表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/29

600文字の三話 聖女の服装

 聖女。

 それは、黙っていれば文句なしの佳麗さと佇まい。

 レッドゴールドのロングヘア―に青い瞳。鼻立ちは高く、口は小さく。それはもう女神を彷彿とさせる美しさ。

 常に清潔な白色のレース生地のローブは、その容姿を引き立て、顔を隠しているフードをめくりあげる姿は息を呑む。

 ローブの下に着ている服は教会から支給されている最高ランクの聖女服。

 白を基調とした服で、アクセントに施されている紅赤の意匠は煩くなく、とてもお洒落だ。

 さらに、魔法の効果で耐火、耐熱、耐風、耐寒、耐斬、耐突、耐打に優れ、見た目どおりに高性能。

 その聖女服を着こなし使いこなす様は、美しく、さすが聖女様といったところ。


「なにジロジロみてんのよ。殴り埋めるわよ?」


 ただし、この言動と両手に持った盾とメイス。そして、突き刺さるような眼光とこの性格さえなければ……であるが。


「あんた、その鎧、脱いで売りなさいよ。特訓よ」

「ぇ……いや、敵がきたらどうするんだ……ですか」

「その腰にぶら下げた剣だけで十分でしょ? 私は鎧なんて付けていないわ」


 聖女の目が怖くて「お前の服は特別モノがいいんだよっ」とは言い返せないのが情けない。

 そんなことを思っていると、聖女がスッと建物に指をさしてこちらを見てくる。


「さ、あの防具屋で防具を売りましょう」


 思わず「コイツぅッ!」と口に出てしまい、一拍置いて大盾が顔面に飛んできた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ