表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/29

600文字の三話 クマのぬいぐるみは可愛い

「イヤァァァァ! ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさいーっ!」


 一つの魔法で殲滅とはいかなかったものの、七割ほどの仲間が一瞬にして蒸発する有様を目の当たりにしたグンガルルは、一目散に逃げていく。

 それを倒れたまま横目で見ていた俺の側に、泣き叫ぶフードを被った子があわあわと狼狽えながら、側に寄ってくる。


 背も俺の胸ほどまでしかなく、声からするに女の子だろう。フードを深くかぶっててよく顔がわからないが、顎のラインは細く、肌も真っ白だ。


「私っ、またやってしまっ……今度は人を殺した―っ……ッヒ」


 爆発の中央にいたのは俺だけじゃない。

 聖女もまた人力車の座席にのっていた。

 その聖女が壊れた人力車から何事もなかったかのようにのそりと立ち上がると、馬車の残骸の破片がその服の上から落ちていく。

 自身の服についたほこりを払い落すと顔をゆっくりと上げた聖女は藍色のフードの女の子に、その鋭い眼光を飛ばした。

 それはもう、視殺される勢いだ。


「あなた、いい度胸してるじゃないの」

「っひぃ、いや……だって……そ、その……ご、た、助けようと……して……だって……」


 両手に持つポッピーでキュートでダークマターなクマのぬいぐるみを前に突き出し、聖女の怒りの眼光をクマでガードしながら耐え、釈明しようと必死の女の子に聖女が説教を始めた。


 聖女様、俺を踏みつけながら幼気な女の子を説教するのやめてもらえませんか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ