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500文字の十三話 お金

 朝日がまだ昇りきらない、空が薄紫に染まる頃、まどろみの夢の中から覚醒した魔王は、ベットの上で寝たまま考え事をしていた。

 勇者は何度も私の討伐に失敗しているのに、どうして今だに来るのだろうか。いや、最近は顔は見ていないのだけれど。

 ヒュマーン国の王命……という事もあるだろうが、バカなのに何度も来るあの必死さは何か引っかかる。


 そもそも、私を倒しに来るのがどうして勇者なのか。


 別に暗殺者や屈強な騎士軍団でもいいはず。なんなら、あの聖女でもいいはず……怖いもの、あの聖女。

 それに、ヒュマーンにとってこのデンモーンの領地はそこまでほしい土地でもないと思うし……。


 勇者が、もしくは、勇者を使って私を倒しに来る理由がはっきりしていない気がする。考えすぎかもしれないけど。


「そういえば、勇者が私を倒してその先に行くのが目的とかなんとか……この間、言っていたような」


 その先……か。


「あれ、もしかして……」


 毎回、勇者と相対する場所は玉座前の大広間。その大広間の脇にある扉の先は、ここ、私の部屋。

 さらにこの部屋を通り過ぎて奥に進んであるものといえば。

 宝物庫――。


「目的はもしかしたら、お金?」


 お金だとしても、それが勇者の目的か、勇者を使う者の目的かは定かではないけど……。


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