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ゆ~みっくすちゃれんじ!  作者: M11
Heat-1 début!!
6/25

『レース時間は、一分経過しています。ただ今の順位は、トップは葛木選手、以下横峰、(たち)()(おお)()、篠田、()(へい)(かわ)(もと)(くに)()(さくら)(おか)(あん)(どう)というオーダーになってます』

 克明な順位が、場内にアナウンスされる。

「あらら、友美ちゃんどうしたんですか?」

「変更したセッティングに戸惑ってるのかしら?」

「え?ポール取ったのに、セットを変えたんですかぁ?」

 驚きの声を上げる(てんちょう)

「本人たっての希望でね。私もびっくりしたのよ?」

「裏目に出たとか……」

「それは無いはずよ。今は、予選との違いに戸惑ってるだけ。まぁ、見てなさい。あの子の本領発揮はここからだから。私の理論は、間違ってないはず」

 自信満々の篠田母。娘の腕を信じきっているようだ。

『さぁ、二分経過。依然トップ争いを繰り広げる二台。その後ろは一秒差で立木選手……おおっとぉ?篠田選手がそのすぐ後ろに迫ってきているッ!その差、コンマ二秒!』

 状況を知らせる場内アナウンスに、どよめく会場。ものの一分で順位を二つも上げてきたのだ。

「……す、すごい」

 店長も驚いている。彼も、昔から彼女のことは知っているのだが、予想の斜め上をいってるようだ。

「ね?ここ一番の速さは、あの人以上よ」

「さすが、葛木が目をかけるわけですよ。ここまでとは……」

「ほんと、この娘の底なしの才能には驚かされるばかりよ」

 小学生の頃の曲芸走行を思い出し、ため息をつく母。

 あの頃から片鱗は見せていたが、レースセンスは想定外だったらしい。

『……ああっ!立木選手、ヘアピンでクラ~ッシュ!!篠田選手の猛烈なプレッシャーに負けたか、イン側の縁石に激突~~っ!!』

 そんなことも出来るのか、と驚きの声が聞こえる。

「この辺りは……」

「葛木さん達といつもやりあってますからねぇ。お手のものでしょ」

 頷きあう大人が二人。


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