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『或る小説的思想集』

『遡及する思想形成』

掲載日:2019/08/03

『遡及する思想形成』



何かを考える度に、今現在の事ではなく、過去の出来事へと遡及する。

あの時はこうだったとか、あの時はどうだったとか、その様な、とりとめもないことに。

それは、過去の失敗を繰り返さない様にするための、観念的作業である。



ただ、未来のことを思考するには、過去のことに拘ってはいられまい。

しかし、それは、つまり、過去に拘っているのではなく、過去を取り返そうとしているのだ。

未来を創造するために、過去を糧として、方法論付けているのである。



何かに遡及すれば、大概のことは理論付けて説明できるようになる。

ここに、新しい欲求が萌芽し、欲求を欲求のまま叶えたいという願望が現出する。

この過程において、自己という存在は、壊れていくのである。



何も、思い通りには行かないことは、誰だって承知しているのだ。

ただ、萌芽した欲求は、人生の意味として、此処に存在している。

存在を無視してもよいが、無視をするには足りないほど、自己は疲れ切っている。



それ故、遡及する、構築された思想を形成し、文章化し、自己内で咀嚼し、体現することを選ぼうとする。

多くの人々が、この現象形成に失敗し、富を集めることで、人生を崇高なものへ導こうとする。

しかしそれは、もう負け犬になった存在の、存在たる証明にしか他ならない。



そこに、新たな人間思想が生まれ、富を欲する人々が様々に表れだす。

これが、社会の原理であり、本当に欲しい創造を、多くの人々が富と交換する。

ここで、もう一度、自己を省みて遡及する思想を形成すれば、心と心が同化する世界を創造することができる。それは、一言で言えば、最後の願望としての、幸福に過ぎない。


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