光明は彼方へ
ーーーーーー目蓋に暖かな光が差すような感覚にジョンは目をゆっくりと開く。
「ここはいったい? 確かに俺はあの教会でスローターに殺されたはず……」
ジョンは状況が呑み込めず辺りを見渡した
「とてもこの世とは思えないな、コレが言うとこの黄泉の国ってやつかね……てっきり地獄に送られるものかと思ってたんだけどな」
静寂に包まれた白い景色、気がつくとジョンの目の前には後ろ向きの幼い少年が立っていた。
ジョンは震えながら静かに少年に問いかけた。
「ワッツ……、なのか? 」
するとその問いに応えるかのように、少年はゆっくりとこちらを振り返りニッコリと笑顔をみせた。そんなワッツを見て少し俯きジョンは語りかけた。
「俺にもっと力があったら……、お前をちゃんと守ってやれたのにな、ダメな兄ちゃんで本当にごめんな」
ジョンは震える声でワッツに謝った。それに対してワッツは首をブンッブンッと大きく横に振った。
「本当にお前は優しい奴だよワッツ……、でもこれでコレからは兄ちゃんとずっと一緒に………… 」
言いながらワッツに近寄ろうとしたジョンは違和感に気づく。
ガシャンッ
ジョンの左の手首は頑丈な鎖のようなもので繋がれていた。
「おいおいっ、一体これはなんの冗談だよ!? チッ、外れねぇぞ」
ジョンは手首に取り付けられたバンドと鎖を引きちぎろうともがく。
「ワッツ待ってろ、こんな物ぶっ壊してすぐにそっちに行くからな」
もがきながらもワッツに声をかけるジョン、しかしワッツは少し俯きながら首を小さく横に振った。
「どうしたんだよワッツ? 何でそんなに寂しそうな顔してんだよ?」
ワッツはその問いに小さく首を降る。
「どうしたってんだよ? 何処か痛いのか? こんな鎖引きちぎってすぐに見てやるからな」
更に激しくもがくジョン、ワッツはそんなジョンに近ずいてジョンのコートを少し引っ張てから何かを振り切るように首を振り顔を上げる、そしてとても哀しそうに笑った。
「ワッツ……?」
ジョンは何かを悟ったのか必死にワッツに呼びかける。
「ワッツ……なぁ、ワッツ!! ダメだ、ダメなんだよ……オレはお前が居ないと……逝くならオレも一緒に!!連れってて、くれよ……なぁ、ワッ……! 」
ジョンの言葉を静止させるかのようにワッツはジョンを抱きしめる、そしてワッツはジョンに囁きかける。
「僕は兄ちゃんと居れてすっごい幸せだったよ、だから……ありがとう」
「何言ってんだよワッツ! コレからも一緒に居ればいいだろ!」
「兄ちゃん……ワガママはダメなんでしょ? 兄ちゃんは生きて……」
そう言うとワッツは少し涙ぐんだ目でニッコリと笑いジョンから離れる、そしてジョンを背にワッツは白い光の方へと歩き初めた。
「ワッツ! 逝くなよワッツ!! くっそこの鎖がなんとかなれば、ワッツ!!待ってくれよ!! 」
ジョンは力いっぱいもがきながら全力で叫んだ、だがどんなにもがいても鎖は切れず、どんなに叫んでもワッツがこちらを振り返る事はなく、伸ばした手はワッツには届かない、やがてワッツの姿は光に呑み込まれていった。ーーーーーー
どうもー@risuでーす(´-ω-`)
短い文章ですが何とか2話目かけましたー(≧∇≦*)
本当にお話を書くって難しいです(꒪ω꒪υ)
次のお話も書き上がりにめっちゃ時間かかりそうですが(´•ω•̥`)気が向いたらみてやって下さいm(_ _)m
読んでくれた方、本当にありがとうございます✧ \( °∀° )/ ✧
ではまたの機会にー、see you again.....(/_・、)/~~