら? 私も最近まで知らなかったけどね。


「失礼致します」


 ユリウスが入ってきました。

 さあ、作戦会議はこれからよ!


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